本日の観察案件は「オンライン収入NEXT」
なんでも、「すでにある仕組みを活用するだけでまとまった額の不労収入を継続的に狙える、全く新しい形のビジネス」らしいんですよ。
さてさて、一体どんな仕組みなんでしょうか。
オンライン収入NEXTセールスコピー
早速、入口となるセールスページのコピーを見てみましょう。
引用元:https://saktom-cp.net/next-lp1/
- SNSで話題の月50万円の稼ぎ方
- 再現率90%以上
- 最短翌日に収益発生
- 自分が働いてなくても収益が発生する仕組みを作る
- どんな初心者の方でも簡単に不労収入を得ることができるようにハードルを極限まで下げたものがオンライン収入NEXTです。
このセールスページ、調べてみると2021年夏頃には公開されていたようです。
サーバー・ドメイン情報
以下、2023年2月1日時点のセールスページのサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | saktom-cp.net |
メインIP | 2606:4700:3036::6815:27cd |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2021年6月9日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
オンライン収入NEXTには、公式サイトが存在していますので、そちらのサーバー・ドメイン情報も調べてみました。
ドメイン | online-income-next.com |
サーバーIP | 162.43.116.78 |
ISP | Xserver Inc. |
ドメイン取得日 | 2021年6月25日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
どちらもドメイン取得は2021年6月ですね。
特定商取引法の表記
セールスページの特商法を確認してみましょう。
販売業者 | BPOINT PTE.LTD. |
所在地 | Triple One Somerset,#03-09, 111 Somerset Road Singapore 238164 |
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表現、及び商品に関する注意書き | ご購入された商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。 |
海外法人か・・・
特商法に記載されているのは、上記の3項目のみ。
しかも、検索避け、コピー避けのためか画像化されていますね。
海外法人のようですので、サポートや何かあった場合の対応が不安になります。
また、海外法人であるため、日本国内の法律が適用されないおそれがあります。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
BPOINT PTE.LTD.とは?
販売業者である「BPOINT PTE.LTD.」について調査してみました。
一応、公式サイト(https://b-point-sg.com/)は存在していますが、それっぽいことを並べているだけで、会社代表名なども記載されていません。
BPOINT PTE.LTD.の所在地はバーチャルオフィス
特商法に記載された所在地ですが、TRIPLE ONE SOMERSETという商業ビルです。
ここにオフィスを借りている可能性も否定できませんが、おそらくこの場所に営業実態はないと思われます。
というのも、こちらのビルにはリージャスのバーチャルオフィス(3階・13階)があるためです。
会社住所は海外かつバーチャルオフィスとなれば、運営者を特定することは難しくなり、突然連絡が取れなくなる可能性もあります。
運営実体のないペーパーカンパニーを海外に作るのは、追跡逃れの典型パターン。
日本にいながら、リモートでシンガポールで法人設立できちゃうしね。
BPOINT PTE.LTD.は他にも怪しい商材を販売している
BPOINT PTE.LTD.について検索してみると、
- セブンプロジェクト(7PROJECT)
- 早期リタイア支援プロジェクトFIRE
- かんたん収入Rich(マネパン)
- 早期リタイア支援プロジェクトFIRE
- マネーリッチプロジェクト
- 魔法のアプリ
- リバティプロジェクト(Liberty Project )
- ネオプラス
- money party
- 埋蔵金発掘プロジェクト
- マネ虎
