本日取り上げるのは、たった1日で資産10倍以上が目指せるらしい「BREAKER(ブレイカー)」なる、投資商材です。
なんでも開発7年、テスト3年をかけた「倍率投資」なる投資システムだそうで、1日で資産10倍以上が目指せるそうです。
毎日、資産が10倍ずつ増えるなんてことあるんでしょうか
BREAKER(ブレイカー)セールスコピー
まずは、ページから気になるコピーをいくつか拾ってみます。
引用元:https://kurita-breaker.com/lp/lp1h/
- たった1日で資産10倍以上が目指せるBRAKER
- 世界初の「倍率」で資産を増やす投資システム
- 使い方は誰でもできるシンプルな2STEPのみ
- 利益は日本円で受け取りご指定の銀行口座に自動で入金
- これからは時間をかけずに瞬時にお金を増やす時代。
- BRAKER使用ライセンスの新規受付数には限りがございます。
通常、投資では「リターン率」や「成長率」という具体的な指標で利益が説明されます。
本当に実力のある投資システムならば、「倍率」という不明確な言葉を使うより、詳細な仕組みや根拠を説明したほうがいいはずです。
また「世界初」という言葉も過剰に宣伝的で怪しいポイントです。
「世界初」という最上級表現は、客観的な根拠や裏付けがないまま使用すると、不当表示となり景品表示法違反とみなされます。
BRAKERのページには、根拠や出典などは記載されていないため、この「世界初」という記載には問題があります。
まともな投資商品であれば、「たった1日で」「瞬時にお金を増やす」といった宣伝を行うことはありません。
短期間で大きな利益をうたう宣伝には慎重になるべきです。
新規受付数には限りがあるとのことですが、今年6月にも募集を行っていたのを確認済みです
BREAKER(ブレイカー)の サーバー・ドメイン情報
以下、2024年9月1日のサーバー、ドメイン情報です。
ドメイン | kurita-breaker.com |
サーバーIP | 162.43.101.70 |
ISP | Xserver Inc. |
ドメイン取得日 | 2024年5月31日 |
SSL証明書の種類 | Let’s Encrypt |
BREAKER(ブレイカー)のページが格納されているサーバーには、荒本剛志の全自動10秒錬金ロボ、五十嵐レオンのEVER、松木慎也のSHARE、森川和義のROYALTY、坂井彰吾のVICTOR、武田勇吾の神威といった商材のページが格納されています。
これらの商材は、サーバーだけではなくYouTubeアカウントも共有しているため、何らかの関係があると見て間違いないでしょう。
BREAKER(ブレイカー) 特定商取引法の表記
以下「特定商取引法に基づく表記」に記載されている項目です。
販売者名 | 株式会社X-Style |
代表取締役 | 中村浩規 |
所在地 | 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-15-531 |
電話番号 | 03-4400-0704 |
4項目のみで構成された簡単な特商法です。
申込みページには、価格や返金について記された、別の特商法ページが用意されているのですが、なぜか販売社名(会社名)が異なっています。
以下が申し込みページの特商法に記載された項目の一部です。
販売者名 | 株式会社gwake |
代表取締役 | 中村浩規 |
所在地 | 東京都港区南青山2-2-15 |
電話番号 | 03-6822-5765 |
販売価格 | 198,000〜267,000円(税込) |
代表取締役はどちらも中村浩規ですが、申込みページの会社名は「株式会社gwake」と異なっています。
導入口となるページと申し込みページで販売会社名が異なるのは明らかに不自然なことです。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
