本日の観察案件は「リピートX(テン)」です。
Amazonでオリジナルブランド商品を1商品だけ販売するビジネスをレクチャーしてくれる商材のようですが、たった1商品を販売するだけで安定した売上をあげることは可能なのでしょうか?
リピートX(テン)セールスコピー
まずは、セールスページからコピーをピックアップしてみます。
引用元:https://winseller.info/amazonrepeatx/lp02/cml.html
- たった1商品・たった1人だけで初年度に年商5,000万円の継続的安定収益の事業が立ち上がる
- 日本から仕入れ、値上げしながら、定期購入で売る
- 5回、7回、10回・・・∞と必ず30日後にリピート購入され続ける新しいフルオート通販をご存知ですか?
- たった1商品だけで、1年目に月利30万円の副業レベルから、月利100万円の経営レベルまで!
- 1日1時間・完全未経験スタートから月商500万円越えが続出!
たった1商品をAmazonで販売するだけで、1年目に月利30万〜100万円レベルが目指せるとのこと。
いったい販売する商品とは何でしょう。
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年8月28日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | winseller.info |
サーバーIP | 183.181.84.96 |
ドメイン取得日 | 2019年9月1日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
こちらのドメイン下では「タイ輸入式オリジナルブランド通販」といった他の商材も販売されています。
特定商取引法の表記
セールスページには特商法ページへのリンクが記載されています。
以下、特商法の一部です。
販売業者 | 株式会社 ステディコーポレーション |
---|---|
運営統括責任者 | 三山 純 |
所在地 | 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目9-2ー2007 050-3561-3246 |
メールアドレス | j.miyamax@gmail.com |
法人名、住所などは記載されていますが、価格の記載はありません。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
株式会社 ステディコーポレーションとは?
販売業者「株式会社 ステディコーポレーション」について調べてみました。
社名はカタカナではなく英字で登記されていました。
株式会社Steady.Corporation
・法人番号指定年月日 平成27年(2015年)10月5日
・法人番号 8370001023393
(会社設立年は不明)
8年以上存在している会社のようですので、そこそこの運営期間があります。
法人番号指定(2015年)以降、住所や社名が変更になったりといった履歴もありません。
株式会社 ステディコーポレーションの所在地は?
特商法に記載された所在地(宮城県仙台市青葉区一番町1丁目9-2ー2007)をGoogleストリートビューで見てみると高層マンションが表示されます。
居住用マンションのようですが、こちらに会社が入居しているのでしょうか?
リピートX(テン)とは何?
1つの商品をAmazonで販売するだけのリピートX(テン)ですが、販売する商品については、運営統括責任者である三山純のブログで触れられています。
今回のAmazonオリジナルブランド通販リピートX(テン)で扱う商材は・・・・
引用元:https://ameblo.jp/okpoke/entry-12817282638.html
『食品』・『サプリメント』
という
人が日常的に口から摂取する
“小さい・軽い・高単価”の
リピート商材
このカテゴリーを、”転売”ではなく”あなただけ”のオリジナル商品としてリピート販売していきます。
販売する商品は「サプリメント」とのこと。
サプリメントのOEM(受託製造)は、目新しいビジネスではありませんが、何か他の商品より有利な部分があるのでしょうか?
仕掛け人の小林大助・三山純とは?
こちらの商材、メイン講師が「小林大助」、ナビゲーターが「三山純」という人物です。
小林大助
1982年生まれ、宮城県仙台市出身。
三山純の「Amazonリピート物販実践講座」に入塾してAmazonで物販を開始し、中国輸入で月商700万、月利250万円を達成したらしいです。
中国輸入だけに依存することに不安を感じたようで、国内リピート品のOEMに着手して、現在はAmazonリピート販売のみで月商1,000万円を達成とのこと。
これらのプロフィールは、セールスページに記載された自称ですので、個人の実績を証明するものは何も提示されていません。
三山純
ナビゲーターを務める三山純ですが、少し前には「Amazonリピート物販3.0」という商材に関わっていました。
その他にも「世界一簡単なオリジナルブランド通販」「社会貢献型リピート通販」「タイ輸入式・オリジナルブランド通販」といった、物販の情報商材販売を行っています。
これらの商材名で検索をかけてみても、あまり良い口コミやレビューはありません。
また、これらの商材に関わっていた「北野哲正」「松本剛徹」「小島幹登」は、良くも悪くも情報商材界隈では有名な人物です。
とにかく、三山純という人物は数年に渡り物販に関する情報商材を販売しているということです。
そんなに儲かるノウハウを知っているなら、自分だけで独占して物販を行ったたほうが儲けも大きそうですよね。
ノウハウを使って実践するより、そのノウハウをパッケージ化して売ったほうがよっぽど稼げたりするんで、この人物が未だに物販で売上を上げているのかは分かりません。
リピートX(テン)にメール登録してみた
実際にリピートX(テン)にメール登録してみると、「第0話プロローグ」という動画が送られてきました。
その後に送られてくる動画も確認しましたが、やはりサプリメントのOEM受託製造でした。
- 1商品だけで月利30万〜500万円といったレベルまでの利益獲得が可能
- 利益率が高い
- 値上げしながら30日後にリピート販売できる
- 少資金でスタート可能
- 1日短時間作業で2・3ヶ月後に立ち上げ可能
以上のような強みがあるようですが、本当に売れる商品なのでしょうか?
