本日は、You Tube広告で流れてきた「Trade View(トレードビュー)」について観察していきます。

Instagramも大概だけど、You Tube広告も怪しいものがいっぱいあるよね。



パーソナライズド広告だから、副業や投資のことを調べていると、関連する広告ばかり表示されるようになるからね。



副業や投資関連の広告には、怪しいものが多いのかもね。
Trade Viewセールスコピー
まずは「Trade View(トレードビュー)」のセールスページを見ていきましょう。
引用元:https://the-trade-view.us/lp1_1/
- あなたは口座を確認するだけ毎月30万円の利益を生み出すAIシステムTrade View
- 稼ぐのは、2,000台のAIシステム
- 10年後も、20年後も生み出される毎月30万円の利益をあなたも受け取ってください。
AIシステムで自動売買を行うといったところでしょうか。
セールスページでは投資対象は明かされていません。
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年11月30日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | the-trade-view.us |
サーバーIP | 162.43.122.174 |
ISP | Xserver |
ドメイン取得日 | 2023年5月31日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
ドメイン取得から6ヶ月、公開されたのは今年6月くらいでしょうか?
ドメイン取得者情報を確認してみると、LUCIA LLCというアメリカ、シアトルにある会社がドメイン登録者であることがわかります。
登録者名はBraham nierucaと外国人名ですが、登録電話番号は日本の携帯電話番号です。


特定商取引法の表記
以下、特商法に記載されている一部です。
[Name of business] Name | LUCIA LLC |
Representative | JACOB WELLMAN |
Location | 4711 5TH AVE NE, SEATTLE, WA, 98105-4817, USA |
Reg No | 23,95,410 |
E-mail address | info@trade-view.net |
特商法およびプライバシーポリシーは英語で記載されており、運営会社もシアトルのLUCIA LLCとなっています。
海外法人である時点で、不安材料となり得ますね。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
LUCIA LLCとは?
販売業者「LUCIA LLC」について調べてみました。
ワシントン州シアトルにある会社のようですから、ワシントン州の登記所ホームページで会社名を検索してみました。


参照元:https://ccfs.sos.wa.gov/
確かにワシントン州シアトルで法人登記された会社のようです。
登録者の名前、JACOB WELLMANも特商法のものと一致しています。
注目すべき点は、会社の設立日。
2023年8月31日から会社運営が行われているため、設立からわずか3ヶ月ほどの会社であることが分かります。
そんな出来立てほやほやの海外法人なんて何の実績も無いでしょうし、会社としての信頼度も低いと言えるでしょう。
そしてもう1つの注目ポイント
nature of business(事業の種類)の部分が「ADMINISTRATION & BUSINESS SUPPORT SERVICES」となっていることです。
直訳すると「管理及びビジネスのサポート」
会社における日常業務をサポート(例:一般管理、人事管理、事務、清掃など)するサービスを提供しているようです。
このことから分かるのは、FXや投資に関連する事業を行っているわけではないということです。
代表の部分には「TUYOSHI GOTO」といった日本人名も確認できます。
LUCIA LLCの所在地は
特商法に記載された住所(4711 5TH AVE NE, SEATTLE, WA, 98105-4817, USA)をGoogleストリートビューで確認してみると、表示されたのは1軒家。
看板が出ているわけでもなく、ごく普通の住宅です。
この場所に、投資関連の事業を行う会社があるというのは無理があるのではないでしょうか。
冨永真一とは
本オファーの主役である冨永真一とは、どんな人物でしょうか。
セールスページからメールアドレス、LINE登録を行うと、Trade Viewの説明動画を視聴することになります。


引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-JdHSX9rP6I
動画の自己紹介によると、アメリカの大学卒業後、ニューヨークの金融機関に就職。
現在はLUCIA LLCの役員メンバーとのこと。



管理及びビジネスのサポートの会社の役員ってこと?
Trade Viewって一体何?
動画内では投資がFXであることや、Trade ViewがAIシステムのトレードをコピーするコピートレードであることが明かされます。
2000台のAIシステムの中からよりすぐりの5台で運用するから利益が出るんだとか。


引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-JdHSX9rP6I



相場に最適な売買をする新しいLogistics?
ロジックじゃなくてロジスティックス?
物流??
Trade Viewの成績がとっても怪しい
2つ目の動画では、実際にAIが稼いでいる証拠としてmyfxbookの画面が表示されます。
myfxbookは、取引しているFX口座と連携させて取引履歴をトラッキングできるサービスで、履歴を一般公開することも可能です。
トレーダーの実績を図ったりEAの成績を確認するのに有用なツールなので、参考になるのは確かなのですが、動画内の証拠を見て思ったのは「これってTrade Viewの成績じゃないよね?」ということ。


引用元:https://www.youtube.com/watch?v=qltNt0WOVws
URLが見えているので、実際にブラウザからURLを叩いてみました。
ForexTruckやinControlといったトレード履歴を見せられるのですが、これはTrade ViewのAIというわけではなく、実際に販売されているEAの取引履歴です。
動画内で見せられたものは、すでに、ある程度の実績を上げているEAの取引履歴なわけで、Trade Viewと全く関係ないものをTrade ViewのAIの1つと言っているわけです。
Trade ViewはTruth Tradeの焼き直し
今年の春以降に公開されたと思われるTrade Viewですが、実は去年もTrade Viewに非常に似たオファーが存在していました。
その名もTruth Trade
以下、Trade ViewとTruth Tradeのセールスページ冒頭のキャプチャ画像です。


似ているどころか同じですね。



ページそのまま使いまわしだね。
Truth Tradeの販売元は、CIEL LLCという会社です。


参照元:https://ccfs.sos.wa.gov/
CIEL LLCは、今年の3月3日に解散となっていますが、登録者名にJACOB WELLMANの名前を確認することが出来ますし、住所もLUCIA LLCの所在地と一致しています。
両社は、ほぼ同じ会社と言って間違いないでしょう。
CIEL LLCの代表にも「YOSHIHITO OSHIGE」という日本人名が確認できます。
Trade Viewの参加料金は?


申し込みページからフォームに入力すると、電話で料金等の説明が行われるようです。
電話を受けるきはないので検証はここまでとなりますが、価格については特商法ページに記載がありました。
Sales Price
JPY 298,000 (Basically, one year subscription fee)
1年間のサブスク料金で298,000円となっています。
検索してみると、298,000円は一番下のプランで、さらに上位プランも用意されているようです。
Trade Viewの口コミ・レビュー


ネットでの口コミを検索してみましたが、Trade Viewについての注意喚起を行うページばかりがヒットして、実際に参加した人の口コミは発見できませんでした。
Trade Viewの総評


管理人の意見としては、オススメできません。
検証内容のとおり、調べれば調べるほど怪しい部分が出てきます。
実績として示されたデータも、他者が販売しているEAの取引データですし、Trade Viewで稼げる証拠は確認できませんでした。
電話番号が明記されておらず、所在地が1軒家である海外法人は、その時点で危険度が高まります。
参加したところで稼げる保証はないと思いますのでお気をつけください。
以上、「Trade View」についてでした。