本日取り上げるのは、「収入支援プロジェクトWITH」です。
収入支援プロジェクトWITHとは
まずは、「収入支援プロジェクトWITH」がどのような案件なのか、簡単に触れておきたいと思います。
セールスページでは「毎日5万円の自動収入」「スマホを見るだけ」「再現性100%」など、一見魅力的ながらも現実的とは言えないうたい文句で利用者の関心を引き、LINE登録へと誘導されます。
これらの広告表現からも分かるように、投資初心者や副業に不慣れな人をターゲットにしている可能性が高いと見られます。
また、セールスページでは何で稼ぐのかは分かりませんが、LINE登録後に公開される動画で、主に暗号資産FXによる収益システムであることが明かされる流れになっています。
収入支援プロジェクトWITH のサーバー・ドメイン情報
以下、2025年5月17日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | webwise-sg.com |
サーバーIP | 3.0.190.97 |
ISP | Amazon |
ドメイン取得日 | 2024年12月2日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Amazon) |
ドメインは、5か月前に取得されており、登録者名は秘匿されています。
特定商取引法の表記
以下、特商法に記載されている項目です。
販売業者 | WEBWISE SOLUTION PTE. LTD. |
所在地 | 160 Robinson Road, #14-04 Singapore Business Federation Center Singapore (068914) |
メールアドレス | support@webwise-sg.com |
表現、及び商品に関する注意 | ご購入された商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。 |
記載されているのは上記4項目のみ、連絡先電話番号や運営責任者の記載はありません。
運営元は海外法人であるため、万が一トラブルが発生しても連絡を取るのは非常に難しいでしょう。
さらに、日本国内の法律が適用されない可能性もあり、利用には大きなリスクが伴います。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
WEBWISE SOLUTION PTE. LTD.とは?
販売業者である「WEBWISE SOLUTION PTE. LTD.」は、以前検証した「I-LAND7(アイランド7)」の販売業者です。
シンガポールの法人登記情報を調べると、実際に登記されている会社であることがわかりました。

引用元:https://recordowl.com/company/webwise-solution-pte-ltd
上記内容を見ると、「WEBWISE SOLUTION PTE. LTD.」は設立から6ヶ月しか経っていない新しい法人であり、しかもバーチャルオフィスのため、所在地に営業実態のない法人であることがわかります。
つまり、日本人向けのサービスを展開していながら、運営会社はシンガポールのペーパーカンパニーであることを意味します。
これは、営業実態のない法人を海外に置くことで、日本の法規制の影響を受けにくくしたり、責任の所在がやや不透明になる可能性もあると考えられます。
このようなスキームは、信頼性に疑問が残るケースも多く、利用者としては十分な注意が必要です。
収入支援プロジェクトWITHのLINEに登録してみた

LINE登録を行うと、「WITH」のナビゲーターである「島田慎次」という男性が登場する動画が3回にわたり送られてきます。
「WITH」は、暗号資産FX、BCXトークン購入による配当金などで稼ぐ仕組みとのことですが、その具体的な運用方法やシステムの中身、どのようなアルゴリズムで利益を出しているのかといった詳細な説明はなく、非常に不透明です。
また、動画内では投資のリスクや損失の可能性について触れられていません。
動画内で説明されているような仕組みは、投資経験者でもリスク管理が難しい金融商品であり、「スマホを確認するだけで毎日5万円」といった簡単すぎる説明とは大きく乖離していると言わざる得ません。
そして、最終的には「ゴールドメンバーシップ」という有料コミュニティへの誘導へとつながっていきます。
島田慎次とは?
「WITH」のスペシャルナビゲーターを名乗る「島田慎次」という男性ですが、「飲食業界にて国内外に複数の店舗を立ち上げ数々の経営を成功に導いた敏腕経営者で、現在は金融コンサルティングの傍ら投資家として多岐にわたる事業を展開し続けている」と紹介されています。

引用元:https://webincome-with.com/profile/
多数の事業を展開している経営者であれば、通常はネット上に何らかの情報が残っているものです。
しかし、実際に名前で検索してみても、それらしい人物の実績や経歴に関する情報は一切見つかりません。
このことからも、紹介されているプロフィールに信ぴょう性があるのか疑問が残ります。
不自然なステマブログの存在
「収入支援プロジェクトWITH」について口コミを調べていたところ、「本オファーは怪しい」と指摘するページに混じって、「収入支援プロジェクトWITH」は「怪しいとは言えない」と評するブログが見受けられます。
それらのいくつかを調査してみたところ、不審な共通点が浮かび上がってきました。
以下は、「収入支援プロジェクトWITH」を「怪しくない」と評しているブログのキャプチャと、それぞれのブログが格納されているサーバーIP情報です。




上記4つのブログは、副業レビューブログです。
それぞれ別ドメインで運営されていますが、すべて同じサーバー内に格納されています。
これは、実質的な運営者が同一である可能性が極めて高いことを意味しており、あたかも複数の人が好意的なレビューを書いているように見せかける「ステマ(ステルスマーケティング)」の一種とも考えられます。
収入支援プロジェクトWITHの総評

「収入支援プロジェクトWITH」は、バックエンド商材への誘導を目的としていると考えられます。
仮に利益が出る仕組みが存在していたとしても、そのリスクや仕組みを一切明かさないまま「誰でも稼げる」と煽るスタイルは、非常に危険な印象を受けます。
運営会社の信頼性の低さや、スペシャルナビゲーターを務める人物の経歴が不明なところを見ても、安易に参加を検討すべきではないでしょう。
以上、「収入支援プロジェクトWITH」についてでした。