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Mwali International Services Authority(M.I.S.A.),ムワリ国際サービス局とは一体何なのか

Mwali International Services Authority
引用元:https://mwaliregistrar.com/

本日は副業検証ではなく、海外ブローカーにライセンスを発行している「Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)」について調査しましたので、その内容を記事にしたいと思います。

「Mwali International Services Authority(M.I.S.A)」は、先日検証した「FirstECN」が、ブローカーライセンス規制されていると主張していた組織です。

FirstECN」の他にも「IS6FX」「Emarlado」「Maunto」「BigMarkets」といった海外取引所が、MISAのライセンスを取得しています。

目次

Mwali International Services Authority(M.I.S.A)とは

公式サイトによると、M.I.S.A.は、コモロ連合に所属するムワリ(モヘリ)島の機関のようです。
「機関のよう」と表現したのは、公式サイト内に「コモロ連合に正式に認められている」と明記された記述が見当たらないためです。

Wikipediaによると、ムワリ(モヘリ)島の面積は約290㎢で、日本では長野県塩尻市(290㎢)や沖縄県西表島(289.62㎢)とほぼ同じ広さにあたります。

正式名称は「Mwali International Services Authority」は、直訳すると「ムワリ国際サービス局」となります。
しかし、日本語での表記はブローカーによって異なり、「MWALI国際サービス機関」「ムワリ国際サービス機構」「ムワリ国際サービス局」など複数の呼び方が見られます。

FirstECNはMISA (MWALI国際サービス機関)表記
FirstECNは、「MISA (MWALI国際サービス機関)」表記
引用元:https://www.firstecn.com/ja/
IS6FXは、「ムワリ国際サービス機構」表記
IS6FXは、「ムワリ国際サービス機構」表記
引用元:https://is6.com/ja
Emarladoは、「ムワリ国際サービス局」表記
Emarladoは、「ムワリ国際サービス局」表記
引用元:https://www.emarlado.com/ja/

M.I.S.A.のサイトにある「List of entities」ページで、上記ブローカーの名前を確認することができるため、実際にM.I.S.A.に登録されていることが分かります。
参照元:https://mwaliregistrar.com/list_of_entities/authorised_brokerage_companies

コモロ中央銀行はM.I.S.Aを架空の組織としている

MLMやネットワーキングビジネスのニュースやレビューを発信している「BehindMLM.com」によると、同サイトの読者が「Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)」について、コモロ連合の中央銀行である「コモロ中央銀行」に質問を送ったところ、以下のような回答を得たとのことです。

Mwali International Services Authority Register of Companies is a fictitious entity, without any real existence in the territory of the Union of the Comoros.

(It) has no legitimacy, no legal basis or authorization allowing it to issue licenses to companies operating in the banking sector and financial.

The Central Bank of Comoros is the one and only authority empowered to do so in the three islands (Anjouan, Moheli and Grande Comores).

引用元:https://behindmlm.com/companies/gspartners/gsb-gold-standard-banks-mwali-banking-license-is-a-sham/

BehindMLMより引用
BehindMLMより引用
引用元:https://behindmlm.com/companies/gspartners/gsb-gold-standard-banks-mwali-banking-license-is-a-sham/

要約すると、以下のような内容です。
「Mwali International Services Authority」は、コモロ連合の領土内に実在しない架空の組織である。
金融関連事業を展開する企業にライセンスを発行する正当性や法的根拠はなく、権限も有していない。
コモロ中央銀行は、3つの島において、その権限を持つ唯一の機関です。

「Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)」は、中央銀行の認可を得ていない、民間のライセンス発行組織ということです。

M.I.S.A.のブローカー登録料は1,200ユーロ、年間費用20,000ユーロ

Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)からブローカーライセンスを受けるには、直接M.I.S.A.に申請を出すわけではなく、なぜか「Moheli Corporate Service Ltd.」という会社を通す必要があります。

M.I.S.A.のサイトの「Contact」ページには、「Moheli Corporate Service Ltd.」がMwali International Services Authority(M.I.S.A.)の唯一の代理店であると記載されています。

代理店である「Moheli Corporate Service Ltd.」のホームページには、以下の文章が記載されています。

Moheli Corporate Services Limited is a specialist company formation agent. We are located in Moheli, an autonomous island in the Union of the Comoros and we maintain a European representative office in Marsa, Malta.
(中略)
We provide professional, fast and efficient company registration services including bank formation, captive insurance services, gaming (gambling and betting) licences and trust company formation in Moheli, the Union of Comoros.  

引用元:https://mohelicorpservice.com/

「Moheli Corporate Service Ltd.」は、ムワリに拠点を置き、マルタ島のマルサにヨーロッパ代表事務所を置いている会社設立代理エージェントで、ムワリにおける、銀行設立、キャプティブ保険サービス、ギャンブルライセンス、信託会社設立などの会社登録サービスを提供している会社のようです。

「Moheli Corporate Service Ltd.」公式サイトの料金ページには、各業種ごとの申請費用一覧があります。
「FirstECN」のようなブローカーの場合、登録料1,200ユーロ(約19万円)、年間ライセンス20,000ユーロ(約316万円)が必要なことが分かります。(2025/2/19の為替レート)

つまり、この費用さえ支払えば、Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)からブローカーライセンスを発行されるということです。

M.I.S.A.の公式サイト(mwaliregistrar.com)について

以下は、Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)の公式サイトトップページのキャプチャです。

Mwali International Services Authority
Mwali International Services Authority
引用元:https://mwaliregistrar.com/

ページの中央には、英語で
THE AUTONOMOUS ISLAND OF MWALI (MOHÉLI), COMOROS UNION
BEST PLACE IN AFRICA FOR YOUR GLOBAL FINANCIAL BUSINESS!

