本日の検証案件は、「Global Reward」と称する高額当選企画についてです。
必ず全員に100万円保証をうたう、現金バラマキ企画ですが、そんな都合のいい話はありません。
こういったものを信じて「もしかして本当に貰えるのでは?」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
Global Rewardへの誘導はLINEグループチャットから
本案件の誘導元となったのは、とあるLINEグループチャットでした。
オプトインアフィリエイトを目的としたLINEからセールスページへ誘導され、さらにそこから「NPO法人認定グループLINE」から「久本はるなぐるちゃ」というLINEグループチャットへと繋がる流れになっていました。

まず「NPO法人認定グループ」という名称自体が曖昧すぎます。
日本国内の正式なNPO法人なら、所轄庁の認証を受けているはずですが、「認定グループ」という表現は公式なものではありません。
さらに、LINEアカウントの所属国がタイというのも不自然です。
日本国内のNPOなら、日本の電話番号のはずですから、登録国は日本であるべきです。
これは、運営実態が海外にあるか、プリペイドのSIMカードを利用して作成したアカウントである可能性が高いということです。
LINEアカウント名の後ろには数字がついており、同じようなアカウントが複数あることが予想できます。
(掲載の画像は数字部分をぼかし加工しています)
こういったアカウントには、関わらないほうが賢明です。
久本春奈ぐるちゃが怪しすぎる
LINEのグループチャットに参加すると、早速、久本春奈を名乗る女性から長いメッセージが送られてきます。

この後は、グルチャに同時期に登録したと思われる人物(相手側が用意したサクラ)によるあいさつや、グルチャメンバー(すべてサクラ)からの怒涛のメッセージが流れてきます。
みんな長文で、「嘘だと疑った自分はバカだった」とか「実際に受け取れていることが事実」とか煽ってくるし、札束の画像や通帳の画像が繰り返し流れてくる始末。

チャットに流れてきた、この札束画像は、ネットから拾ってきたものです。

さらに、通帳画像は、明らかに加工の跡が見て取れます。
このような加工は、私文書偽造罪になる可能性があります。

怪しいのは、このようなテキストや画像を送ってくるサクラ達だけでなく、グルチャの主である「久本春奈」も同様です。
下記は、プロフィール画像として設定されていますが、この画像は全く別人の画像を、勝手に使用しているものです。

引用元:久本春奈LINE
この写真は、久本春奈ではなく、西原さんというモデルの方です。

引用元:https://mi-mollet.com/articles/-/46302
ネット上にあるモデルさんの写真(勝手に使用)、同じくネットで拾った札束の写真、加工した通帳画像などを使って、グルチャのサクラ全員で盛んに「GlobalReward」への誘導を行ってきます。
GlobalReward サーバー・ドメイン情報
以下、2025年2月24日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | global-riward77.com |
サーバーIP | 163.43.113.118 |
ISP | SAKURA Internet Inc. |
ドメイン取得日 | 2023年10月10日 |
SSL証明書の種類 | Let’s Encrypt |
こちらのドメインですが、「Global Reward」というマッチングサイトのドメインでもあります。
おそらく、マッチングサイトからも本案件に誘導していると見られます。
GlobalRewardには特商法の表記がない
GlobalRewardには特商法の表記がありません。
マッチングサイトも確認しましたが、運営者の情報などは掲載されていません。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
Global Rewardで抽選を行った結果
グルチャからは、Global Rewardという、新たなLINEアカウントへ誘導されます。
抽選ページで、名前と性別を入力した数分後、なんと10億円が当選!
「権利の確定」をしてくださいとのことで、言われるままに担当者とやり取りを始めると、当選金を受け取るには 事務手数料の支払いと口座登録が必要 だと言われます。
事務手数料は 1,000円。
支払い方法は アップルギフトカード です。
完全に嘘です。
ここで1,000円を支払うと、「手違いがあった」「システムエラーが発生した」などの理由で、次々と追加の請求が発生します。
・次は 3,000円
・その次は 10,000円
・さらに 30,000円…
このように、支払い額はどんどんつり上がっていきます。
「10億円がもらえるなら、数万円くらい大したことない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、これは相手が狙っている心理です。
最初に小額を払わせることで 「ここまで払ったんだから、最後まで支払えば本当に受け取れるかも」 と思わせ、被害を拡大させます。
当然ですが 10億円など存在しません。
この手の手口は後を絶たず、被害に遭った人の多くが数十万円、場合によっては数百万円という被害に会っています。
Global Rewardの口コミ
検索してみると、以下のような口コミが見つかりました。
被害にあってます。
事務手数料1000円から始まり、3000円→1万円→3万円→現在5万円で送金と一応最終となってますが、まだまだ終わらないと思います。
5万円は未決済のまま無視してますが、スパムメールの数が凄いです。此処迄しかわかりませんが、参考になればと思い投稿しました。引用元:https://sakuradot.com/article/99490.html
悔しいです。
懸賞金を貰えると思って11ケ月付き合いました。全てクリア、懸賞金が貰えるとルンルンのメールをし、最後の確認をしようと思ったらサイトが消えていました。今日の15時です。
彼らとはかなり交信しましたから、老化対策にはなりましたけど…。
あぁ、悔しい…。引用元:https://sakuradot.com/article/99490.html
Global Rewardについての総評

「少額なら大丈夫」という油断が、気づけば大きな損失につながります。
相手は、「せっかく当たったんだから…」という気持ちにつけ込み、少しずつお金を引き出そうとします。
実際に被害に遭うと、途中でやめるのが難しくなり、支払いを重ねてしまう人もいます。
しかし、冷静に考えてみてください。
「手数料を払えば何億円もらえる」という話が本当にあると思いますか?
こういった当選通知は、まず「おかしいかも?」と疑うことが大切 です。
特に、ギフトカードや電子マネーでの支払いを求める場合は100%嘘だと思っていいでしょう。
少しでも怪しいと感じたら、すぐに誰かに相談し、事前に被害を防ぎましょう。
以上、「Global Reward」についてでした。