本日の観察商材は、全自動投資アプリ「EAGLE」です。
こちら、高機能AIシステムを搭載しており、月収200万が目指せるとのことですが、集客フローや投資システム(実際は投資システムと言えるものではない)の内容が、以前調査した「FOX」と非常に似ており、注意が必要な案件だと考えられます。
EAGLE(イーグル) セールスコピー
まずは、セールスページの気になるコピーを拾ってみます。
引用元:https://present-eagle.jp/
- あなたは「起動」するだけで月収200万円が目指せるEAGLE
- 完全無料
- 期間限定!今ダウンロードした全員に投資金20万円&AIシステムプレゼント
- EAGLEなら全自動だからどんなに忙しくても勝手に利益は増え続けます!
出た!「完全無料」という危険ワード
EAGLEは、システムをダウンロードして「起動」ボタンをタップするだけで自動で利益が発生するそうです。
しかも、投資資金として20万円をプレゼントしてくれるので、完全無料で始められるとのこと。
これまで観察してきた商材を見ても、「投資資金プレゼント」、「完全無料」などをうたうものは、怪しいものしかありません。
セールスページを見ただけで、「これはダメなヤツ」感満載です。
EAGLE(イーグル) のサーバー・ドメイン情報から分かること
類似案件と見られる「FOX」と同様、EAGLE(イーグル)も複数のドメインを取得して、それぞれのページで異なったドメインを使用しています。
以下、2024年4月10日時点のサーバー・ドメイン情報です。
EAGLEセールスページのドメイン情報
まずは、セールスページのドメイン
ドメイン | present-eagle.jp |
サーバーIP | 157.7.107.37 |
ISP | GMO Internet,Inc |
ドメイン取得日 | 2024年1月25日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
続いて、もう1つのセールスページのドメイン
ドメイン | surprise-eagle.jp |
サーバーIP | 157.7.107.37 |
ISP | GMO Internet,Inc |
ドメイン取得日 | 2024年1月25日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
更に、セールスページでメール登録後に表示されるサンクスページにも別ドメインが用意されています。
ドメイン | thanks-eagle.jp |
サーバーIP | 157.7.107.37 |
ISP | GMO Internet,Inc |
ドメイン取得日 | 2024年1月25日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
いずれのドメインも、同日にドメインを取得し、同じサーバー内にページが格納されています。
各ドメインの登録情報を確認してみたところ、Xserverでドメイン取得、ロリポップ!レンタルサーバー(GMO傘下)にページが格納されていることが分かります。
登録者名は、いずれも「角田越子」という個人名です。
後ほど触れますが、EAGLEの運営会社は、海外法人を名乗っています。
しかしながら、セールスページのドメイン取得先、格納サーバーは、いずれも国内の業者を利用していることが分かります。
EAGLEシステムのドメイン情報その1
メールアドレス登録、LINE登録後に誘導されるEAGLEシステム、ダウンロードと説明されていますが、実際には、スマホにシステムをダウンロードしているわけではなく、WEBページに誘導されているだけです。
サーバーに格納されているWEBページにアクセスさせている時点で、スマホにシステムをダウンロードしている様な表記に問題があると考えられます。
システムページと、その他特商法などのページ用に、新たに2つのドメインが用意されています。
まずは、特商法ページなどが格納されているドメイン情報
ドメイン | eagle-system.jp |
サーバーIP | 103.246.177.12 |
ISP | New Century InfoComm Tech Co., Ltd. |
ドメイン取得日 | 2024年1月25日 |
SSL証明書の種類 | SSL証明書なし |
こちらのドメインが紐づけされたサーバ、FOXが格納されていたサーバーと一致しました。
サーバーがあるのは、台湾です。
こちらのドメイン取得者の名前は「大沢邦美」
EAGLEシステムのドメイン情報その2
続いて、EAGLEシステムのドメイン情報です。
ドメイン | eagle-tool.jp |
サーバーIP | 45.140.16.5 |
ISP | BitWeb LLC |
ドメイン取得日 | 2024年1月25日 |
SSL証明書の種類 | SSL証明書なし |
こちらのサバーがあるのは、ロシアのモスクワ。
入口となるセールスページは、国内のサーバーを利用しているのに、肝心のシステム部分は、わざわざ海外のサーバーを利用しています。
これでは、身元の秘匿や、日本の法律や規制から逃れるためではないかと思われても仕方がないのではないでしょうか。
もし何らかの被害が発生して、被害者が法的手段を訴えようとしても、海外サーバーであることで追求は難しくなります。
こちらのドメイン取得者も「大沢邦美」となっています。
EAGLEシステムはSSL(暗号化)証明書なし
EAGLEは、投資システムが稼働しているはずなのですが、驚くことにノンセキュリティ!
