本日は、「BCM(ブーストキャッシュマシーン)」という完全自動売買ソフトについてです。
月利14%をうたった自動売買ツールのようですが、果たしてそんな月利を叩き出すことは可能なんでしょうか?
毎月14%を叩き出せたら、5年後にはとんでもないことになるね。
BCM(ブーストキャッシュマシーン) セールスコピー
まずは、セールスページのコピーを見てみます。
引用元:http://dinanncews.com/
- 完全自動で毎月安定的に月利14%の資産構築を実現できる自動学習式・金融テクノロジーを搭載しAIを超える新時代の完全自動売買ソフト
- 全員利益達成を前提に作られた業界初の自動売買ソフトを完全無料プレゼント中!
- さらに今なら先着200名様限定で運用資金として5万円のボーナスをプレゼント致します
- AIすらも超える新時代の完全自動ソフトを実現させ ることが出来ました。
- BCMを手に入れれば、誰もが平等に手元30万円で3年で1億という金額が実現可能になります。
“全員利益達成を前提”、“AIすらも超える”、“誰もが平等に手元30万円で3年で1億”など景品表示法を無視したコピーが並びます。
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年5月12日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | dinanncews.com |
サーバーIP | 162.43.120.133 |
ドメイン取得日 | 2023年4月11日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証(Let’s Encrypt) |
無料のSSL証明書を取得していますが、HTTP/HTTPSのディレクトリ統合という基本的な対策がなされていません。
特定商取引法の表記
驚くことに、金融に係る商品オファーながら、特商法の表記やプライバシポリシーの記載が一切ありません。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
月利14%を継続できる自動売買ソフト?
“BCM(ブーストキャッシュマシーン)は、完全自動で毎月安定的に月利14%の資産構築が実現できる”とうたっています。
もしこれが本当なら、相当優秀な自動売買ソフトです。
実際に月利14%を継続できるのであれば、一月目(31日)で30万の元金に対し43,400円の利益になります。
1年間、複利運用すると元利合計が140万円を超えます。
14%月利を3年間ということは、運用利益が3,300万円を超えます。
“セールスページには、30万がたった3年で約1億円”という記載がありますが、福利計算では月利18%程度でないと1億は超えません。
月利14%とうたっているのに、なぜ3年で1億という数字を提示しているのでしょうか。
勝っているFXトレーダーの月利平均は6%
アドアニモが運営するウェブメディア「海外FXの手引」では、「FXで累計収支がプラスの投資家100人」の調査結果が掲載されています。
記事によるとFXで勝っている100人の平均月利は6%未満とのことです。
10%の月利を叩き出している優秀なトレーダーも20名ほどカウントされていますが、相当優秀なトレーダーです。
実績が参考にならない
セールスページには、実績としてスマホのトレード画面や、ユーザーの声が掲載されていますが、参考になるとは言い難いものです。
実績画面の信憑性が低い
トレード実績としてページに掲載されているのは、長期のバックテストでもリアルトレード動画でもなく、2022年6月から8月のスマホ画面のみです。
これでは、自動売買ソフトの実力を図ることは出来ないでしょう。
デモトレードで、利益の出ている3ヶ月間だけを抜き取ることもできますし、画像である以上、加工ができてしまうので実績証拠としては信憑性に欠けるものだと言わざる得ないでしょう。
ユーザーの声の信憑性が低い
ページ内には、ユーザーの声として写真入りでコメントが掲載されています。
人物写真がイメージ写真であるなどの注釈はありません。
この人物画像にも違和感がありましたので、画像検索してみました。
画像が小さいため中々ヒットしませんでしたが、72歳女性の画像として使用されているものは、素材写真を使用していることが確認できました。
他の画像も、おそらく素材写真を利用したものではないかと考えられます。
BCM(ブーストキャッシュマシーン)に申込みしてみる
ページ内のフォームへ入力して送信すると、BCM受け取りのためにLINEアカウントを友だち追加するように促されます。
このアカウントですが、BCMではなく「Bit Tradersコンシェルサポート」なるアカウントです。
あれ?BCMという名前じゃないの?
セールスページ内では一切言及されていない「Bit Traders」という文言が出てきましたが、一体どういうことでしょう?
検索すると「Bit Traders」という仮想通貨の資産形成サービスを提供する会社のホームページ(bittraders.net)がヒットしました。
調べてみたけど、法人登録のない会社のようだわ。
GBT international ltdなる海外FX業者を案内される
LINEで送られてきたマニュアルを確認すると、「GBT international ltd」という海外FX業者にて口座開設を行う必要があるようです。
こちらの業者で口座開設→入金→運用となると、おそらくBCM側にIB報酬が発生するのではないかと思われます。
海外FX取引所などによるIB報酬とは、紹介したユーザーが実際に口座開設して取引を行った場合に発生する報酬です。
紹介したユーザーの取引量に応じてFX業者側から報酬が支払われます。
また、紹介したユーザーが取引を続ける限り、継続的な報酬(取引手数料の一部)を受け取ることも可能です。
ほとんどの海外FX業者は日本国内の金融ライセンスを取得していないため、IB報酬自体はグレーゾーンと見られています。
「GBT international ltd」については、不審な点がいくつかあるため、次の記事でまとめたいと思います。
「GBT international ltd」について、記事まとめました。
【ネタバレ】口コミやレビュー
商材についてネット検索してみましたが、参加者の声は少ないようです。
BCMが怪しいとレビューしているブログはいくつも見つけることができました。
BCM(ブーストキャッシュマシーン)の総評
管理人の意見としては、オススメしません。
月利14%を継続できるというのも信じられませんし、実績にも信憑性はありません。
なにより、最終的に紹介される「GBT international ltd」というFX業者にはたくさんの不審点があります。
次回の記事では「GBT international ltd」の不審点をまとめていきたいと思います。
以上「BCM(ブーストキャッシュマシーン)」についてでした。