と大きく表示されています。

これを日本語に訳すと、
コモロ連合のムワリ(モヘリ)自治島
グローバル金融ビジネスに最適なアフリカの地!

となりますが、金融ライセンス機関がカジュアルな感嘆符「」を文末に使用している点に違和感を覚えます。
このような表現からも、公的な機関ではない可能性がうかがえます。

コモロ連合は、フランス語を公用語としているにも関わらず、サイトが英語のみで構成されている点も気になります。

mwaliregistrar.comサーバー・ドメイン情報

2025年2月19日時点の「https://mwaliregistrar.com/」のサーバー、ドメイン情報です。

ドメインmwaliregistrar.com
サーバーIP3.77.64.232
ISPAmazon.com, Inc. 
ドメイン取得日2015年6月4日
SSL証明書の種類Let’s Encrypt

BehindMLM.comでは、国別コードトップレベルドメインが、「.com」ドメインになっており、ホスティングサービスGoDaddy経由で身元を非公開にしていることにも触れています。
通常、公的な金融関連機関であれば、ドメイン登録者を明示します。

さらに、コモロの公的機関であるならば、ドメインも「.com」ではなく、コモロの国別コードトップレベルドメイン「.km」がサイトURLに含まれるはずです。
(例:コモロ中央銀行=https://banque-comores.km)

もう1つのMISA(mwaliregistrar.org)の存在

調査をすすめると、M.I.S.A.(mwaliregistrar.com)と全く同名のサイトが存在することが分かりました。

こちらのドメインは、「mwaliregistrar.org」と、トップレベルドメインが.orgとなっています。

.orgドメインのMISAサイト
.orgドメインのMISAサイト
引用元:https://www.mwaliregistrar.org/

こちらのM.I.S.A.は、左上のサイト名の下に「Registrar of Companies」(会社登記局)の記載が見て取れます。
ムワリでの会社登記を受け付ける組織でしょうか?

「LIST OF ENTITIES」のページには、こちらのM.I.S.A.で登録を行った企業名一覧を確認することができます。
.comのM.I.S.A.と同じく、ページには、銀行ライセンス、ギャンブルライセンス、信託・ブローカーライセンスなど、金融やギャンブル関係の社名が並んでいます。

リスト内の企業をいくつか調べてみましたが、どれも海外レビューサイトで「危険である」と警告されているものばかりでした。

サーバー・ドメイン情報

2025年2月19日時点の「https://mwaliregistrar.com/」のサーバー、ドメイン情報です。

ドメインmwaliregistrar.org
サーバーIP192.249.158
ISPSucuri
ドメイン取得日2021年5月26日
SSL証明書の種類GoDaddy.com, Inc.

トップレベルドメインが、「.org」ドメインです。
このドメインはorganization(組織)を意味するトップレベルドメインで、非営利団体(NPO)などに利用されることが多いドメインです。

一見、.orgドメインなことから、.comドメインより信頼度があると感じる人もいるかも知れませんが、.orgドメインは個人でも簡単に取得できる、安価なドメインの1つです。

.comのM.I.S.A.も.orgのM.I.S.A.も、GoDaddyを経由してドメインを取得しているのは、ただの偶然でしょうか?

.comのM.I.S.A.も.orgのM.I.S.A.も、どちらも信用できない

上記の2サイトは、どちらもサイトフッターに同じような警告を表示しています。

まずは、mwaliregistrar.comから

.comドメインのMISA
.comドメインのMISA
引用元:https://mwaliregistrar.com/

M.I.S.A.が、複数のクローンサイトや偽のライセンスを確認しているとの警告文です。

“M.I.S.A.は、WordPress、Facebook、Blogspot、インスタグラム、TikTok、また .org ドメインには一切ページを持っていません。”
と、.orgのM.I.S.A.を否定しています。

続いて、mwaliregistrar.orgです。

.orgドメインのMISA
.orgドメインのMISA
引用元:https://www.mwaliregistrar.org/

こちらも同じような警告です。

“私たちは最近、M.I.S.A. を騙る偽サイトを発見しました。そのドメイン名は .com で終わっています。”
と、こちらは.comのM.I.S.A.を否定。

信用ならないサイト同士が、お互いを「偽物だ!」と断じる、カオスな状況です。

FinTelegram Newsでは、M.I.S.A.に関する記事内で
M.I.S.A.であると主張する2つのWebサイトが存在しています。島の金融問題は、コモロ中央銀行によってのみ監督されています。偽の規制機関M.I.S.A.には近づかないように。」との警告を行っています。

Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)の総評

総評

検証の結果、Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)が、信頼できないライセンス発行機関であることが分かりました。

Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)は、登録申請を行った組織から登録料と年間費用を受け取ることを目的とした機関です。
単に「ライセンスもどき」を発行しているだけで、ライセンス取得業者が 法的要件を満たしているかを確認する仕組みはなく、保証制度などの保護措置も一切存在しません。

金融ライセンスを取得していたとしても、そのライセンスの信頼性が低ければ、安全性も低くなります。
ましてや、金融ライセンスを取得していない海外ブローカーの安全性は、ほぼゼロと言えるでしょう。
さらに、「ライセンスもどき」を発行する機関の認可も、実質的には無ライセンスと変わりありません。

仮に、Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)が、ムワリ自治政府と関係のある機関だったとしても、 M.I.S.A.が発行するライセンスは、コモロ連合に正式に認められたものではありません。

そのため、Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)の規制下にあると主張するブローカーについても、十分な注意を払う必要があるでしょう。

以上「Mwali International Services Authority(M.I.S.A.)」についてでした。

参考サイト

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この記事を書いた人

このブログは、管理人による日々の商材観察を記録する観察日記です。
商材のことを調べていて当ブログにたどり着いた方の参考になれば幸いです。

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