本日の取り上げるのは「MyList」です。
好きな商品を選んで「お気に入りリスト」を作るだけで、1日24,000円の報酬を受け取れる副業とのことですが、日給24,000円も稼げるなんて本当でしょうか?
お気に入りリストってアマゾンのマイリスト的な?
MyList セールスコピー
まずは、セールスページのコピーを見てみましょう。
引用元:https://mylisoza.com/lp/dmt053/index_sm.html
- 毎朝提供されるカタログのような商品リストの中からあなたの好きな商品を30個まで選んでオリジナルの「お気に入りリスト」を作るだけで毎月70万円の報酬を受け取ることができます。
- 選んだ商品1件につき800円の報酬です。
- 800円 × 30個なので「1日、2万4千円」を稼ぐ事が可能です。
- 今回のビジネススキームを生み出した田舎に住む青年はかつて世界屈指のビジネス大国であるアメリカで広告代理店に勤めていた若きカリスマです。
- 『My List -マイリスト-』を通してあなたが「この商品が気になる!」とお気に入りリストに入れた商品は独自のシステムによって広告としてあらゆるSNSやブログや個人サイトなどに拡散されます。
気になる商品を選んでリストを作成するだけで、1日24,000円の報酬なんて、そんな都合のいい副業なんて存在するのでしょうか?
アメリカの広告代理店に勤めていた青年が生み出したシステムというのも、なんだか怪しいですね。
サーバー・ドメイン情報
以下、2024年1月20日時点の「MyList」サーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | mylisoza.com |
サーバーIP | 2403:3a00:101:21:133:167:10:36, 133.167.10.36 |
ISP | SAKURA Internet Inc. |
ドメイン取得日 | 2024年1月15日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
ドメインは、5日前に取得されたばかりですね。
特定商取引法の表記
特商法のページを確認してみたところ、記載されているのは以下4項目のみ。
運営統括責任者 | 尾崎 圭司 |
住所 | 沖縄県那覇市首里山川町3-7-3 |
メールアドレス | ozaki@mylisoza.com |
表現及び商品に関する注意書き | 本商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。 |
法人名の記載がありませんが、個人によるオファーでしょうか?
参加者が10人いれば、毎月最高700万の報酬(1人あたま70万)を支払わなければなりません。
かなりの金額を、法人ではなく一個人が管理しているとは考えづらいところです。
もし、法人であるならば、特商法に法人名をきちんと明記すべきです。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
特商法に記載の住所は・・・
特商法に表記された住所(沖縄県那覇市首里山川町3-7-3)ですが、以前検証を行ったSCOREの特商法に記載された住所と一致しています。
SCOREは、専用サイト内に表示される商品に点数をつけるだけで、報酬が発生するというものでした。
その額1件あたり5,000円という、こちらも信じられない報酬額。
そして、参加するには248,000円の費用を支払わなければならないというオチが待っていました。
運営会社が存在するのか?
SCOREの特商法にも、会社名は記載されていませんでしたが、登録後に届くメール内に「合同会社アカツキ」という法人名が記載されていました。
「MyList」も、合同会社アカツキが運営元なのでしょうか?
もし法人の場合は、特商法に登記簿上の名称を記載するよう法律で定められていますので、特定商取引法違反のおそれもあります。
ちなみに、記載された住所をGoogleストリートビューで確認してみると以下の建物が表示されます。
こちらの建物が会社所在地なのですが、本当に20㎡ほどのワンルームで、月数百万以上の報酬が発生すると思われるビジネスを管理しているのでしょうか?
後の動画では、187人が実践とありましたので、月々の報酬は数百万どころか億超え。
月々、かなりの額を動かすことになりますね。
毎月、億を動かす会社があるようには思えないねぇ。
【潜入】MyListに登録してみた
セールスページでメール登録を行うと、新たなURLが送られてきました。
こちらが、そのページ。
腕組みしている人物が、このシステムの生みの親を名乗る尾崎圭司という人物。
1話目の動画を視聴してみた
ページ内に埋め込まれたインタビュー動画を視聴してみました。
インタビューアーは、SCOREの動画でもインタビューアーをつとめていた「荒木達也」
SCOREの時と、ずいぶん印象が違いますね。
動画内では、MyListの稼ぎ方が説明されます。
その稼ぎ方とは、
専用サイトで、運営から送られてくる商品リスト(提携している日本中の通販サイトの商品らしい)から、好きなものを1日30件選んで保存するだけ。
5分もあれば終了する簡単な作業とのこと。
そして選んだ1商品に対して800円もの報酬がもらえるんだとか。
800円✕30件=24,000円 を1日で稼げるということですが、なぜこれで稼げるのか謎です。
MyListが簡単に稼げる理由が矛盾だらけ
なぜ、こんな作業で24,000円ももらえるのか?
