本日の検証案件は、ロミオ・ロドリゲスJrの「CONNECT(コネクト)」です。
CONNECT(コネクト)セールスコピー
まずは、セールスページから気になるコピーをピックアップしてみました。
引用元:https://connect-rr.com/lps/nllp02/031/
- 新NISAやロボアドバイザーより10倍効率いい投資法
- 144%〜400%可能(年利)
- トップ富裕層だけが知る最新ノウハウを伝授
- 30万円→2年で2300万円に
- 損切り ドローダウン無しでノーストレス
- JPモルガン他 大手金融機関に導入予定
- 損失リスク0だからノーストレス
- 開始後は完全放置
- 50代から老後資金1億円を作れる
「144%〜400%の年利」や「30万円が2年で2300万円」というような、高リターンが本当に実現可能なのでしょうか。
「損失リスク0」や「ドローダウン無し」といったワードも疑問です。
なぜなら投資には必ずリスクが伴うからです。
参考リンク:政府広報オンライン(業者が無登録、「必ず儲かる」、「元本保証」など、こんな勧誘は要注意)
さらに、セールスページ内には、「JPモルガン他 大手金融機関に導入予定」とのうたい文句があります。
本当に導入されるのか、JPモルガンWEBサイトに何か情報がないか探してみたところ、そういった情報は見つけることができませんでした。
ただ、重要なお知らせとして「J.P.モルガンの名を騙った投資勧誘について注意喚起」といったページがありました。
J.P.モルガンとの関係に関する虚偽の事実を表示し、J.P.モルガンの社会的信用を利用する営業活動は、J.P.モルガンの社会的信用を著しく毀損するものであり、J.P.モルガンとしてはこのような行為を黙認することはできません。万一、このような投資勧誘等により、被害または迷惑に遭われた場合は、最寄りの警察署等に対応をご相談ください。
引用元:https://www.jpmorgan.co.jp/ja/japan-announcement
JPモルガンとの関係が気になる方は、上記の注意喚起ページを確認し、必要に応じて、メールでJPモルガンへ問い合わせることを検討すると良いかと思います。
CONNECT(コネクト)サーバー・ドメイン情報
以下、2024年9月19日時点のサーバー、ドメイン情報です。
ドメイン | connect-rr.com |
サーバーIP | 162.43.101.100 |
ISP | Xserver Inc. |
ドメイン取得日 | 2024年1月9日 |
SSL証明書の種類 | Let’s Encrypt |
ドメインが取得されたのは今年の1月ですので、オファー開始から1年未満(8ヶ月)の可能性があります。
CONNECT(コネクト) 特定商取引法の表記
以下「特定商取引法に基づく表記」に記載されている主な項目です。
販売業者 | 株式会社link |
販売責任者 | ロミオ・ロドリゲス ジュニア |
所在地 | 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町3-7 ヒューリック渋谷公園通りビル 5F-74 |
HP | https://linkofoffice.com/ |
電話番号 | 03-6824-1104 |
メールアドレス | mail@connect-rr.com |
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
株式会社linkについて
販売業者である「株式会社link」について調べてみました。
株式会社link
・法人番号指定年月日 令和5年(2023年)8月28日
・法人番号 2011001156605
・本店又は主たる事務所の所在地 東京都渋谷区宇田川町3番7号ヒューリック渋谷公園通りビル5F-74
昨年(2023年)の8月に法人番号指定された会社ですので、設立から1年余りの新しい会社であることが分かりました。
株式会社linkのホームページで気になる点
特商法に記載された「株式会社link」のホームページ(https://linkofoffice.com/)へアクセスすると、Wellnessというサイトが表示されました。
ホームページが格納されているのは、CONNECTのセールスページと同じサーバーです。
「投資から資産形成までゼロからマスターするお金のカレッジ」とのことで、提供されているマネーリテラシーコース(6ヶ月)の受講料は385,000円となっています。
株式会社linkの所在地やスクールの所在地について
特商法に表記された住所(東京都渋谷区宇田川町3番7号ヒューリック渋谷公園通りビル5F-74)にあるのは、la billage SHIBUYAという法人登記が可能なコワーキングスペースです。

