本日取り上げるのは、ダイヤモンド投資で稼ぐ、その名も「ダイアモンドファンド」
ダイヤモンド投資って、あまり聞いたことないね。
金投資みたいなものかな?
ダイアモンドファンド セールスコピー
まずは、セールスページのコピーを見てみましょう。
引用元:http://dmfichikawa.com/?page_id=94
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無料の会員サイトに登録してボタンを押すだけで最低月収60万が稼げるなんて、そんな話、正直信じられません。
それにしても、ページのデザインも残念な感じですが、今どきSSL(セキュリティ)化されていないとは、なんともお粗末です。
以下がダイアモンドファンドで稼ぐまでの流れです。
無料で、しかも簡単な操作で、何で報酬が発生するの?
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年10月1日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | dmfichikawa.com |
サーバーIP | 49.212.69.11 |
ISP | SAKURA Internet Inc. |
ドメイン取得日 | 2022年12月21日 |
SSL証明書の種類 | なし |
ドメイン取得は去年の末。
ページの作りを詳しく見てみたところ、ページが作成されたのは今年1月なので、公開は1月以降と見られます。
ダイヤモンドファンドとFLAPには何らかの関連性あり?
ダイヤモンドファンドのページが格納されているサーバーには、過去に取り上げた「FLAP」という商材のセールスページも格納されています。
FLAPは、会員サイトで「商品のカテゴリを選択して出品するだけで、報酬が確定」するとうたう貿易代理販売というビジネスでしたが、会員サイトは簡単なプログラムコードでそれっぽく動かしているだけのハリボテサイト。
正式に参加するためには、59,800円が必要というものでした。
どう考えても稼げるとは思えないシステム(システムと呼べないようなもの)が、FLAPでした。
そんなFLAPとダイヤモンドファンドは、サーバーIPが一致していることから、同じサーバーに格納されており、運営者・管理者が同一である可能性があります。
特定商取引法の表記
セールスページには「特商法」も「プライバシーポリシー」も記載がありません。
メール・LINE登録後、数日にわたりページや動画が展開され、最後の申し込みページでようやく特商法の表記が現れます。
運営責任者 | 市川ひかり |
所在地 | 東京都品川区東大井1丁目4番17号 |
メールアドレス | diamondfunditikawa@gmail.com |
電話番号 | 080-4922-2811 |
連絡先メールアドレスはGmail、電話番号は携帯番号と、法人ではなく個人による販売でしょうか。
これでは、何かあったときに連絡が取れなくなる可能性も高く、不安になってしまいますね。
記載の住所ですが、「LIBRARY」という案件の特商法に記載されていた住所と一致しています。
このLIBRARYもFLAPとの共通点がありました。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
ダイアモンドファンドにメール登録してみた
ダイヤモンドファンドが本当に稼げるのか、検証するために、セールスページからメール登録してみました。
メール登録後、2つのLINEアカウントに登録するように誘導されます。
上記2アカウントに登録後、数日にわたりメッセージを受け取ることになります。
ダイヤモンドファンドについての動画を視聴
LINE登録後に届いたメッセージにはURLが記載されており、そちらをクリックすると新たなページが展開されます。
こちらのページに埋め込まれた動画を視聴してみました。
動画の出演者は、インタビュアーを名乗る「平賀友則」という男性と、ダイヤモンドファンド創設者の「市川ひかり」という女性。
稼ぐ方法とは「ダイヤモンド投資」とのことなのですが、あまり聞いたことがない投資です。
「ダイヤモンド投資」で検索してみると、基本はダイヤモンド(裸石・原石)を所有することのようですが、どうやら「ダイヤモンドファンド」は、そういった投資ではないようです。
なんでも創設者の「市川ひかり」が世界各地にダイヤモンド採掘場を持っているらしく、会員サイトの「運用開始」をクリックすると[採掘されたダイヤモンドを購入→卸会社に販売]。
その差額が利益になるのだとか。
ダイヤモンドを購入するための運用資金は、はじめから5万円が用意されているとのこと。
5万円で買えるダイヤモンド。。。
動画内の説明は矛盾だらけ
1話目の動画を視聴したのですが、色々な部分でアラが目立ち、矛盾だらけと感じてしまいました。
まずは、動画出演者2人の語りが台本棒読みにしか聞こえないこと。
抑揚がおかしかったり、感情が伴っていないので説明が耳に入ってきません。
ダイヤモンドファンドを設立したきっかけについても、いまいちよく分かりません。
なんでも、この市川という女性、数年前から世界の難民の子供たちに寄付をしたり、生活困窮者への支援などの支援活動を行っていて、過去に支援した難民の子供が大人になってダイヤモンド発掘会社を立ち上げ、彼らと再会したことをきっかけにダイヤモンドファンドが出来たのだとか。
そんなストーリー、無理あるでしょう・・・
で、一緒に採掘場を経営している人物と、お互い「目の前に困っている人がいたら助けてあげよう」と言い合ってるんですって。
今回、このダイヤモンドファンドを使えるようにしたのは、困っている人を助けるためなんだそうです。
この動画の一番のツッコミどころが、カナダにある採掘場でダイヤモンドを採掘している(らしい)シーン。
なんで、採掘したばかりのダイヤモンドがカットされてるんですか??