システムを格納しているドメイン(eagle-tool.jp)は、SSL証明書を取得していません。
SSL証明書が取得されていないということは、SSL(Secure Sockets Layer)暗号化が適用されていないことを意味します。
これは、セキュリティリスクを高め、ユーザーのプライバシーやデータの安全性を脅かす可能性があるということです。
昨今では、個人ブログですらSSL化されている状況です。
金融係のサイトがSSL証明書を取得していない時点で、非常に危険ですし、ありえないことです。
特定商取引法の表記
LINE登録後にアクセスできるページにて特商法の表記を確認できました。
会社名 | EG.TRADE.Co.Ltd |
代表者名 | 田原 総司 |
メールアドレス | info@eagle-system.jp |
所在地 | 19/F, CHEUNG KONG CENTER, 2 QUEEN’S ROAD CENTRAL, CENTRAL |
記載されている住所は香港ですので海外法人です。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
所在地にあるのは、バーチャルオフィスサービスを提供するレンタルオフィス
会社所在地は、香港の住所ですが、この住所にあるのはCheung Kong Centerというレンタルオフィスです。
こちらのレンタルオフィス、住所貸しの「バーチャルオフィス」サービスも提供しているため、EG.TRADE.Co.Ltdがバーチャルオフィスを利用している可能性もあります。
Googleの詳細検索設定で、地域を「香港」に設定して、「EG.TRADE.Co.Ltd」を検索してみたのですが、香港の「EG.TRADE.Co.Ltd」という会社はヒットしませんでした。
エジプトで創業された「EG TRADE」という会社が存在しますが、こちらはオンラインショッピングに特化したサービスを提供する会社です。
EAGLE(イーグル) に登録してみた
ここまでの情報で、EAGLEに登録しないほうがいいのは明らかですが、一応「EAGLEシステム」がどのようなものか、確認してみました。
FOXと同様、【公式】LINEアカウント、サポートセンターLINEへ登録させられ、さらにLINEとEAGLEのシステム(WEBページ)を連携させられるという、手の込んだ作りです。
システムをダウンロードするわけではなくWEBページへアクセス
LINE連携等が完了するとシステムの案内が届きますが、システムをスマホへダウンロードするわけではありません。
案内されるのはSSL化(セキュリティ化)されていないWEBページです。
(ま、WEBページでもキャッシュをダウンロードするので、ある意味ダウンロードなのですが)
サポートLINEから届く、システムのログインURLへアクセスして、登録メールアドレスとパスワードでログインします。
運用資金には、アクセス時から20万円が用意されており、STARTボタンをクリックすると、右上の総合利益がどんどん増えていきます。
一体、何の運用で増えてるの?
ページに埋め込まれたTradingViewのウィジェット
ページ下部には、以下のような株、為替、仮想通貨のリアルタイムの情報が表示されています。
何も知らない投資初心者であれば、EAGLEで、何らかの投資が行われているような錯覚に陥るかもしれませんが、これは、アメリカに本社を置くTradingView社の高機能ウィジェットをページ内に埋め込んでるだけです。
FOXの時と一緒だね
他社が提供する無料サービスを埋め込んで、それっぽいページに仕立てているだけで、EAGLEのシステムが動いている証拠はどこにもありません。
リスク警告はFOXと全く同じ
ページ下に記載された「リスク警告」は、FOXに記載されていたものと全く同じものです。
バイナリーオプション及び金融派生商品 (デリバティブ) の取引には重大なリスクが伴い、 当初の投資額を失う可能性や、 多くの場合、 当初の投資額を超える損失を被ることもあるため、 損失分を十分に考慮してお取引をする事をお勧めしております。
当社は、マーシャル諸島共和国の事業会社法の規定のもと認可を受けている企業になります。 当ウェブサイト上の商品・サービスは、アメリカやニュージーランド等のオプション取引に対して規制がされている国や地域では、 ご利用が出来ません。
そして当ウェブサイトの情報は、オプション取引の禁止国では、お客様にはご案内できるものではない旨をご理解下さい。暗号資産取引におけるリスクについて十分に理解し、 ご納得なされた上で、お客様のご責任とご判断で暗号資産の取引を行ってください。
引用元:http://eagle-tool.jp/
“マーシャル諸島共和国の事業会社法の規定のもと認可を受けている企業”なんて書いてありますが、マーシャル諸島共和国に代わってマーシャル諸島の企業登録を管理しているInternational Registries, Incのサイトで法人検索をかけてみましたが、EG.TRADEなんて法人はヒットしません。
そもそも、香港に会社所在地があるのに、なぜマーシャル諸島の法人認可なのでしょうか?
EAGLE(イーグル) の料金は?
しばらく自動売買を放置していると、個人情報や銀行口座情報を登録するように促されました。
登録後に、利益を引き出すために手数料等を請求される流れではないかと思いますが、怪しい業者に口座情報を教えるつもりはないので、検証はここまでです。
EAGLE(イーグル) の総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
他の同じ様な投資商材と比べると、LINEとシステムページの連携だったり、構築工数がそこそこかかっていそうなシステムページだったりで、何も知らない人なら信じてしまうかもしれません。
しかし、よく見てみるとEAGLEには、怪しい点だらけです。
・海外サーバーを利用(おそらく身元を分かりづらくするため)
・本当に実在するのかわからない海外法人
・暗号化されていないURL
・他社のサービスを埋め込んで、それっぽく作られた運用ページ
等々、疑わしい点が多すぎます。
こんなシステムで利益が発生するとは、到底思えません。
「運用資金プレゼント」や「完全無料」といった魅力的な申し出には、注意が必要です。
そんな投資運用ありえませんから。
投資を始めるなら、信頼できる取引プラットフォームや投資サービスを選択しましょう。
以上、「EAGLE」についてでした。