本日の観察案件は「株タンのスポットトレード法」なる、株式投資に関するオファーです。
株タンのスポットトレードとは
まずは、セールスページの気になるワードをピックアップしていきましょう。
引用元：https://kabutan.website/156-2/
- 過去のチャート30年分、400銘柄から導き出されたスポットトレードとは？
- なぜ、私が「海外で遊んで暮らせるくらいまで」になったのか。 それは厳選されたエントリーポイントだけを抽出しトレードしているからです。
- ただ、お伝えしたいのは、私が特別ではなく、 ある日偶然発見した「スポットトレード法」が 私の人生を大きく変えることになりました。
販売者である「株タン」という人物が、過去のチャートを分析して独自のトレード手法を編み出したそうです。
その手法「スポットトレード法」についての動画を6本無料公開するといった今回のオファー。
セールスページには、登録後に案内する有料オファー「負けゼロ投資」についても記載があります。
こちらの価格は、通常49,800円（税込）とのこと。
価格を明らかにせずLINE誘導後に高額なサポートプランを提示するオファーが多い中、セールスページにて価格を提示しているのは良いことですね。
スポットトレード手法のトレード手法とは
セールスページにてメール登録を行って、無料動画の視聴をしてみました。
「スポットトレード手法」のロジックですが、ロウソク足、移動平均線、水平線などを使ったテクニカル分析です。
ここで重要になってくるのは、水平線の引き方だと思います。
水平線を引くのは基本的なテクニカル分析スキルの一つですが、正確に引くのは経験が必要です。
水平線の引き方ひとつで結果は大きく変わってしまうので、一筋縄ではいかないでしょう。
移動平均線や水平線だけで判断するのってリスクあるよね？
そうだね。
他のテクニカル指標やファンダメンタル分析と併用して総合的な判断を下したほうがいいだろうね。
株タンのスポットトレードのサーバー・ドメイン情報
以下、2024年6月6日時点、セールスページのサーバー・ドメイン情報です。
| ドメイン | kabutan.website |
| サーバーIP | 183.181.79.30 |
| ISP | Xserver Inc. |
| ドメイン取得日 | 2023年7月27日 |
| SSL証明書 | ドメイン認証型（Let’s Encrypt） |
以前は別ドメイン（kabutan.net）にて販売されていましたが、昨年からこちらのURLを利用してオファーが展開されているようです。
特定商取引法の表記
セールスページから「特商法に基づく表記」をクリックして内容を確認してみました。
| 販売者 | スポットトレード運営事務局 |
| 住所 | Main Office Tower, Financial Park Labuan, Jalan Merdeka, 87000 Federal Territory of Labuan, Malaysia |
| メールアドレス | info@kabutan.net |
事務局ということですから、法人ではないのでしょうか？
しかも、事務局所在地は海外（マレーシア）ですから、何か問題が発生しても日本国内の法律が適用されない可能性があるため、慎重に検討する必要があるでしょう。
なんにせよ、販売者の名前など記載項目漏れがありますので、あまり意味のない特商法です。
そしてこの特商法、検索避けのためか画像化されているのも気になるところです。
しかもページ化されているわけじゃなくて、クリックで直接画像を開くようにしているところに、意図的なものを感じてしまうんだけど。
ちなみに、以前は岡山県にある法人が販売元で、販売事業者の項目にも「株式会社プロフィット 遠藤政志」と記されていたことを確認済みです。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法（特商法）とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法（特商法） クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格（役務の対価）（送料についても表示が必要）
- 代金（対価）の支払時期、方法
- 商品の引渡時期（権利の移転時期、役務の提供時期）
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項（売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。）
- 事業者の氏名（名称）、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を２回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件（役務提供条件）があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照：特定商取引ガイド
