本日取り上げるのは、月収80万をうたう「WEAL SHARE」です。
なんでも1日2分スマホを操作するだけで、毎月80万超えが可能なんだとか。
WEAL SHARE セールスコピー
まずは、WEAL SHAREのコピーをいくつかピックアップしてみます。
引用元:https://weal-share.com/llp1/
- スマホ1台で始める次世代の稼ぎ方
- 期間限定で無料公開
- 1日2分で毎月80万円が狙える
- 日本初公開の手法
- 利用者5,000人突破 参加者満足度98%
1日2分の作業ということは、1ヶ月約1時間の作業時間です。
1時間で80万の収入が狙える副業なんて、本当に存在するのでしょうか?
WEAL SHARE のサーバー・ドメイン情報
以下、2023年10月13日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | weal-share.com |
サーバーIP | 18.136.35.137 |
ISP | Amazon |
ドメイン取得日 | 2023年6月23日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Amazon) |
ドメインは、お名前ドットコムで取得されていますが、サーバーはクラウドサーバーを利用しています。
ドメイン取得から4ヶ月未満と、比較的新しめの案件のようです。
特定商取引法の表記
以下、特商法に記載されている項目です。
販売業者 | IDEAS GROVE PTE.LTD. |
所在地 | 1 Coleman Street #10-06 The Adelphi Singapore 179803 |
表現、及び商品に関する注意 | ご購入された商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。 |
記載されているのは上記3項目のみ、連絡先の記載は一切ありません。
海外法人ですし、これでは何かあった時に連絡を取ることも困難でしょう。
また、日本国内の法律が適応されない可能性もあり、かなりのリスクが考えられます。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
IDEAS GROVE PTE.LTD.とは?
販売業者である「IDEAS GROVE PTE.LTD.」は、以前検証した「SMA CAN(スマキャン)」の販売業者です。
「IDEAS GROVE PTE.LTD.」といえば会社サイトが、こちらも以前取り上げた「オンライン収入NEXT」の販売業者「BPOINT PTE.LTD.」の会社サイトとそっくりだった業者です。

テンプレートを使ったのでデザインが同じだという意見もあるかもしれませんが、事業内容まで全く同じなのは不自然に感じます。
2023年10月13日時点の、「IDEAS GROVE PTE.LTD.」会社サイトのサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | ideasgrove-sg.com |
サーバーIP | 13.229.42.70 |
ISP | Amazon |
ドメイン取得日 | 2023年5月31日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Amazon) |
IDEAS GROVE PTE.LTD.のドメインは、今年の5月に取得されており、法人設立も今年の5月です。
会社所在地にあるのは・・・
特商法に記載された住所に会社が存在しているのか調べてみたところ、この住所には「ContactOne Professional Services」という法人設立サポート会社がありました。
ホームページを見てみると「FEES FOR REGISTERED ADDRESS SERVICES」という住所貸しサービスがあります。
その価格は、年間120ドル。
「IDEAS GROVE PTE.LTD.」が、この会社のサービスを利用しているとすると、ペーパーカンパニーである可能性が高くなります。
WEAL SHAREのLINEに登録してみた

WEAL SHAREの中身を確認するために、LINEを友だち追加してみました。
さらに別のLINEへ誘導され、4桁のパスワード設定などを行います。

LINEアカウントの所属国は「オーストラリア」
会社はシンガポールのはずですが、LINEアカウントはオーストラリアとなっており、不自然さを感じます。
WEAL SHARE第1話の動画インタビュアーは加藤浩二
LINEから案内されたページにアクセスすると、動画が埋め込んであるのですが、インタビュアーとして登場するのは、過去に仮想通貨上場案件等で話題になっていた加藤浩二です。
参照元:集団訴訟プラットフォームmatomaの書き込み(アーカイブ)

出典:限定公開設定のYouTube動画より引用
WEAL SHARE代表、投資家・ビジネスコンサルタントの武田真治とは
今回の案件「WEAL SHARE」を紹介するのは、投資家・ビジネスコンサルタントの「武田真治」という人物。

