本日も、SNSやYouTubeから誘導されるサイトについての注意喚起記事です。
今回のブローカーは、暗号資産取引サイト「Finance Phantom」です。
著名人の写真やフェイク画像、フェイクニュースから誘導されるブローカーですので、そもそもNGです。
まともなブローカーは、フェイク広告やフェイクニュースから誘導しない
これまで取り上げてきた海外ブローカー同様「Finance Phantom」もSNSや広告、フェイクニュースから誘導されるブローカーです。
著名人の写真を使用し、発言を捏造したフェイク記事を使い、「○○が投資で億を稼いだ方法」といったセンセーショナルな内容で関心を引いてきます。
しかし、まともな金融機関やブローカーがこのような不正確で誤解を招く広告手法を用いることはありません。
ましてや、虚偽のニュースや有名人の名前を勝手に使って集客するような行為は、企業としてありえない行為です。
広告手法そのものが不誠実である以上、その後に続く「取引体験」も同様にリスクの高いものであると考えるべきです。
Finance Phantomサイトは複数存在している
検索してみると、「Finance Phantom」という名前の複数サイトがヒットします。
本来、正規のブローカーであれば公式サイトは一つに統一されているはずで、異なるドメインで複数のサイトが存在しているといったことはありえません。
financephantombot.com

引用元:https://financephantombot.com/ja/
ドメイン | financephantombot.com |
サーバーIP | 212.193.29.133 |
ISP | Des Capital B.V. |
ドメイン取得日 | 2024年7月11日 |
ドメインレジストラ | Hostinger Operations, UAB |
サーバーがあるのは、オランダのアムステルダム。
訪問者情報を見ると、イギリス、インド、フランスからのアクセスが多いサイトですが、今後は日本国内からのアクセスが増えると思われます。
ヨーロッパをターゲットにしていたが、認知(悪評)が広まってきたので、ターゲット国を変更しているのではないでしょうか?
financephantomai.jp
続いては、デザインが上記とそっくりなサイトです。

引用元:https://financephantomai.jp/
ドメイン | financephantomai.jp |
サーバーIP | 108.160.128.40 |
ISP | Choopa, LLC |
ドメイン取得日 | 2024年12月12日 |
ドメインオーナー | Daniil COHEN |
こちらは、日本国内のサーバーにサイトが格納されています。
ドメインオーナーは「Daniil COHEN」という外国人名になっていますが、法人名などは不明です。
前出のサイト(financephantombot.com)と同じテンプレートでサイトが作られているため、両サイトには何らかのつながりがあると見て間違いないでしょう。
wisdom-prospect-learning.com

引用元:https://wisdom-prospect-learning.com/
ドメイン | wisdom-prospect-learning.com |
サーバーIP | 188.114.97.3 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2025年1月31日 |
ドメインレジストラ | GoDaddy.com, LLC |
ドメインは今年取得されたばかり。
サイトのデザインは、どこかで見覚えのあるレイアウトです。
実際、名称こそ異なるものの、まったく同じデザインを使用した別のブローカーサイトが複数存在しています。
financial-peak.com

引用元:https://financial-peak.com/jp/
ドメイン | financial-peak.com |
サーバーIP | 194.49.94.132 |
ISP | DarkNet Ltd |
ドメイン取得日 | 2020年4月12日 |
ドメインレジストラ | Internet Domain Service BS Corp. |
こちらのサイトもオランダ、アムステルダムのサーバーに格納されています。
上記の4サイト以外にも、「Finance Phantom」という名称を掲げたサイトは複数確認できます。
中には、すでにアクセスできなくなっている、過去に存在していたサイトもいくつもあり、入れ替わりの激しさが目立ちます。
各サイトには「サイトはポータルであり、ブローカーや取引プラットフォームではありません」といった注意書きが添えられていますが、これは責任逃れのための常套句であり、万が一トラブルが発生しても「当社は実際の運営者ではない」と主張するための布石とも受け取れます。
これは、信頼できるブローカーではまず見られない異常な状況です。
通常、正規の金融サービスは公式サイトを一つに統一し、長期間安定して運営されます。
複数のドメインを乱立させたり、短期間でサイトを消滅させる行為は、悪質業者の典型的な特徴です。
Finance Phantomに登録すると何が起こるのか?
以前取り上げた海外ブローカーと同様、個人情報を登録すると、しつこい営業電話がかかってくることになります。
登録した電話番号に電話があり、取引サイトや資産運用の説明などが行われます。
海外からの着信である場合が多く、相手側も片言の日本語を話す外国人の場合もあります。
運用資金を入金するように指示があります。
資金を運用してる風を装い、実際にプラットフォーム上で利益が増えていることを確認できます。
担当者と連絡が取れなくなり、資金がなくなります。
以前の担当者は運用に失敗したので、クビになったなどと言い、新しい担当が登場することもあります。
「今度は大丈夫」などと、さらなる入金を促します。
同じような「Emarlado」というブローカーについて、読者の方から口コミをいただいていますので、参考にしてみてください。
Finance Phantomの口コミ・レビュー

海外レビューサイトでは、「Finance Phantom」に関する口コミが数多く投稿されており、「Finance Phantom」を利用しないように注意喚起が行われています。
Googleビジネスプロフィールにも「Finance Phantom」への口コミが寄せられています。
おそらく運営によると思われる高評価レビューもありますが、参考にすべきは低評価レビューです。

引用元:https://share.google/fZvTxrAOky2l9KqUo
上記は、海外からの口コミを日本語訳したものです。
とにかく、しつこく電話がかかってくることが分かります。
イギリスの金融規制当局である「FCA(Financial Conduct Authority)」からも、警告が出ているブローカーですので、絶対に関わってはいけません。
Finance Phantomの総評

著名人の名前や写真を無断で使用し、投資案件へと誘導する広告は後を絶ちません。
ひとつが消えても、すぐに別の名前や形式で新たな広告が現れ、まるで雨後の筍のように次々と出てきます。
もちろん、これらに登場する著名人が実際に投資に関与している事実は一切なく、フェイクニュースや悪質な広告に勝手に使用されているだけです。
このような怪しい広告には絶対にアクセスせず、万が一サイトへ移動してしまっても、名前・電話番号・クレジットカード情報などを絶対に入力してはいけません。
少しでもおかしいと感じたら、すぐにブラウザを閉じて離脱することが最善の対応です。
以上「Finance Phantom」についてでした。