検証用に新しいメールアカウントを作成しましたが、登録から数日後、1日20件近くの迷惑メールが届くようになりました。
リピートXにしか利用していないアカウントのため、流出元がどこかは明らかです。
サプリメント販売は競合だらけ
皆さんご存知の通り、サプリメント市場は強豪相手の多い市場です。
新規参入、ましてや個人(ブランド認知ゼロ)による販売だと、大手にも負けない販売戦略や商品の優位性がなければ、市場で生き残っていくことは難しいでしょう。
リピートX(テン)では、大手にも負けない戦略やSEO対策があるとのことですが、大手の販売戦略を甘く見過ぎじゃないですかね?
特にサプリメントなどの食品だと、市場調査、競合調査、広告戦略、品質の維持など徹底しています。
大手が気づいていない市場ニーズを突くとのことですが、本当にそんな戦略があるのでしょうか?
口に入れるものなので、個人的によくわからない販売者から購入するのは怖いのですが。
リピート販売の問題点
商材名にもなっている、リピートの意味ですが、Amazonの定期購入(Amazon定期おトク便)の仕組みを利用したものです。
Amazon定期おトク便とは、定期的に購入する商品を割引価格で自動的に届けてくれる仕組みです。
商品によって割引率は異なりますが、5%・10%・15%等の割引が適用されるので、定期的に購入する消耗品などは、お得に購入できます。
デフォルトが定期購入になっていたりするので、「知らないうちに定期購入になってた!」なんてこともあります。
リピートX(テン)は、この仕組みを利用して、定期購入をしてもらうことでリピーターを獲得し、さらに価格の値上げを行うことで売上UPを狙うようです。
実際、定期オトク便は放置していることが多いので、価格が上がっても気づかないということはありえます。
ただ、価格が上がっていることに気づいた時は、購入をストップして他の類似商品に乗り換える可能性大です。
そうなると、再度同じ商品を購入する望みは薄くなってしまうでしょう。
リピートX(テン)の価格は?
リピートX(テン)の最終的な価格を知るには、ZOOMセミナー&説明会に参加しなければならないようです。
セミナー参加費用は、3,000円(税込)
9/11まで8,000円が早割で3,000円らしいです。
こういった商材は、価格も高額なことが多いのですが、果たしてリピートX(テン)の価格はいくらでしょうか?
商材購入費と物販開始までの初期費用を、どれくらいでペイできるのか、本当に儲けが出るのか気になるところではありますが、個人情報やクレジットカード番号を渡すつもりはありませんので、観察はここまで。
リピートX(テン)の総評
実際の商品や販売戦略について不明な部分が多いので、何ともいえませんが、「私なら参加しません」。
まず、競合の多いサプリメント市場で勝負できるとは思えないことが大きな理由です。
そして、商材販売者のサプリメント購入者軽視の姿勢です。
動画内では「万が一サプリで食中毒が起こっても責任は販売者ではなく製造者工場にあるので、心配ない」などと言い切っています。
もちろん、そういったことが起こった場合、製造元が一番悪いわけですが、セラー(販売者)が顧客サポートを行わなくていいということではありません。
顧客サポートができないセラーであれば、顧客が逃げていくだけではなく、製品の評判も傷つく可能性があります。
何を販売するにしても、自分本位で購入者のことを考えられないセラーが成功できるとは思えません。
「短期的に儲かればいい」というサプリ販売を目指しているのなら、セミナーを受けてみるのもいいかもしれませんが、私は遠慮しておきます。
以上、「リピートX(テン)」についてでした。