オファー主である「株タン」とは？
本オファーの販売主である「株タン」とは、どの様な人物でしょうか。
セールスページやブログ（https://kabutan.pro/）のプロフィールによると、26歳から投資を始めて7年で5億円以上の利益を生みだしたそうです。
30歳のときにはセミリタイア状態になり、現在は海外移住状態。
セミリタイアしていたけど、刺激がなさすぎて、投資に絡めたビジネスを始めたんだとか。
ブログ、YouTubeチャンネル（https://www.youtube.com/channel/UCyHTps406GHxyE3sSnJCnBA）、Xアカウント（https://x.com/kabutan7）などが存在しますが、いずれも顔出しをしておらず素性はよくわかりません。
まぁ、億を稼ぐ資産家であれば、身元を明かすことの危険性もあるため、素性を隠すことは理解できます。
「株タン」という名前は、ミンカブが運営するWEBサイト「株探（KABUTAN）」に似ていますが、全く関係ありません。
あえて、有名サイトに似た名前を名乗っているのかもしれませんね。
まぎらわしいなぁ〜
特商法に記載された住所はマレーシアですが、ブログによると株タン自身は現在タイ在住のようです。
登録したLINEの所属国もタイと表示されていましたので、事務局本体のあるマレーシアに常駐しているわけではないでしょうね。
引用元：https://x.com/kabutan7
Xでは、ドバイ在住となっているし、実際どこにいるのかよくわからない
電子書籍の内容と評判
セールスページからメールアドレス登録を行うと、株タンの著作「株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法」という電子書籍を無料プレゼントされます。
Amazonにて99円にて販売されているもので、“「株式投資」「教育」部門で1位、「ビジネス」部門で2位を獲得しました。”との触れ込みがありますが、AmazonのKindleストアで1位を取ることは、実は難しいことではありません。
Kindleの1位取得は、情報商材の販売者にとってアピールポイントになります。
読者のみなさんも、1位取得したキャプチャ画像を得意げにセールスページに貼ってあるオファーを見かけたことがあるのでは？
詳しくは解説しませんが、Kindleの1位取得は、テクニックとSNSなどを使うと意外と達成できてしまいます。
その方法が情報商材として販売されているくらいですから。
なので、「電子書籍でカテゴリ1位を達成」なんて言葉を額面通りに受け取るのはやめておいたほうがいいです。
57ページに及ぶPDFをざっと斜め読みしてみましたが、正直なところ「読む価値はない」というのが個人的感想です。
投資家に必要なマインドセットの話や株タンの生い立ちに終始していて、トレードのテクニックについては10ページにも満たないものです。
この書籍の狙いは、LINEやメルマガ登録への誘導であると考えられます。
マインドセットの話も微妙な感じだったよ
電子書籍の評判
Amazonにて電子書籍の評価を見てみると、★3.1となっています。（2024年6月現在）
こういった評価で見るべきは、★1や★2などの意見です。
高評価についてはサクラの可能性も否定できず、参考にできるコメントか判断が難しいためです。
ここで、低評価のコメントをいくつかピックアップしてみましょう。
具体的なテクニックと思考法・・・？
引用元：https://www.amazon.co.jp/株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法-株タン-ebook/dp/B07ZRQSY96/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP
まったく興味の無い著者の生い立ち等をダラダラと読まされて、いざ株のテクニックと
きたらライン登録ヨロシクって内容です。
夢ある若者ならば、その気になって成功するか失敗するかでしょうが、
４０代の私からすれば幼稚な一冊でした。
正直な感想は、内容が薄く筆者の力量のほどが容易に推測できます。たまたま儲けることができた方が投資家と名乗っているだけとお見受けしました。
引用元：https://www.amazon.co.jp/株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法-株タン-ebook/dp/B07ZRQSY96/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP
大変申し訳ないのですが非推奨です。
投資関連の本は100冊以上読んでいますし、専業としてやっていけていますが、結局この本は何が言いたいのかよくわからない。
本のタイトルのように「具体的な」というものは書かれていない。
