本日取り上げるのは、月収200万を目指せる投資システム「HYBRID(ハイブリッド)」です。
検証の結果、オススメできないオファーと判断しました。
以下、検証結果をまとめましたので、同様のオファーを受け取った場合に慎重に判断できるよう参考にしていただければと思います。
HYBRID(ハイブリッド) セールスコピー
まずは、セールスページからコピーを拾っていきます。
引用元:https://surprise-hybrid.jp/
- 月収200万円を継続的に…
- 業界初 月収200万円 完全補償
- 超簡単 1タップだけで 完全自動
- 大好評 ライセンス料 完全無料
- 投資未経験の全員がHYBRIDを活用して月収200万円を継続して達成しています。
完全補償って・・・
HYBRID(ハイブリッド)は、投資システムとのことですが、「月収200万円 完全補償」という文言は完全にアウトです。
投資には常にリスクが伴い、特定の利益や収入を「完全補償」することはできません。
こうした言葉が使われている場合、非常に危険です。
投資なのに「元本保証」をうたうものも危険!
特定商取引法の表記
続いて、特商法の表記を確認してみましょう。
会社名 | Technical service Co., Ltd. |
代表者名 | Makoto Honda |
所在地 | 16/F, MAN YEE BUILDING, 68 DES VOEUX ROAD CENTRAL, CENTRAL |
支払い方法 | 銀行決済/電子決済 |
退会方法 | stopper@hybrid-system.jp |
会社住所は香港になっており、海外法人のようですが香港の金融ライセンス(SFC)を検索しても、このような会社の登録はありません。
住所のビルには、レンタルオフィスおよびバーチャルオフィスのサービスがありますが、適当に住所を拾ってきただけの可能性もありますので、注意が必要でしょう。
普通に考えたら、金融関係の会社名がTechnical service だけって不自然だよね
うん、◯◯◯ Technical service みたいに、何らかの名称があるほうが自然だと思う
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
HYBRID(ハイブリッド) のサーバー・ドメイン情報
HYBRID(ハイブリッド)には、複数のドメインが使用されています。
以下、2024年9月12日時点の、それぞれのサーバー・ドメイン情報です。
HYBRID(ハイブリッド)セールスページのドメイン情報
まずは、入口となるLP、セールスページのドメインから
ドメイン | surprise-hybrid.jp |
サーバーIP | 118.27.125.236 |
ISP | GMO Internet,Inc |
ドメイン取得日 | 2024年7月24日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
こちらのサーバーは、以前検証した「folio(フォリオJP)」「全自動AIシステム(Trading System)」でも使用されていました。
これらの商材は、同じサーバー内にページが格納されており、管理者が同じ、もしくは何らかの繋がりがある可能性が高いわけです。
後ほど触れますが、これらの商材にはサーバーだけではなく多くの類似点があります。
ちなみに、ドメインの取得者は、浅野伸樹となっています。
HYBRID(ハイブリッド)の投資システムドメイン情報
メールアドレス、LINE登録後、投資システムとして別ドメインのWEBページへ誘導されます。
以下が投資システムのサーバー、ドメイン情報です。
ドメイン | hybrid-system.jp |
サーバーIP | 103.246.177.12 |
ISP | New Century InfoComm Tech Co., Ltd. |
ドメイン取得日 | 2024年7月24日 |
SSL証明書の種類 | SSL証明書なし |
サーバーがあるのは台湾ですが、このサーバーにも過去に取り上げた案件のページが格納されています。
「FOX」の投資システム(システムとは名ばかりのWEBページ)、「EAGLE」「全自動AIシステム(Trading System)」の特商法ページが、このサーバーに格納されているのです。
こちらのドメイン取得者名も「浅野伸樹」です。
HYBRID(ハイブリッド)のLINEについて
セールスページにてメールアドレス登録を行った後、「運営事務局」および「トライアルサポート」というLINEアカウントへ登録させられます。
怪しい商材ではよく見られる手法として、1つのアカウントが凍結された際のバックアップ手段として、2つのLINEアカウントを登録させることがあります。
おかしいと思ったユーザーが、LINE側に通報を行いアカウント停止を食らうことがあるためです。
「トライアルサポート」LINEに登録後、登録メールアドレスを知らせるように促され、あたかもメールアドレスをシステムと連携させるよな動きがありますが、実際システム連携などは行われていません。
というのも、システム画面で全く関係ないメールアドレスを入力してもログインできてしまうので、システム連携など行われていないことが明らかだからです。
HYBRID(ハイブリッド)はSSL(暗号化)証明書なし
HYBRID(ハイブリッド)は、投資システムをうたっていますが、類似案件と同様、システム(という名のWEBページ)は、セキュリティ化されていない状態です。
ご覧のように、システムを格納しているドメイン(hybrid-tool.jp)は、SSL証明書を取得していません。
以下画面キャプチャは、分かりやすいようにパソコンでアクセスしたものです。
SSL証明書が取得されていないということは、SSL(Secure Sockets Layer)暗号化が適用されていないことを意味します。
これは、セキュリティリスクを高め、ユーザーのプライバシーやデータの安全性を脅かす可能性があるということです。
実際、ブラウザにも以下のような警告が表示されます。
たとえ、トライアルだとしても、投資を行う金融サイトがSSL証明書を取得していないのはありえない話で、非常に危険で怪しいことが分かります。
HYBRID(ハイブリッド)は過去検証案件とそっくり!
