本日は、2年前に検証した「Quantum AI」について、再度の注意喚起です。
以前はイーロン・マスク氏やビル・ゲイツ氏といった海外の著名人の名前や写真を使って誘導していましたが、最近では日本の有名人に関するフェイクニュースを利用した手口に変わってきています。
誘導されたページで、絶対に電話番号などを登録してはいけません!
2年前の検証記事は以下からご覧ください。
著名人の名前を使った偽の広告に要注意!
以下は、X(旧Twitter)で流れてきたプロモーションのキャプチャです。

Xより引用

Xより引用
西村ひろゆき氏や乙武洋匡氏の名前や写真を使ったプロモーション投稿ですが、これはご本人たちとは一切関係ありません。
無断でイメージが使用されているものであり、お二人ともこの広告には全く関与していません。
西村ひろゆき氏のフェイク広告については、「Trade 350 APP」というサイトの検証でも取り上げました。
さらに、以下はYouTubeで表示されたプロモーションです。

「有吉弘行氏が逮捕された」というショッキングな広告ですが、明らかなフェイク広告です。
使用されている写真もAIによって作られた偽物で、ご本人に似せているつもりかもしれませんが、まったくの別人です。
こういった広告を見かけた際は、できるだけプラットフォーマーに報告はしているのですが、残念ながら減る気配はなく、むしろ日を追うごとに悪質さが増しているように感じます。
今はまだクオリティが低く、少し見れば「嘘」だと分かるレベルのものが多いですが、AI技術の進化によって、いずれ本物と見分けがつかないような巧妙な広告が出てくるのは時間の問題です。
広告から誘導されるのはフェイクニュース記事
上記のような広告から誘導されるのは、以下のようなフェイクニュース記事です。

ニュース記事の内容は、西村ひろゆき氏が投資によって巨額の利益を得ているという話です。
そして記事の末尾では、「QUANTAM AI」の公式サイトを装ったページへと誘導する仕組みになっています。
この手のフェイクニュース記事は数えきれないほど存在し、URLを頻繁に変えているため、数日後には閲覧できなくなっていることも珍しくありません。
さらに、誘導先のサイトも「QUANTAM AI」だけに限らず、さまざまな名称の投資プラットフォームが使われています。
誘導先のページについて
誘導された「QUANTAM AI」の画面キャプチャが以下になります。

2年前に検証した際もそうでしたが、「QUANTAM AI」サイトは、複数の異なるデザインパターンが存在していることを確認済です。
また、怪しげな広告から誘導される先は「QUANTAM AI」だけにとどまりません。
「Stable Capital Pro」をはじめ、他にも複数の異なる名前を持つ類似サイトを確認しています。
投資経験のある方であれば、この手のサイトが偽物だとすぐに見抜けるでしょう。
しかし、知識のない初心者が軽い気持ちで登録してしまうと、大きなリスクを伴う非常に危険な行為となります。
すでに海外サイトでQUANTAM AIの危険性が指摘されています!

「Quantum AI」については、2年前の検証時点で、海外のレビューや口コミサイトで多くの注意喚起が行われていました。
現在検索しても、口コミだけでなく、かなりの数のレビュー記事がヒットします。
有名検証サイト「SCAM CRYPTOROBOTS.COM」でも「Quantum AI」に関するレビューがあります。
こちらの記事によると、Quantum AIは、デンマークのDFSA(デンマーク金融庁)から警告が出ており、スペイン証券取引委員会(CNMV)とニュージランド金融市場庁(FMA)でブラックリストに登録されているとのことです。
登録すると営業電話がかかってくる

「Quantum AI」などの偽サイトに個人情報を登録してしまうと、登録した電話番号宛に電話がかかってきます。
片言の日本語で巧みに暗号資産投資へと誘導され、最終的には偽の投資プラットフォームで多額の資金を失うことになります。
絶対にメールアドレスや電話番号の登録を行ってはいけません!
何でもそうですが、無料登録だからと安易に登録せず、信用できるサイトか確認してから登録を行う癖をつけましょう。
Quantum AIの総評

Quantum AIは、偽の投資プラットフォームです。
フェイク広告や偽の記事は、ネット上に無数に存在しており、日々巧妙さを増しています。
誰にでも身近に迫るリスクだからこそ、「ちょっと怪しいかも」と感じた時点で立ち止まる冷静さが大切です。
安易にリンクを開いたり、個人情報を入力したりせず、自分自身でしっかりと身を守る意識を持ちましょう。
以上「Quantum AI」についてでした。