出典:限定公開設定のYouTube動画より引用
この武田真治という人物、日米で投資家・ビジネスコンサルタントとして活躍し、(加藤浩二によると)週刊ダイヤモンドやファイナンシャルタイムズなどに記事が掲載されたこともあるそうです。
そんなに優秀なら、「投資家 ビジネスコンサルタント 武田真治」で検索すれば、何らかの情報がヒットすると思のですが、「怪しい」と疑っているページばかりがヒットして、この人物が実績のある投資家・コンサルタントである証拠は発見できませんでした。
WEAL SHAREの稼ぐ仕組みは暗号資産CFD
動画内ではWEAL SHARE(ウェルシェア)で稼ぐ方法が、「ビットコインを買わずにビットコインで稼ぐ」と明かされます。
1話目の動画内では具体的な仕組みは一切説明ありません。
「LINEに通知が来て、スマホで2分間作業するだけで稼げる」といった説明があるのみです。
続いて公開されるページで、WEAL SHARE(ウェルシェア)が暗号資産CFDであることが明かされます。
暗号資産CFDならレバレッジをかけた証拠金取引が可能ですから「ビットコインを買わずにビットコインで稼ぐ」ことは間違いではありません。
「WEAL SHARE(ウェルシェア)システムのロジックでビットコインの隙を狙う」という説明がありますが、最大50倍のレバレッジを掛けることが可能なので、大損するリスクがあります。
しかし、そのリスクについては全く触れられません。
2話目の動画では、WEAL SHARE(ウェルシェア)システムのチャートが表示されるのですが、こちらは静止画。
説明のためにあえて静止画を見せているのでしょうか?
本当にシステムが動いているなら実際の値動きを反映したリアルタイムのチャートを見せたほうがいいと思うのですが。
稼ぐ流れとしては以下のようなフローです。
通知を受け取ってからアプリ開いている間にラグが発生するので、その間にチャートが変動するなんて珍しいことではありません。
その状態で、指示通りに売買を行えば大損する可能性もあります。
動画視聴特典が特典ではない
1話、2話の動画視聴後に特典と称したPDFを受け取ることができるのですが、内容的には「これのどこが特典?」と言いたくなるもの。
武田真治の生い立ち、苦労話、ウェルシェアにかける想い、活動実績など真偽不明の話が書かれたPDFです。
武田真治の経歴は本当なのか?
それでは、ここでPDFに記述されていた武田真治の生い立ちを簡単にまとめてみます。
- 大学卒業後にトラックドライバーとして働いていたが、30歳を前にしてエコノミー症候群を発症したため、ブラック企業に転職。
- システム会社でプログラマーとして働いていたが上司からのパワハラ、サービス残業で円形脱毛症に。
- 会社を退職後はニート状態。
- 車の物流管理の会社を設立し、年商5,000万に。
- M&Aの話に乗って1,000万円の借金を背負う。
- 一発逆転を狙い、投資家になる決意をして1日12時間の勉強。
この時に出会ったのが、ウェルシェアのような投資コミュニティ。 - 1年後には借金返済。
- 借金返済後には、個人投資家として活動しながら投資を教える活動を始める。
PDFに書かれた生い立ちをざっくりまとめましたが、おかしな点がいくつかありますね。
こんなに波乱万丈で成功した投資家なのに、なんで検索に全くヒットしないんでしょうか。
不思議です。
日米で活躍する投資家・コンサルタント設定はどこにいったんでしょうか?
アメリカでの話は一言も触れられていません。
プログラマー時代に円形ハゲになったと、当時の写真が載せられているのですが、写真素材であって自身の写真ではありません。

出典元:特典PDF
自身が運営するコミュニティで、広島旅行に行った時の写真も掲載されていますが、こちらも写真素材です。
写真の撮影地は、広島ではなくミャンマーです。

書いてあることが事実ならば、実際の写真を使えばいいのに、なぜ写真素材を使用しているのでしょうか。
WEAL SHARE の料金は?

最終的にウェルシェアサロンというものに参加することになるのですが、こちらの参加価格、通常50万のところを
198,000円
翌日には追加募集の連絡が届き、価格は半額の98,000円になっていました。
そして、数日後には「ウェルシェアシステムアップデート版」なるものが登場し、こちらは298,000円
こちらも翌日にはディスカウントが行われ98,000円になります。
WEAL SHAREの口コミやレビュー

WEAL SHARE(ウェルシェア)について口コミを調べてみたところ、同案件が怪しいと指摘するページに混じって、利益を得られると書いてあるページがいくつか見られます。
これらの中には、ココナラで報酬を支払ってライターに書いてもらったものもあり、イマイチ信憑性に欠けます。
無料で企業情報が掲載できるBuzipへ登録したりと検索対策を行っているようですが、検索結果上位に反映されるのは、レビュー記事です。
そんな中、Yahoo!知恵袋に面白い質問を見つけました。

引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12286349902
WEAL SHARE(ウェルシェア)の口コミを求める質問ですが、質問投稿から5分後にWEAL SHARE(ウェルシェア)で収益を上げているという回答が投稿されています。
すぐに回答がつくことは珍しくありませんので、これは問題ありません。
問題なのは、回答が投稿されてからすぐに、この回答をベストアンサーに選んで質問を締め切っていることです。
普通、稼げる副業かどうかの口コミが欲しいなら、締切期限の1週間のうちに多くの情報を集めようとします。
収益が出るというコメントをベストアンサーにして、早々に質問を打ち切っているのはナゼでしょうか。
これでは、質問を締め切ることで、他のユーザーがコメントできないようにしているのではないか?自作自演では?とという疑問がわきあがってきます。
WEAL SHAREの総評

システムからLINEに通知が来て、指示通りにトレードするという手法自体、リスクの高いものです。
代表の武田真治の経歴にも不審点が多いですし、自作自演と見受けられるページやコメントからしても、参加検討中の方は、よく調べたほうがいいのではないでしょうか。
以上、「WEAL SHARE(ウェルシェア)」についてでした。