ここまでの検証で、HYBRID(ハイブリッド)と過去に取り上げた案件との共通点が浮かび上がってきます。
その案件というのが、以下の案件。
どれもバイナリーオプションの自動運用システムですが、システムなど存在せず、ハリボテのWEBページにユーザーを誘導して、まるで自動運用で資産が増えているように見せかけるものでした。
- 複数のjpドメインを取得
- ドメイン取得業者が同じ
- 使用している国内サーバISPが同じ
- システム部分を海外サーバーに格納
- いずれも自動投資システムのオファー
- システムページにTradingViewのウィジェットを埋め込んで、それっぽく演出
- LINEでのフローが同じ
このように共通点がたくさん見受けられます。
確証はありませんが、これらのオファーに何らかの繋がりがある可能性は否定できません。
HYBRID(ハイブリッド) のシステムページはハリボテWEBページ
ここまで類似案件とほぼ同じスキームなので、システムページもある程度中身を予測することが出来ます。
やっぱりページに埋め込まれたTradingViewのウィジェット
システムへログインして表示されたのが以下のページ。
口座に20万円が用意されており、ボタンを押すだけで取引が始まり利益が自動で増えていくというものですが、もちろん外部の市場とつながっているわけではありません。
ページ内にそれっぽく表示されている為替のリアルタイム情報は、類似案件と同じく、TradingView社のウィジェットをページ内に埋め込んでいるだけ。
このウィジェットは、TradingView社の無料高機能ウィジェットで、誰でも自分のサイトやブログに簡単に埋め込みができるものです。
他社が提供する無料サービスを埋め込んで、それっぽいページに仕立てているだけで、投資システムが動いているわけではありません。
リスク警告も全く同じ
ページ下に記載された「リスク警告」も類似案件に記載されていたものと全く同じ文章です。
バイナリーオプション及び金融派生商品 (デリバティブ) の取引には重大なリスクが伴い、 当初の投資額を失う可能性や、 多くの場合、 当初の投資額を超える損失を被ることもあるため、 損失分を十分に考慮してお取引をする事をお勧めしております。
当社は、マーシャル諸島共和国の事業会社法の規定のもと認可を受けている企業になります。 当ウェブサイト上の商品・サービスは、アメリカやニュージーランド等のオプション取引に対して規制がされている国や地域では、 ご利用が出来ません。
そして当ウェブサイトの情報は、オプション取引の禁止国では、お客様にはご案内できるものではない旨をご理解下さい。暗号資産取引におけるリスクについて十分に理解し、 ご納得なされた上で、お客様のご責任とご判断で暗号資産の取引を行ってください。
引用元:http://hybrid-tool.jp/
HYBRID(ハイブリッド)は、バイナリーオプション取引を行っいるということですが、増えていく利益はどこの証券口座にあるのでしょうか?
リスク警告には、香港の会社なのに、なぜか“マーシャル諸島共和国の事業会社法の規定のもと認可を受けている企業”とありますが、もちろん検索してもマーシャル諸島に、Technical service Co., Ltd.という法人は存在しません。
HYBRID(ハイブリッド) の料金は?
一定期間、自動運用を続けると、サポートLINEから個人情報や銀行口座情報を登録するように促されます。
これも、類似案件と同じです。
個人情報を登録した後は、“利益を引き出すためには手数料が必要”なんてことになりかねなません。
怪しい業者に口座情報を教えるつもりはないので、検証はここまでです。
実際「EAGLE」については、「出金するために十数万の手数料を支払ったが、入金がない」といったタレコミが当方にも寄せられています。
HYBRID(ハイブリッド) の総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
過去に取り上げた案件との類似点が多いため、何らかの繋がりがあるのではないかと考えられます。
投資に利益完全補償なんてありえませんし、システムもただのハリボテWEBページです。
何一つ信用できる要素はありませんので、お気をつけください。
以上、「HYBRID(ハイブリッド)」についてでした。