本日の観察案件は、「SRS(スマートリッチシステム)」
なんでもイギリスで実績を上げている副業で、世界一簡単なんだとか。
イギリスで実績を上げた副業??
SRS(スマートリッチシステム) セールスコピー
それでは早速、セールスページのコピーを見てみましょう。
引用元:https://world-srs.sakura.ne.jp/lps/lpa/010/
- スマホを持っているだけで毎月100万円以上!?
- 魔法のように簡単にお金が増えていくSRS
- 時間・勉強・スキル一切必要なしでみるみるお金が増えていく、革命的な副業がメディア初公開!
ページ内には動画も埋め込まれており、「イギリスのほうですでに多くの実績を上げている副業」「スマホを持っているだけで自動でお金が入ってくる」「時間であったり場所にも全く縛られずに世界一簡単に」などと紹介されます。
「証券会社が作っているシステムで本来富裕層のVIPの方向けに作られたシステム」なんてことも言ってるけど、怪しい・・・
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年10月5日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | world-srs.sakura.ne.jp |
サーバーIP | 133.167.8.195 |
ISP | SAKURA Internet Inc. |
独自ドメインを取得しているわけではなく、契約しているさくらサーバーの初期ドメインを利用していますね。
特定商取引法の表記
以下、特商法に記載されている一部です。
販売事業者の名称 | 株式会社Be honest |
所在地 | 〒105-0013 東京都港区浜松町2丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2F |
sakura.contact0608@gmail.com | |
代表責任者 | 宮本 翔 |
電話番号 | 03-6555-3076 |
法人なのに、連絡先メールアドレスがGmailなのはお粗末ですね。
検証時点(2023年10月5日)では、販売事業者が「株式会社Be honest」ですが、検索してみると「株式会社Staredge」を販売事業者と書いてあるブログがあります。
過去には「株式会社Staredge」が販売業者だったのでしょうか?
株式会社Staredge(現在は株式会社universeへ社名変更)は、令和2年6月12日付で財務省関東財務局より警告を受けてた会社ですが・・・
詳しくはこちらをご覧ください。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
SRS(スマートリッチシステム)はFXの自動売買ツール?
特商法には、以下のような注意書きがあります。
本商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。また、FXは証拠金取引という性質上、相場急変時に証拠金以上の損失が発生する場合もございます。ツールを利用されて生じた損害、損失に関しては一切の責任は負い兼ねます。予めご了承ください。
引用元:https://world-srs.sakura.ne.jp/privacy/index.html
SRS(スマートリッチシステム)は、FXの自動売買ツールで間違いないようですね。
「イギリスのほうですでに多くの実績を上げている副業」なんて言ってますが、FXの自動売買ツールなんて巷に溢れまくってますけどね〜?
株式会社Be honestとは?
販売業者である「株式会社Be honest」について調べてみました。
株式会社Be honest
・法人番号指定年月日 令和5年(2023年)2月21日
・法人番号 4010401172664
今年の2月に登記されたばかりの会社ですね。
設立から1年未満の会社ですので、営業実績と言った実績のない会社といえるでしょう。
検索してみましたが、ホームページは見つかりませんでした。
株式会社Be honestの所在地は?
特商法に表記された住所(東京都港区浜松町2丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2F)をGoogleストリートビューで確認してみると以下の建物が表示されます。
浜松町ダイヤビルはレゾナンスが運営するバーチャルオフィスのため、この場所での会社運営実態はありません。
「株式会社Be honest」設立時の住所は、バーチャルオフィスですが、今年の8月7日付けで住所が東京都港区芝2丁目27番8号芝マンション303へ変更されています。
マンション3階の1部屋が会社所在地となっていますが、特商法の住所表記を変更していないのは問題です。
SRS(スマートリッチシステム)のLINEに登録してみた
SRS(スマートリッチシステム)が、FXのツールであることは特商法からも判断できましたが、一体何が「世界一簡単」なのか、実際にLINE登録して確かめてみたいと思います。
LINE登録後は、他の商材と同様に数日にわたり動画付きのページURLが送られてきます。
2話目の動画でFXの自動売買であることが判明
2話目の動画で、やはりSRSはFX取引システムであることが分かります。
証券会社が富裕者向けに作っているシステムなんだとか・・・
左側がインタビュアーの加藤ひろゆき、右側が自称女性起業家の遠藤さくら。
「出金できないということは絶対にない!」なんて言い切っちゃてますが、大丈夫でしょうか?
「知り合いがオーナーをやっている証券会社で取引を行うので出金トラブルは絶対にないです」とのことですが、いやどこの証券会社ですか??