株式会社X-Styleと株式会社gwakeについて
特商法に記載された「株式会社X-Style」と「株式会社gwake」とは、どのような会社でしょうか。
株式会社X-Style
・法人番号指定年月日 平成28年(2016年)8月4日
・法人番号 5012401031717
・本店又は主たる事務所の所在地 東京都港区南青山2丁目2番15-531号ウィン青山
株式会社gwake
・法人番号指定年月日 令和4年(2022年)6月16日
・法人番号 3010401171171
・本店又は主たる事務所の所在地 東京都港区南青山2丁目2番15号
どちらの会社も所在地は、あのウィン青山です。
ウィン青山は、情報商材販売者にバーチャルオフィス(住所貸し)として利用されることが非常に多く、当ブログでも何度も登場しています。
国税庁のサイトでこの住所を検索すると、なんと5,000件以上の法人名がヒットする状態です。
ここのバーチャルオフィスを利用している会社がすべて怪しいというわけではありませんが、怪しい会社も多いというのは事実です。
とにかく「株式会社X-Style」も「株式会社gwake」も、この住所に会社の営業実態はないということです。
代表 中村浩規について
代表取締役にある中村浩規ですが、過去にブックメーカー関連の商材を販売していた「黒川こうき」と同一人物と見て間違いないでしょう。
BREAKER(ブレイカー)やVICTORでは「中村浩規」、2タップフィーバーでは「黒川こうき」といったように名前を変えていますが、最近では「中村浩規」表記が多いように感じます。
タイムチケットサイトには、黒川こうきが、株式会社X-Styleの代表取締役であることが明記されています。
黒川こうき(中村浩規)については、「NEW PLANET PROJECT」の記事でも触れていますが、過去に販売してきた商材や高額塾の評判が芳しくなく、要注意人物です。
この人物が関わっている時点で、BREAKER(ブレイカー)への参加はオススメしません。
BREAKER(ブレイカー)開発者、栗田真一とは
投資システムBRAKER(ブレイカー)の開発者を名乗るのは、栗田真一という人物。
過去には、元外資系証券会社でエグゼクティブアシスタントとして活躍しており、現在はコンサルティング・マネージメント会社を経営しているとのこと。
これまでに培った広く、深い人脈で世界最高峰のシステム開発チームを形成し生み出したのがBRAKER(ブレイカー)というわけです。
上記プロフィールは、あくまでも自称です。
コンサルティング会社経営とのことですが、会社名すら明らかにされていませんし、検索してもコンサルティング会社の栗田真一などという人物はヒットしません。
検索で出てくるのは、BRAKERが怪しいというレビューばかり
BREAKER(ブレイカー)の動画を視聴してみた
セールスページより、メールアドレス・LINEを登録すると、3日にわたって3本の動画を視聴することになります。
公的なリサーチ機関とは?
まず、第1弾の動画ではBRAKER(ブレーカー)が、「公的なリサーチ機関からも高い評価を受けている」との説明があります。
公的リサーチ機関とは、一体何のことでしょう?
「投資費用対効果No1」、「投資回収率No1」、「投資拡大倍率No1」などといった文言が出てきますが、調査元の説明も記載もありません。(この表現はセールスページでも使用されていますが、同じく調査元の記載はありません)
「世界初」もそうですが、「No1」といった最上級表現を行う場合、「表示内容が客観的な調査に基づいていること」「調査結果を正確かつ適切に引用していること」を満たす必要があります。
調査元を明らかにせず、こういた広告表現を行っている時点で、信頼度に問題があると言えます。
それにしても、「投資拡大倍率」って何?