「投資」や「資産形成」などの金融関連の教育サービスを提供する会社が、こういったスペースに入居しているとは考えづらく、信頼性の観点からも顧客に不安を与える可能性があるのではないかと推測します。
たとえ個室スペースを契約していたとしても、会議室などは共有スペースを利用することになるでしょうし、やはりセキュリティ面やプライバシー保護の不安が残ります。
スクールを運営しているのであれば、プライバシーの守られた専用のオフィスを構えている方が、顧客に対して信頼感を示すことができるので、こういった場所を会社所在地としていることには疑問を感じます。
ホームページには、スクールの拠点として全国5拠点それぞれの住所が記載されています。
いずれの住所も、la billage SHIBUYAと同じようなコワーキングスペースサービスを提供する施設が入居しています。
同じスペースに仕事をしている入居者がいるコワーキングスペースで、スクールを開催するということは考えにくいので、これらのスクール拠点も不自然に感じます。
ロミオ・ロドリゲスJrとは
本商材のオファー主は、ロミオ・ロドリゲスJrという人物です。
セールスページのプロフィールによると、「アジアNo.1メンタリスト」と称され、メンタリズム関連の書籍を出版し、テレビ出演の経験もある人物とされています。
2010年代から投資家やビジネスオーナーとして、株式・為替・仮想通貨・不動産投資などで実績を積み重ねてきたらしいのですが、今回は「グローバル金融機関が導入を予定している次世代金融システムの利権」を特別に公開するとのことで、本案件を案内しているようです。
ある程度のプロフィールは、Wikipediaでも確認できます。
CONNECT(コネクト)に登録してみた

セールスページからメールやLINEに登録すると、新しいページに誘導され動画を視聴することになります。
第1話の動画やページを見たところ、気になる点が目につきましたので、いくつか挙げてみたいと思います。
リスクゼロ、100%負けようのない投資は存在するのか?
第1話の動画には、まずインタビュアーを務める鈴木という男性とロミオ・ロドリゲスJrが登場します。
(動画参照元:https://www.youtube.com/watch?v=BVfZHMvT580)
仮想通貨の売買取引を1分間に1200回行い、その利ざやで利益を得るというのが、CONNECTの稼ぎ方とのこと。
動画内には「リスクゼロ」「無敗の投資法」「100%負けがない」などといった表現が何度も出てきます。
こういった謳い文句を使用する投資商材に興味を持ってしまう方は、ぜひ一度立ち止まって冷静に考えてみてください。
投資には、常にリスクが伴うものであり、損失を完全に排除する方法は存在しません。
このような誇大な表現を使う商材は、多くの場合、実際には信頼性に欠ける可能性があり、最悪の場合、大切なお金を失うこともあります。
また、「仮想通貨の売買取引を1分間に1200回行う」という仕組みも気になります。
多くの仮想通貨取引所にはAPIのリクエスト制限(レートリミット)があり、外部システムを使った、短時間の複数回注文を許可していない場合があります。
リクエスト制限を超えると一定時間ブロックされる可能性がありますし、何度もそういったことを行うと、取引自体ができなくなるため、CONNECTが利用する取引所がどこなのか気になるところです。
また、CONNECTは、自動で売買を行うシステムと捉えられるため、金融商品取引上の「投資助言・代理業」に該当する可能性もあります。
CONNECTが、自動売買システムの場合、「株式会社link」は、無登録業者にあたります。
動画に出てくる教授は存在しない可能性がある
動画には、金融業界の識者のコメント動画として、カーネギメロン大学の教授を名乗る人物が出てきます。
カーネギメロン大学、Master of Science in Computational Finance(NYにある金融工学プログラム専用キャンパス)の「Alan J Richardson」教授とのことですが、カーネギメロン大学のサイトで、教授名を検索しても、そのような人物は存在しません。
コンピュータサイエンス学部のサイトのPeopleページにも、Alan J Richardsonという人物は存在しません。
他の大学に移った可能性もあるため、アメリカの大学教授評価サイト(RMP)で、コンピューター関連学部に絞って検索をかけてみましたが、やはりAlan J Richardsonという人物は存在しません。
つまり、このインタビュー動画は、存在しない人物を存在するかのように装おっている可能性があるということです。
著名人との写真が公に公開されている写真と一致
第1回動画配信ページには、動画の他にも非常に気になる写真が掲載されていました。
ロミオ・ロドリゲスJrは、かつて「経済的に困窮し、40代にして妻子を抱えながら食費もままならず、水道水でしのぎ、家族には景品のうまい棒をパンに挟んで食べさせる屈辱的な状況に」なったことがあるそうです。
そして、その時に出会った大富豪が彼の運命を大きく変えたと言います。
(これはあくまで彼による話であり、事実かどうかは分かりません)
その後、普通では接触できない世界のトップ富裕層との太い繋がりを持つことになったそうで、ページにはロミオ・ロドリゲスJrと著名人が並んで写っている写真がいくつも掲載されています。
上段には、ルイ・ヴィトンのベルナール・アルノーやアリババのジャック・マー、ロシアの石油王ロマン・アブラモヴィッチなどとの写真。
下段には、ウズベキスタン、ギニア、ラオスなどの大使や大臣との写真が並んでいます。
違和感を感じたのは上段の写真です。
これらに合成写真のような特徴が見て取れるのです。
そこで、いくつかの写真を詳しく調査してみました。
呂志和との写真
まずは、銀河娯楽集団(マカオでカジノ運営)、嘉華集団(デベロッパー)などを経営する「呂志和」氏との写真です。

