本日の検証案件は、自動トレードシステム「ATOS(オートトレードワンシステム)」です。
AI搭載の自動取引システムとのことですが、その実態や信頼性については不明な点が多く、慎重な判断が必要です。
ATOS(オートトレードワンシステム) セールスコピー
セールスページのコピーをピックアップしてみます。
引用元:https://onlinetrade2024.com/public/lp0/
- 海外でのシェアトップクラス!!待望の日本初上陸!!
- 最先端のAIを搭載した自動トレード
- LINEを登録するだけで運用資金プレゼント最大50万円
- 業界大手だからこその安全安心のシステム
- AIに任せた自動トレードなので知恵も経験も必要ありません。誰でもどこでも気軽に簡単操作!
まず、「海外でのシェアトップクラス!!待望の日本初上陸!!」ですが、具体的なデータや出典が一切記載されていないため、どの国でどのように「シェアトップクラス」なのかが不明です。
通常、海外でシェア上位のサービスであれば、「国名+ユーザー数」や「導入企業」などの証拠があるはずですが、このようなあいまいな実績は、信頼性に欠けます。
「最先端AI」という表現も具体性がなく、どのようなアルゴリズムやモデルを採用しているかの説明がありません。
「LINEを登録するだけで運用資金プレゼント最大50万円」についても、通常では考えられない過剰誘引といえます。
「業界大手だからこその安全安心のシステム」についても、根拠がどこにも書かれておらず、会社名や運営体制すら明示されていないため、信頼性は皆無です。
ATOSは、初心者向けを強調することで、投資リテラシーの低い層をターゲットにしている可能性があります。
投資には必ずリスクが伴います。
完全放置で利益が出るという主張には、裏付けが必要ですし、それを信じてしまうとトラブルに巻き込まれる可能性が高いため、十分な注意が必要です。
ATOS(オートトレードワンシステム) のサーバー・ドメイン情報
以下、2025年4月12日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | onlinetrade2024.com |
サーバーIP | 162.43.118.48 |
ISP | Xserver Inc. |
ドメイン取得日 | 2023年12月19日 |
ドメイン取得は、1年以上前です。
ドメイン名に「2024」が入っていることからも分かるように、本案件は昨年(2024年)から存在する商材です。
ATOS(オートトレードワンシステム) 特定商取引法の表記について
セールスページには「特定商取引法に基づく表記」がありません。
実は、以前は「特定商取引法に基づく表記」があったのですが、口コミや批評ブログに取り上げられたからでしょうか、現在は削除されています。
以下は、以前掲載されていた特商法の主要項目です。
販売事業者 | YSirenia Web Services, Inc. |
代表取締役 | Rajeep Kaur |
所在地 | G/F Trump Tower at Century City, Kalayaan Avenue, Salamanca, Poblacion, Makati, 1209 Metro Manila, |
お問合せ先 | お問い合わせはLINEにて |
フィリピン、マニラの法人を名乗っていましたが、おそらく架空の法人でしょうし、そもそも特商法を削除している時点で関わるべきではありません。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
ATOS(オートトレードワンシステム)に登録してみた
セールスページからLINE登録を行うと、さらに別のLINEへ誘導されます。
メール、電話番号などを登録させられた後、システムログイン用のIDとパスワードが発行されます。
ログイン画面からID、パスワードを入力して表示された画面がこちら。

資産総額にはすでに50万円が入金されている状態です。
自動トレードボタンをONにして、「トレード開始」ボタンをクリックすると、自動で取引が行われ資産が増えていくという仕組みです。
1分単位で数千円の利益が出るようになっていますが、これは明らかに非現実的です。
HTMLソース(サイトを構成しているプログラムコード)を見ても、「自動トレードON」のスイッチや数字は、あくまで画面上の演出で、実際に金融商品をトレードしている証拠は見られません。
上部に表示されているグラフもCoinGeckoの外部ウィジェットを読み込んでいるだけで、実際のトレードとは無関係です。
ATOS(オートトレードワンシステム)の総評

最初から資産が「50万円」と表示されていて、損失を出すことなく一方的に増える構造は、ユーザーに「本当に増えてる」と錯覚させて、出金の手数料を催促したり、追加入金をさせることが目的と考えられます。
「儲かってるように見える画面」は全部仕掛けです。
画面上増えていく資金は架空のもの。
利益を出金することはできません。
以上、「ATOS(オートトレードワンシステム)」についてでした。