BREAKER(ブレイカー)は競馬で稼ぐシステム
2話目の動画でBRAKER(ブレーカー)が競馬で稼ぐシステムであることが明かされます。
ADVANCEの検証でも述べましたが、競馬はギャンブルであり投資ではありません。
投資は、長期的に利益を得るための資産運用やビジネス活動ですが、競馬は短期的な予測に基づくギャンブルであり、運の要素が大きく関わってきます。
競馬で勝つことは可能でも、それを安定した投資のように説明するのは無理があります。
運や偶然の要素が強い競馬を投資と言い切るのは、リスクを過小評価していると言えるからです。
2話の動画で気になるのは、BRAKERに、元JRA馬主の小栗範恭氏や元JRA調教師の山田要一氏が関わっている、競馬予想データベースソフト「馬王」の公認を受けており、馬王データベースの二次利用が許されているといった説明です。
小栗氏のブログやXを検索してみても、どこにもBRAKER、栗田真一などといった記載はありませんし、山田氏も同様です。
馬王についても公式サイトにBRAKERにデータベースを提供しているなどと言った記述はありません。
予想ソフトの肝であるデータベースを他者に提供するとは考えづらい
小栗氏や山田氏、馬王への関わりが事実でない場合、動画に出てくる栗田真一は、とんでもないウソをついていることになりますが。。。
BREAKER(ブレイカー)の価格は
BREAKER(ブレイカー)を利用するには、BRAKETHROUGH FAMILYと言う名のコミュニティに参加する必要があります。
その価格は一括払いの場合
198,000円(税込)
この金額を支払ったところで、本当に競馬予想システムが提供されるかは分かりません。
全額返金条件が、ほぼクリアできない
同じ競馬システムADVANCEもそうでしたが、BRAKERも返金条件がメチャクチャです。
【返金保証条件に関して】
ご利用のスマートフォンならびにタブレット端末の動作確認環境を満たしている状態で、ZOOMによるサポートを3回利用しても、通知受け取りが完了できない場合にはご参加から30日間、参加費用を全額返金いたします。【全額返金保証に関する注意事項】
・返金可能期間は役務提供期間終了後から7日以内に申請をしてください。
※役務提供期間中である1年間は全額返金保証対象外になります。
※運営者とのやり取り画像履歴や実践証拠履歴がわかる資料等を必ずご準備下さい。
※サポート期間中に退会をする旨を運営側に連絡した場合は返金対象外となります。
※分割支払いにて参加をした場合、ご自身での自主的な退会のため残金のお支払い義務は生じますので予めご了承下さいませ。引用元:https://kurita-breaker.com/law2/
返金保証条件が曖昧
返金保証条件にある「ご利用のスマートフォンならびにタブレット端末の動作確認環境を満たしている状態」とありますが、申込みページにも特商法ページにも動作環境についての説明がありません。
OSやバージョン、メモリなどの動作環境が記されていなければ、自分の環境でシステムにアクセスできるか判断できません。
これでは、相手側が「あなたの環境は動作確認環境を満たしています」と言ってしまえば、返金に応じないということになります。
ZOOM3回のサポートで問題が解決できるとも限らないし、3回の利用が全額返金の判断基準になっているのも不自然だよ
返金可能期間と保証期間が矛盾している
返金保証条件に「通知受け取りが完了できない場合にはご参加から30日間、参加費用を全額返金いたします」とありますが、注意事項には「返金可能期間は役務提供期間終了後から7日以内に申請」とあります。
参加から30日間だったり、役務提供期間終了から7日以内だったりと、整合性が取れていません。
返金対応するのは、システムから通知が来ない場合のみのはずですが、役務提供期間(サービス提供期間)が終了してからも返金に応じるということでしょうか?
仮に、サービス提供期間後も返金対応すると考えた場合でも、1年間のサービス提供中は返金ができず、その後7日以内にしか返金申請ができないというルールには違和感があります。
サービスを1年間受け続けた後に返金を求めるのは現実的ではなく、これでは返金保証が実質的に意味をなしません。
「運営者とのやり取り画像履歴や実践証拠履歴がわかる資料等」ていうのも、どのような資料が必要か具体的に示されていないし、証拠の範囲が曖昧だよ
分割支払いに関する条件がおかしい
「分割支払いにて参加をした場合、自主的な退会のため残金のお支払い義務が生じる」とありますが、全額返金保証をうたっている以上、分割支払いであっても同じ基準で返金が行われるべきです。
これでは、消費者側がカード会社に申請して支払いを止めること(支払停止の抗弁)をさせないように牽制していると取られかねません。
BREAKER(ブレイカー)の総評
管理人の意見としては、オススメしません。
同じサーバーに格納された商材、販売会社、返金条件など、オススメしない理由しかありません。
それにしても、BRAKERは先日取り上げた競馬予想のADVANCEとそっくりな部分(スキーム、ページの作り、返金条件の文章)がいくつもあります。
2つの商材が何らかの関係があると言われても納得いくレベルです。
むしろ関係ないと言われたほうが不自然。
常に何倍、何十倍にもなる儲け話なんてものはありません。
甘い誘い文句には注意しましょう。
以上、「BRAKER」についてでした。