などといった案件の販売元となっていますが、どれも評判はよくありません。
寺澤英明とは
オンライン収入NEXTの公式プロモーターを名乗る、寺澤英明という人物はどんな人物でしょうか。
寺澤英明
神奈川県出身/54歳
外資系証券会社を経て
ファイナンシャルアドバイザーとして独立。
日本で約3,000名しかいない
テクニカルアナリストの資格を持つ
敏腕コンサルタント。
ビジネス界の重鎮とパートナー契約を
結び多方面に活動する一方、自身でも
オフラインでコミュニティを持ち
400名以上の生徒に不労収入の
道を提供してきた。
引用元:https://saktom-cp.net/next-lp1/
上記がセールスページ内に記載された「寺澤英明」のプロフィール。
日本で約3,000名しかいないテクニカルアナリストの資格を持っているとのことですが、テクニカルアナリストが3,000人しかいないのは、単にマイナーな資格だからです。
投資分野においてメジャーな資格は「証券アナリスト」です。
両資格の難易度にも大きな差があり、1次試験の合格率を比べても、証券アナリストの合格率が50%なのに対し、テクニカルアナリストの合格率は80%を超えています。
「テクニカルアナリスト」資格3次レベル(MFTA®)の試験であれば難易度もUPするようですが、プロフィールに取得レベルが記載されていないところを見ると、1次(CMTA®)、2次レベル(CFTe®)の資格しか取得していないのでしょう。(どちらも合格率80%以上)
3次レベルの試験に合格しているのであれば、堂々とプロフィールに書くでしょうし。
1次レベルであれば、合格難易度も低めに設定されているので、資格獲得が趣味の方や、テクニカル分析の基本知識を学びたい方には、おすすめの資格かもしれませんね。
とにかく、この寺澤英明という人物、(たいした資格はないけど)敏腕コンサルタントとして活躍している、らしいです。
オンライン収入NEXTの稼ぐ仕組みとは
LINE登録後に送られるメッセージを確認していくと、WEBセミナーに参加して説明を受けることになるのですが、こちら顔出し必須のオンライン説明会のため管理人は参加していません。
(名前、顔、LINEアカウントなどが紐づけされ個人情報を特定される恐れがあるので、オススメしません)
ネット上の情報を調べてみると「仮想通貨やFXの自動売買」、「上場予定の仮想通貨への投資」などが稼げる仕組みとして用意されているようです。
自動売買と上場前の草コインへの投資とか、もう怖さしかありません。
よく調べもせずに参加してしまうと、お金を失うだけの可能性があるやつです。
実際、「オンライン収入NEXT」が会員に購入を勧めていた仮想通貨は上場後に大暴落を起こしています。
2021年12月に上場されたOrbit(オービット)
「オンライン収入NEXT」では、上場前のOrbit(オービット)という仮想通貨を1枚1円で会員に販売していました。
「上場前のプレセールだから安く買える」、「配当型コインだから毎日配当が受け取れる」「特別に会員にだけ販売」、「上場したら価値が10倍になる」「2021年中に上場しない場合、全額返済」などの文句に釣られてしまった人は、大損することに。
プレセールでの購入で2倍ボーナスがついていたので、100万分買えば200万、上場後には×10倍で2,000万です。
価格が○倍になるなんて、誰も言い切れませんし、上場前のマイナーなアルトコインにそんな保証はありません。
上場前コインのプレセールやICO段階の投資で、判断の頼りになるのはホワイトペーパーぐらいですが、ホワイトペーパーの公開はあったのでしょうか。
Orbitは、2021年12月、年内ギリギリに約束通りシンガポールの仮想通貨取引所Bitcastle(ビットキャッスル)に上場されるのですが、上場直後に大暴落。
ほぼ無価値の仮想通貨となってしまいました。
上場先取引所がBitcastle(ビットキャッスル)という時点で危険度爆上がりなんですよね。
少し調べれば、「あ、これやばいかも?」と分かるくらいの危険レベル。
2022年12月に上場されたDrop(ドロップ)
Orbitの大暴落をものともせず、「オンライン収入NEXT」は次なる仮想通貨のプレセールを行います。
その名も「Drop(ドロップ)」
こちらは、「上場後に5倍の値がつく」という話で会員向けに販売されたようです。
2022年12月に、またまたBitcastle(ビットキャッスル)に上場されるのですが、ご想像通り上場直後に大暴落。
ネット上には被害者の阿鼻叫喚があふれることに・・・
Bitcastleについて