引用元:https://connect-rr.com/fnp01rs/
この写真ですが、ロミオ・ロドリゲスJrと呂氏の解像度が合っておらず、ロミオ・ロドリゲスJrだけが浮いた感じで、全体的に不自然な印象を受けます。
そこで、写真を調べてみると、香港の新聞社のサイトで以下のページを見つけました。

引用元:https://www.takungpao.com.hk/231106/2019/0930/355265.html
この記事の写真と、前述の写真を重ねてみると、完全に一致したのです。
全く同じ場所で、同じ格好で、寸分も狂わずに写真を撮ることは、ほば不可能でしょう。
冒頭の画像は、この画像に、ロミオ・ロドリゲスJrの切り抜き写真を合成したものである可能性があります。
ジャック・マーとの写真
続いて、アリババの共同創業者「ジャック・マー」氏との写真です。

引用元:https://connect-rr.com/fnp01rs/
こちらの写真も調査してみると、以下のサイトがヒットしました。

引用元:https://jp.alibabanews.com/jackma_opinion_globalaiconference2020/
呂氏の写真同様、ジャック・マー氏の写真を重ね合わせると、こちらも一致しました。
この写真からジャック・マー氏を切り抜いて、異なる背景と合わせて合成した可能性があります。
ロマン・アブラモヴィッチとの写真
最後に、ロシアの石油王「ロマン・アブラモヴィッチ」氏との写真です。

引用元:https://connect-rr.com/fnp01rs/
こちらも同様に調査してみると、ロシアのGrazia Russiaというサイトで以下の写真が見つかりました。

引用元:https://www.grazia.ru/lifestyle/bozhena-rynska-zagovorila-o-novoy-vozlyublennoy-romana-abramovicha/
こちらも重ね合わせると完全に一致しますので、この写真にロミオ・ロドリゲスJrの写真を合成し、背景を追加したのではないかと考えられます。
写真の合成は、画像編集ソフトを使うと簡単にできてしまいます。
上記で取り上げた画像は、本記事を執筆後にすべて削除されました。
現在掲載されている写真は、中央アジア各国の政府要人とみられる人物とのものです。
セレブとの写真は、俳優のユアン・マクレガー(テムエラ・モリソンとダニエル・ローガンも含む)との一枚のみが掲載されていますが、この写真も東京コミコンで撮影された可能性が高いものです。
コミコンでは、予約の上、撮影料を支払えば誰でも有名人と撮影ができます。
参考までに、前回のコミコンでは、3名との撮影にかかる費用は62,000円でした。
1話の動画が送られてきた翌日には、参加者のインタビュー動画、さらに次の日には第2話といった具合に4話まで動画が展開されます。
CONNECT(コネクト)の価格は

CONNECT資産構築コミュニティの参加価格は
330,000円(税込)
上記価格には、動画で触れているシステムツールの他にCONNECTメンバーサイト、デジタルコンテンツ、ウェビナーなどが含まれるようです。
CONNECT(コネクト)の口コミ・レビュー

検索しても、実際に購入した方の口コミなどは発見できませんでした。
「Yahoo!知恵袋」にいくつか質問が投稿されていますが、中には自作自演と見られるものもあります。
例えば、自分に都合の良い回答を自ら投稿し、それを「ベストアンサー」に選んだうえで、すぐに回答を締め切るケースなどです。
特に、質問の投稿から7日間の回答期限を待たずに早期に締め切られたものは要注意です。
CONNECT(コネクト)の総評

本案件には、高リターンの謳い文句、販売会社がコワーキングスペースを所在地としている、合成疑惑のある画像、検索しても見つからない教授など、懸念点が複数みられます。
いかに優れたシステムであろうと、投資である限り、「リスクゼロ」を実現することはできません。
投資は自己責任ですので、最終的な判断は個人の自由ですが、リスクを正しく理解し、安易に「無敗」や「絶対に儲かる」「リスクゼロ」といった言葉に惑わされないよう、慎重に判断してください。
以上、「CONNECT(コネクト)」についてでした。