引用元：https://www.amazon.co.jp/株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法-株タン-ebook/dp/B07ZRQSY96/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP
・具体的なテクニックというのは基本の基本
・公式LINEへ誘導→高額スクールへの動線バッチリ情弱狩りが過ぎます。
引用元：https://www.amazon.co.jp/株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法-株タン-ebook/dp/B07ZRQSY96/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP
投資初心者が読むべき本じゃないです
これといった具体的なテクニックは無く、LINEで友達登録すると送られてくる動画も同様。
引用元：https://www.amazon.co.jp/株式投資で年収1億円になる人の具体的なテクニックと思考法-株タン-ebook/dp/B07ZRQSY96/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP
最終的には10万、20万、35万だったかな？のセミナーの案内があります。
なかなか辛辣な意見が並びますが、私もこれらの意見に同意です。
正直、時間の無駄なので、電子書籍の購入はおすすめしません。
株タンのスポットトレード手法の価格
「負けゼロ投資」という動画セミナーについては、セールスページにあった通り通常49,800円（税込）という価格のようです。
ちなみにこちらの動画セミナーの内容ですが、LINE登録後の特典として閲覧することができました。
後日、「WOB」なる別のコンサルオファーが届きました。
こちらは、初月34,500円（税込）、以降月額19,800円（税込）のところ、初月無料、2ヶ月目以降19,800円で参加できるそうです。
法外な金額ではありませんし、本当にタメになる内容で、株取引で利益を出せるようになるのであれば問題ないかと思います。
株タンの口コミ・レビュー
検索しても、株タンの取引手法で儲かったという信ぴょう性のあるコメントは見つけられませんでした。
Xでコンサル生とおぼしき方の数年前の投稿を見つけましたが、そのつぶやき後、株取引を行っている様子も見られず、株タンのコンサルで利益が出た証拠も見つけられませんでしたので、参考材料にはなりませんでした。
レビューサイトにていくつかコメントが見つかりましたが、総じて評価はよくなさそうです。
以下、参考になりそうなコメントをいくつか拾ってみました。
本人は稼いでいるらしいですが、他の人がそれと同じ様に稼げる訳では無いと思う。
引用元：https://hyouban-toushi.com/site/kabutan
相場の展望はかなり外れまくるし、推奨銘柄も散々な結果です。（全く謝ることはない）
料金を出してまで受ける講義ではないですね。
無料で解説している他のユーチューバーさんの内容の方がベターです。
俺もたまたま広告で見かけてどんなもんかとブログを見てみたが驚くほど自分語りしか載ってなくて引いた。ついでにツイッターも見たけど何処ぞの自己啓発本から引っ張ってきたような浅～い呟きばっかりで寒いことこの上ない。最近暑い日が続いてるので涼みたい人には良いかもな(笑)
引用元：https://hyouban-toushi.com/site/kabutan
怪しい感じだけど、意外と言ってることはまともだった。
引用元：https://hyouban-toushi.com/site/kabutan
初心者が見る分にはいいと思うけど、わざわざこの人から学ぶことはそこまで無いかな。
相場の展望を外したり、推奨銘柄が思わしくない結果になるという評判は気になるところです。
有料で提供しているのであれば、より高い精度で的中させてほしいと考えるのは当然のことです。
株タンのスポットトレード手法の総評
今回のオファー、デジタル書籍を読んだり動画を視聴してみましたが、株タンの手法で稼げるかどうかは判断できませんでした。
本人の実績として示された画像も、直近のものではなく数年前のもので、今現在も株取引で利益を上げているかの確認はできませんでした。
私なら購入は見送ります。
テクニカル分析のみで株式投資を行うことは可能ですし、テクニカルのみでトレードする投資家も存在しますが、リスク管理を徹底し他の分析手法と併用するほうが、より効果的な投資が可能だと考えているので「スポットトレード手法」は、私には合わないと判断しました。
WOBについては、途中で解約もできるようですので、気になる方はよく考えてから自己判断でどうぞ。
「申込後に、受講料が上がっていく」といった口コミも見かけましたので、検討される場合は慎重に。
以上、「株タンのスポットトレード手法」についてでした。
