本日は、“生活救済を求める方に資金提供を図る応援金プロジェクト”なる「Supporter’s Family」を観察していきます。
応援金?
公的な給付金とかではないみたいだけど・・・
Supporter’s Family セールスコピー
まずは、セールスページのコピーをみてみます。
引用元:https://lifedesign-v.org/ssf/lp/
- 3つの給付条件をすべてクリアしている方であれば、平均630万円の給付金が受け取れます。
- 1、日本人であること 2、18歳以上であること 3、住民票があること
- 本日中に申請すれば今月末には630万円全額を一括で入金してもらえます。
- これは、ビジネスでも投資でもありません!
- 申請期限まであと少しだけ時間が残されていますので今すぐに申請をしてください。
630万もの給付金が受け取れる条件が緩すぎますよね?
申請期限まであと少しということであれば、しっかりと期限を明記すべきだと思いますが、どこにも期限は記載されていません。
630万もの金額を受け取れるにしては、あまりにも説明が少な過ぎます。
特定商取引法の表記
こちらのセールスページ、最初のセールスページには「販売担当者」「問い合わせ先メール」「価格が無料」ということしか特商法の表記がありません。
メール登録後にページが展開されていくと、少しずつ特商法全体が明らかになります。
案内担当者 | 石原 あおい |
運営責任者 | ライフデザイン出版合同会社 |
所在地 | 〒900-0031 沖縄県那覇市若狭1-10-17 203 |
問い合わせアドレス | ss_family@lifedesign-v.biz |
電話番号 | 070−4412ー7456 |
商品価格 | 販売ページに記載しております。 |
注意事項 | 本サービスは利益確定を保証する内容のものではなく、 提供サービスを実践されるお客様により個人差があることをあらかじめご理解くださいませ。 尚、本サービスはあくまでお客様ご自身で実践されることをご理解いただいた上での 補助的内容であることを予めご理解いただいた上でご購入をご検討くださいませ。 |
連絡先電話番号が携帯番号なので固定電話と比べると信頼度は低いですね。
最終申し込みページまでたどり着くと商品価格の表記があり、無料で給付金を受け取れるわけではないことが分かります。
注意事項の“利益確定を保証する内容ではない”との注意書きも気になります。
給付金なのに利益確定とは?
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
ライフデザイン出版合同会社とは?
販売会社である「ライフデザイン出版合同会社」は、以前観察した「OMOTENASHI」「リクマネ」「OUENプロジェクト」の販売会社です。
・法人番号指定年月日 令和2年(2020年)5月14日
・法人番号 6360003010269
(ホームページによると会社設立は2020年4月)
ライフデザイン出版合同会社のホームページ
web・映像コンテンツの作成、メルマガ支援等が提供事業とのことですが、実際は副業や給付金を謳った商材販売がメインとなっているのではないかと思われます。
ホームページのどこを見ても代表者の氏名は確認できませんでした。
ライフデザイン出版合同会社が販売している商材
少し調べただけでも、ライフデザイン出版合同会社は、数々の情報商材の販売元となっていることが分かります。
- リクマネ
- The TEAM
- お手伝いサービス「OMOTENASHI」
- ロイヤリティー・ライフ
- フリートレーディングバンク
- Business library
- TEDASUKE
- OUENプロジェクト
過去に観察した商材も・・・
ライフデザイン出版合同会社の所在地は?
特商法に表記された住所(沖縄県那覇市若狭1-10-17 オーシャンパレス若狭203)をGoogleストリートビューで確認してみると以下の建物が表示されます。
こちらの賃貸マンション2階(1K)が会社所在地となっています。
果たしてこの場所に営業実態はあるのでしょうか?
【潜入】Supporter’s Familyにメール登録してみた
ページにあるフォームからメールアドレスを送信すると、LINE登録を促すページに切り替わります。
ライフデザイン出版合同会社が販売元となっている「OUENプロジェクト」と非常に似た流れです。
LINEアカウントに登録すると、メール・LINEにメッセージが届き、新たなページへと案内されます。
770万円の応援金を7日後に受給する方法とは?
先程のページと案内先ページには、「Supporter’s Family」の説明動画が埋め込まれています。
動画の説明によると「Supporter’s Family」は、富裕層の個人がお金に困っている人を支援するプロジェクトとのこと。
動画を見ても、疑問に感じる点がいくつも出てきます。
- 失敗談や辛い生活、苦い経験を「ひと事程度の文章で簡単に説明」するだけで申請できる
-
そんな簡単な申請だけで、630万円も受け取れるのでしょうか?
簡単な文章提出だけで良いならば、不正受給の温床となりかねません。
※参考までに「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金休業支援金・給付金」の申請は、申請書・要件確認書・本人確認書類・賃金支払状況などが必要でした。 - 上場企業が株主に入っている
-
「Supporter’s Family」には、上場企業が株主に入っているとのことですが、「Supporter’s Family」は企業なのでしょうか?
株主というからには「Supporter’s Family」は企業のはずですが、そんなことはどこにも書いてありません。
もし企業だとしたら、連絡先に携帯番号を使用していることにも違和感がありますよね。 - ポータルサイトには、支援するアクティブユーザーが63,000万人
-
ポータルサイトには6300万人のアクティブユーザーがいるとのことですが、6300万人って相当なサイトです。
「価格.com」より少し少ないくらいで、「NHK」よりもアクティブユーザーが多いということになります。
(データ参照元:https://manamina.valuesccg.com/articles/2129)
そんな巨大サイトであれば、有名なはずですが・・・
少し考えただけで、こんなにも疑問点が出てくるプロジェクトとは、一体・・?
支援者側のメリットとは?次の動画も視聴してみた
先程の動画で、「支援者側にもメリットがある」理由を次の動画で説明するとのことだったので、次の動画も視聴してみます。
支援者側のメリットとして述べられた理由は、「支援者は寄附金控除を受けるために寄付を行う」とのこと。
なんという理由でしょう!
こんなこと信じられません!
寄付金控除を受けるためには、条件が明確に定められています。
寄付金控除の対象になる主な団体は「国税庁」のサイトにて確認できますが、「Supporter’s Family」は対象団体であるとは言えないことはお分かりいただけるかと思います。
【料金】Supporter’s Familyの参加費用は?
「Supporter’s Family」からの支援金を受け取るには手数料が必要とのことですが、申し込みページの「クレジットカード決済」をクリックして表示されたページがこちらの画像です。
参加費は、10,000円。
10,000円支払えば630万受け取れるなら安いものですが、給付金の受取が期待できないことは既にお分かりいただけたかと思います。
ちなみに、この支払いページ、暗号化(SSL化)されていません。
【ネタバレ】口コミやレビュー
検索しても、給付金受給者の報告は見当たりませんでした。
正直、これだけ怪しいとこだらけだと10,000円支払った方もいないのでは?
Supporter’s Familyの総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
過去に観察してきたライフデザインの商材は、どれも信憑性がないものばかりでした。
10,000円支払っても630万円が振り込まれることは考えられません。
集められた情報は転売される可能性も高いため注意が必要です。
盗まれたのは、氏名、銀行口座、住所です。配送のために電話番号も求められているかもしれません。
銀行口座情報は通常、1件1000~2000円程度で販売されていると言われていますが、上記で得られた情報であれば1万円でも2万円でも販売できると考えられます。
引用元:INTERNET Watch
新型コロナウイルスが落ち着いてきた現在では少なくなっているようですが、こういった給付金をうたった情報には十分お気をつけ下さい。
以上、「Supporter’s Family」についてでした。