動画内での説明によると、「作成されたMyListが、広告としてそのままターゲットに配信されるので、そのMyListを見たユーザーが、商品に興味を持って集客につながる」のだとか。
そんな広告、目にしたことないけどね。
広告は、リスト作成者と年代が近かったり、住んでいる場所が近い人に配信される仕組みらしいです。
そんなターゲットのセグメント分けなんて、一般には実績のある広告プラットフォームじゃないと無理です。
会社名も明らかにしないような運営者が、そんな広告プラットフォームを持っているとは考えづらいわけです。
そして、リストの商品1件に800円もの報酬が発生するなんて、通常ありえません。
金融商品や高額商品のアフィリエイトなら、1件数千円〜という報酬も可能ですが、それも、実際にユーザーが購入した(申し込みした)場合にのみ報酬が発生します。
広告を見たユーザーが購入するかどうかは関係なく、商品を選んだ時点で、1件800円の報酬が発生するなんて話、聞いたことがありません。
しかも、選んだ商品をお礼品としてもらえることもあるとか・・・(何その設定?)
商品が売れるかもわからないのに(そもそも広告配信していない可能性大)、相場では考えられない広告費を支払うなんて、通販会社は完全な赤字です。
どこの通販会社が、そんな意味不明な広告費を支払うと思います?
MyListの開発者 尾崎圭司とは?
動画にも登場している開発者の尾崎圭司とは、どんな人物でしょう。
ページ内に掲載された情報によると
- アメリカの広告代理店にてマネージャーを務めたエリート青年実業家28歳
- 帰国後に地方にてビジネスの立ち上げや、コンサルティングを行う
- どこにいても手軽に簡単に稼げるビジネスの研究開発を行っており、その最高傑作としてMyListが誕生
へぇ〜、アメリカの広告代理店とかすごいね〜(棒
まぁ、おそらくこのプロフィールは作られたものでしょうね。
アメリカの広告代理店にいたならば、MyListの仕組みで広告配信ビジネスが成り立たないことくらい分かるはずです。
広告代理店で働いた経験がなくても、ネット広告の仕組みを知っていれば、すぐに分かるくらい”おかしな仕組み”です。
MyListのデモ版に登録してみた
動画視聴後、MyListのデモ版への登録を行ってみました。
登録時には、氏名だけでなく、年齢、電話番号、職業、年収、住んでいる地域など、結構な個人情報を登録することになります。
トライアル版で、MyListに登録できる案件は1日10件まで。
選べる商品は、家電、キッチン用品など様々。
別の日には食品などもありました。
リストから10件を選んで登録すると、翌日8,000円の報酬が発生していました。
トライアルサイトを隅々まで見てみましたが、サイト内のどこにも「特商法」が見当たりません。
利用規約ページを見ると、「当社」という表記が見られます。
どこにも会社名の記載が無いのに、「当社」という記載はおかしいですね。
会社として「MyList」を運営しているのであれば、会社名を明らかにすべきです。
このことからも「MyList」への参加を控えたほうが良いと言えます。
MyListの料金は?
トライアル版を利用していくと、報酬がどんどん増えていくわけですが、あくまでもトライアル版。
正規版に移行しなければ報酬を受け取ることはできません。
正規版に移行するための費用は、
348,000円
報酬を受け取るには、この金額を支払って、「マイリストクラブ」というコミュニティに参加する必要があります。
しかしながら、費用を支払ったところで、稼げる可能性はゼロに近いでしょう。
MyListの総評
管理人の意見としては、オススメできません。
普通に考えて、こんな広告配信では集客もうまくいきませんし、販売にも繋がりません。
そもそも、動画内で、どのようにMyListが広告配信されているかは一切説明がありません。
本当に広告配信されているのであれば、掲載されたサイトやブログを見せるはずですよね?
そうすることで信憑性は大幅UPするわけですから。
まぁ、広告配信なんてされていないので、見せられるものは無いのでしょうが。
トライアルサイトでは、利益が出ているように見せかけているだけ。
欲しいものリストを作るだけで、そんな簡単に大金を稼げるなんて夢のような話はありません。
以上、「MyList」についてでした。