ネットで副業を探していると、「◯億当選!」「救済金分配」「現金プレゼント」など、いわゆる「当選系」の甘い誘い文句を目にすることがあります。
本日の検証は、そんな当選系案件のひとつ。
「無料で必ずビットコインをもらえて、しかも最高100ビットコイン」という太っ腹なオファーです。
ちなみに現在のビットコイン価格は1BTCあたり1,600万円以上。
もし本当に100BTCも受け取れるなら、その価値はまさに夢のような金額になります。
無料で必ずもらえる!!最高100ビットコイン サーバー・ドメイン情報
以下、2025年8月2日時点のセールスページのサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | bitgetnextlevel666.com |
サーバーIP | 103.218.4.220 |
ISP | Child Wisdom Limited |
ドメイン取得日 | 2025年4月3日 |
ドメインレジストラ | TUCOWS, INC. |
ドメイン取得から4ヶ月。
サーバーがあるのは、香港です。
もれなく10BTCが当選する抽選ページ
抽選ページには、100BTCの当選確率は1%、10BTCの当選確率は3%との記載がありますが、この抽選、全員もれなく「10BTC」が当選します。

引用元:http://bitgetnextlevel666.com/freespace/00007_0003/index00007_0003.html
ページを構成するHTMLソースを確認すると、抽選演出を制御するJavaScriptファイルが組み込まれています。
その中身を見てみると、なんと抽選結果として「10BTC当選!」というテキストを表示する記述が、あらかじめ仕込まれているのです。
この時点で、抽選に何も意味がないことが明らかなのですが、この後どうなるのかを見ていきます。
当選後ページに表示されるデタラメ
10BTC当選後に進んだページには、根拠のないデタラメな文章が表示されています。

政府は「暗号資産を推進する為、法整備や暗号資産を使った経済支援に向けて本格的に特別受給制度を開始」なんてしてませんし、「暗号資産特別給付年金」や「特別配当金控除」などは、実在しない制度名です。
ビットコインで1億円超を受け取った場合、日本では課税対象となります。
取引所を介した売買や交換だけでなく、取引所を使わずに直接送金した場合も課税対象となるため、「非課税で確約」というのは明らかな虚偽です。
LINE登録後に誘導されるサイトについて
「同意する」ボタンをクリックして、指定されたLINEを登録すると、早速メッセージが届きます。
LINEのメッセージに従うと、「送信完了しました」と表示されたページへ誘導されます。

こちらのページ、スマホで見ると上記のような表示なのですが、PCでアクセスすると少し違った画面になります。

スマホでのアクセスしか想定していないので、隠す予定のメニューが上部に表示されている状態です。
このメニューから「ショップ」をクリックすると、上記のようなポイント購入画面が表示されます。
内容から察するに、出会い系サイトのようです。
出会い系サイトを改修して使用しているのでしょうか?
サイト制作者のスキルが低いせいで、色々アラが目立ちます。
BTC当選の結末
登録完了後、LINEには以下のようなメッセージが届きます。

こちらのメッセージをクリックすると、銀行口座や電話番号を登録するページが表示されます。

口座や電話番号を登録した後に、届いたメッセージがこちら。

1億5,000万円を受け取る条件として提示されたのは、「本人確認費用」と称して3,000円分のアップルギフトカードを送ること。
差出人を名乗る「日本政策銀行」なる組織は存在しません。(日本政策投資銀行は存在する)
そもそも、どんな本人確認に3,000円がかかるのでしょうか?
しかも現金ではなく、足がつきにくいギフトカードでの送付を指定してくるあたり、まさに典型的なパターンです。
◯◯が当選しました!なんてことはありえません

ネットやメールで、突然「◯◯が当選しました!」「現金◯万円プレゼント!」といった通知が届くことがあります。
しかし、本当に当選することなど、まずありえません。
特に注意すべきは、「出所不明の当選系」メッセージ。
その実態は「当選金を受け取るため」と称して、アップルギフトカードやGoogle Playカードなどの電子ギフト券を購入させ搾取するケースがほとんどです。
ギフトカードは現金のように使え、かつ送付後の追跡が難しいため、相手にとっては格好の資金源になります。
出どころが分からない当選通知や、受け取り条件としてギフトカード送付を求められる場合は、即座に疑ってください。