大きさにもびっくりですが、採掘されたダイヤモンドがすでにカットされていることにびっくり。
しかも、ガラスにしか見えないんですが・・・
動画は4話まで展開されるのですが、どれもツッコミどころが多く、唖然・・・
3話では、ダイヤモンドファンド利用者が出演しているのですが、これらの人物のほうが、演技話し方がマシなのには思わず笑ってしまいました。
ダイアモンドファンド会員サイトへログインしてみた
LINEに送られてきたログインコードを使って、会員サイトにログインしてみます。
案内されたサイトにログインすると、残高が50,000円と表示されており、「運用開始」をタップすると残高が78,420円に。
この会員サイトですが、資産運用システムが動いているわけではありません。
簡単なjsで、それっぽい動きをさせているだけで、外部のシステムと連携しているわけではありません。
実際のダイヤモンドの販売が行われているわけではなく、単純に価格を表示させているだけです。
多少、WEBの知識がある人ならすぐに分かりますが、ログインコードがユニークではなく単一なのも、クッキーを利用してユーザー判別を行っているのもありえない話です。
【ネタバレ】システムなんか動いていない
「運用開始」ボタンは、1日1回しかクリックできないので、翌日まで待つことになります。
でも、これ、PCやスマホの時計を1日進めるだけで「運用開始」がクリックできるようになるんですよ。
FLAPでも、同じ作りだったのですが、このサイトは外部と情報をやり取りしているわけではありません。
サイト利用者のPCやスマホのブラウザで動く簡単なプログラムなので、PCやスマホの時計を参照しているだけです。
このことからも、サイト外部のシステムと連携して売買を行っていないことが分かります。
ダイヤモンドファンド会員サイトは、システムとは名ばかりのハリボテWEBサイトだということです。
つまり、取引の実態がないので、利益が発生するはずがないのです。
ダイアモンドファンド の料金は?
4話まで動画が送られてきた後、ダイヤモンドファンドに参加するためには「セキュリティ依頼手数料」なるものを支払う必要があると明かされます。
なんでも、「ダイヤモンドファンドと口座の紐づけ・新規ユーザー登録」に少し時間がかかり、この作業は優秀なセキュリティ会社に依頼しているんだとか。
利用者の口座を紐づけするにあたり、実際にその利用者が使用していると証明するために利用者自身が振込しなければいけないとかいう理由なのですが、そんなもの理由にはなりません。
とにかく、その「セキュリティ依頼手数料」とかいう意味不明な費用ですが、以下のようになっています。
支払い方法 | セキュリティ依頼手数料 |
---|---|
銀行振込・クレジットカード一括払い | 169,800円 |
申し込みページに記載された振込口座は、よく目にする収納代行業者の口座でした。
ダイアモンドファンドの総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
ダイヤモンドファンドは、外部システムと連携していない単なるWEBページを「ダイヤモンド投資」ができる会員サイトとうたっているだけ。
利用者の口座紐づけを優秀なセキュリティ会社に依頼するとのことですが、肝心のダイヤモンドファンドサイト(セールスページも会員ページも)は、SSL(セキュリティ)化すらされていないショボいサイト。
そんなゆるいセキュリティ意識を持った人が、優秀なセキュリティ会社を使うなんて考えられません。
「セキュリティ依頼手数料」とかいう謎の費用を支払っても、ダイヤモンドファンドで稼げるとは思えません。
何らか関係があると思われる「FLAP」や「LIBRARY」と同様です。
そもそも、投資を始めるのに「セキュリティ依頼手数料」なんてものを支払うとか聞いたことありませんしね。
訳の分からない物に大事なお金を支払うことのないように気をつけましょう。
以上、「ダイアモンドファンド」についてでした。