証券会社のオーナーと知り合いだから出金トラブルはないという意味もよく分かりませんし、そもそもシステム作った証券会社なんて存在していないんじゃ?
SRSのロジック説明では、ゾーントレードと言う理論をもとに作られたシステムと説明がありますが、その内容については、うっす〜い曖昧な説明で要点を得ません。
実績についても、怪しいFX商材にありがちな、取引履歴のスマホ画面を見せられるだけ。
バックテストの結果が出てくるわけでもありません。
さくらリッチプロジェクトをイギリスの金融業界重鎮が推薦?
3話目の動画にて、SRSを利用するには「さくらリッチプロジェクト」といったものに参加する必要があることが明かされます。
内容はSRS(スマートリッチプロジェクト)の利用権利、マニュアル配布、資金調達メソッド、証券会社口座開設マニュアル、会員サイトなどなど、計196万円相当となっていますが、何をもってこの価格設定なんでしょう?
しかも、未だにどこの証券会社か明かされないままです。
この3話の動画最後には、イギリスの金融業界重鎮からメッセージが入っているのですが、これがまたトンデモナイ。
こちらの男性は、ストーンヘンジ・キャピタル・グループのCFOを務めるデビッド・キャンベルと名乗る人物。
なんでも、遠藤さくらがビジネスでロンドンに滞在中に出会ったのだとか。
ウソっぽい出会いストーリーやその後の話はどうでもよくて、問題はこの人物が本当にイギリスの金融機関でCFOを務める人物かどうかということ。
結論から申し上げますと、ストーンヘンジ・キャピタル・グループのCFOデビッド・キャンベルなんて存在しません!
ストーンヘンジ・キャピタル・グループを調べてみた
動画内のこの男性が、それっぽい演技をしてるだけだろうと思うのですが、一応きちんと調べてみましたよ。(アホらしいけど)
Googleで、検索言語を英語、エリアをUnited Kingdomに変更して、「Stonehenge Capital Group」を検索してみます。
すると、STONEHENGE CAPITAL(https://www.stonehengecapital.com/)という会社がヒットします。
この会社、中小企業や不動産開発、映画製作会社などに資本提供を行いサポートする会社のようですが、FXなどの投資サービスを扱っている会社ではありません。
しかもイギリスではなくアメリカの企業です。
そもそも、動画にあるように社名にGroupは付いていませんし、ロゴも全く異なります。
そして、OUR TEAMSのページ(https://www.stonehengecapital.com/team)には、所属スタッフの一覧(写真つき)が表示されますが、もちろんCFOのデビッド・キャンベルなんて人物は存在しません。
そもそもCFOの役職すらないしね。
イギリス内にStonehenge Capital GroupというFX投資を行っている会社は見当たりませんので、英国政府のホームページで法人検索もかけてみました。
すると、STONEHENGE CAPITAL GROUP LIMITEDという法人がヒットしましたが、こちらの会社は2018年10月9日に閉鎖されています。
これらのことから、動画に出演している「ストーンヘンジ・キャピタル・グループCFOデビッド・キャンベル」という人物が全くのウソであることが分かります。
動画内で虚偽の情報を流していることになるね。
ちなみに、地域と言語を変更してSRS(スマートリッチシステム)についても調べてみましたが、FX自動売買なんて全くヒットしませんでした。
おかしいですね、イギリスで人気なんでしょう?
SRS(スマートリッチシステム) の料金は?
SRS(スマートリッチシステム)を利用するのに、「さくらリッチプロジェクト」に参加する必要があるわけですが、もちろん無料ではありません。
その価格
148,000円(税込)
本当に実績のあるシステムであれば、高い額ではないと思います。
でも、EAなのに長期バックテストすら提示せず動画に嘘がある時点で、到底稼げるとは考えられないわけです。
SRSを運用して3か月間利益が出なければ全額返金などという返金保証がありますが、こちらは「運用開始後、3か月経過しても1円でも利益がでなかった場合」という条件付き。
3ヶ月間もの間、FXトレードして全トレードがマイナスになるなんて、確率的にありえない話です。
SRS(スマートリッチシステム)の総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
検証からも分かるように、SRSはウソで塗り固められたFX自動売買です。
動画に出演している女性も雇われただけで、遠藤さくらは偽名かもしれません。
申し込みしたところで、本当に自動売買システムが存在しているかすら怪しいところです。
投資したお金が増えるどころか、全く返ってこない可能性が高いので、参加はオススメしません。
以上、「SRS(スマートリッチシステム)」についてでした。