個人的な意見ですが、仮想通貨の売買に「Bitcastle」を利用するのはオススメしません。
というのも、過去にBitcastleのみで上場が行われた仮想通貨が上場直後に大暴落を起こしたことがあったり、出金出来ないという口コミが多かったり、サポートに連絡しても返事がないなどの口コミが散見されるためです。
- ARBコイン
-
加藤浩二のクリプトシェアコミュニティでプレセールされた仮想通貨。
上場後に大暴落。集団訴訟プラットフォームmatomaにてスレッドあり。https://mato.ma/project/arb-katou - Join
-
本田健のLiberty Project(動画には加藤浩二がインタビュアーとして登場)で販売。
Bitcastle上場後に大暴落。その後2021年1月に上場停止へ。JOINを私の名義で110万円、子供の名前で20万円振り込み、JOINを購入してしまいました。
引用元:https://mato.ma/project/liberty-hondatakeru
最初はこの広告を聞くだけで毎月50万円の広告収入をもらうことができると言う話にどうやったらもらえるのかと思っていたのですが、本田健の誠実そうな顔に嘘をつくような人ではないと信じきった私が馬鹿を見ました。
現在確かにJOINは上場しましたが、今のJOINの価値は、とても低く日本円に直しても1万円になるかならないかぐらいの価値しかありません。 - Iris
-
大谷健、加藤浩二が関わる「ハチプラ」という案件で、Irisトークンを販売。
上場後に大暴落。私は60万円、やられました
引用元:https://komeda.shop/review/2021/11/iristoken.php
最初は携帯電話で会話できたのですが直ぐに不通になりました、
いまだに、なにか企んでいるみたいです - ホープコイン
-
澤村大地のネオプラス(動画には加藤浩二がインタビュアーとして登場)で販売。
上場後に大暴落。
こちらの掲示板には被害者の書き込みが大量に・・・
上記に上げた仮想通貨上場先が全て「Bitcastle」なのは、偶然かも、そうじゃないのかもしれません。
「Bitcastle」のCEOは、日本人の関根義光(別名:せきねもん)です。
彼についてここで述べる気はありませんので、気になる方はご自分で検索を。
検索する時は、ぜひAND検索で
例:「関根義光 ○○」「関根義光 ○○○○」「せきねもん ○○○」
オンライン収入NEXTの口コミ
OrbitやDropに関する口コミだけ拾ってみましたが、結構ありますね。
ご指摘ありました通り、Orbitは上場1日目にして大暴落しました。
引用元:http://blog.livedoor.jp/hammy_/archives/29859357.html
2021/12/29 19:00現在 10万円が920円になりました。
集団訴訟されたいという方々いらっしゃいましたら、協力したい次第でございます。
恐らく、一般の方で売却出来た方はいらっしゃらないのではと思います。
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12273045647
私も当日は気になっていたので、11時ジャストにbitcastleを開きましたが、その時はすでに…。
売却するにも、紙くず同然の価格ですし、上場後の最安値からはいくらか価格が戻って来ているので、このま放置するしかないのかなとも思っています。
仮想通貨Drop(ドロップ)について。
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12275220307
ネクストサロンというところから上手いこと言われ数百万円振り込みました。
そして、先日上場したのですが一瞬で1/1000ほどの価値になり、ぱーです。
振り込んだ自分が愚かで馬鹿だったのですが許せません。
投資は自己責任とは言うものの、もしかしてこれ投資ですらないんじゃ・・・という疑惑もあったりなかったり。
運営会社はバーチャルオフィス、連絡先もLINEのみ。
なかなか、返金は難しそうです。
オンライン収入NEXTの総評
仮想通貨の件を見る限り、自動売買ツールにも期待できそうにありません。
上場前のアルトコインに手を出すなんて、ホワイトペーパーの存在も知らないような初心者にはオススメしません。
あと、初心者が仮想通貨取引するなら、金商取っている国内の業者にしたほうがいいでしょう。
現在オファーされている「稼ぐ仕組み」については、詳しく確認できていませんが、口コミ等を見る限り慎重に判断したほうが良さそうです。
以上、「オンライン収入NEXT」についてでした。