本日は、生活救済を求める方に資金提供を図る応援金プロジェクトをうたう「OUENプロジェクト」を観察していきます。
もう、いきなり怪しすぎる!
またライフデザイン出版合同会社だよ・・・
OUENプロジェクト セールスコピー
まずは、セールスページのコピーをみてみましょう。
引用元:https://lifedesign-v.org/oen/lp/
- 生活救済・資金提供希望者のためのOUENプロジェクト
- 生活困窮からの脱却を全力サポート
- 20歳以上の方なら申請可能!
- 給付手続きした7日後には平均770万円が受給できます。
- 生活救済・資金提供希望者に対して生活困窮からの脱却をサポートするための正式プロジェクトとなります。
- 日本・アメリカ・中国から有志で集った約7000万人の支援者が生活救済を求める方に資金提供を図る応援金プロジェクトです。
一体、何の組織の正式プロジェクトでしょうか?
日本・アメリカ・中国の有志7000万人??
いきなりトンデモ設定すぎて呆れちゃいます。
サーバー・ドメイン情報
以下、2022年12月18日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | lifedesign-v.org |
サーバーIP | 112.78.216.240 |
ドメイン取得日 | 2021年4月21日 |
SSL証明書の種類 | ドメイン認証型(Let’s Encrypt) |
特定商取引法の表記
こちらのセールスページ、最初のセールスページには、販売担当者と問い合わせ先メールくらいしか特商法の表記がありません。
ページが展開されていくと少しずつ特商法全体が明らかになります。
販売担当者 | 新垣 裕太 |
運営責任者 | ライフデザイン出版合同会社 |
所在地 | 〒900-0031 沖縄県那覇市若狭1-10-17 203 |
問い合わせアドレス | ouen@lifedesign-v.net |
電話番号 | 070−4412ー7456 |
商品価格 | 販売ページに記載しております。 |
注意事項 | 本サービスは利益確定を保証する内容のものではなく、 提供サービスを実践されるお客様により個人差があることをあらかじめご理解くださいませ。 尚、本サービスはあくまでお客様ご自身で実践されることをご理解いただいた上での 補助的内容であることを予めご理解いただいた上でご購入をご検討くださいませ。 |
最終申し込みページまでたどり着くとタダで給付金を配布するわけではないことが分かります。
おまけに、注意事項には“利益確定を保証する内容ではない”との注意書きがあります。
利益確定って、投資か何かってことですか?
応援金の支給が目的じゃないんでしょうか?
投資だとすると、最初のセールスページに記載されている内容は、明らかに虚偽広告にあたります。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられています。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
ライフデザイン出版合同会社とは?
販売会社である「ライフデザイン出版合同会社」は、以前観察した「OMOTENASHI」「リクマネ」の販売会社です。
・法人番号指定年月日 令和2年(2020年)5月14日
・法人番号 6360003010269
(ホームページによると会社設立は2020年4月)
ライフデザイン出版合同会社のホームページ
web・映像コンテンツの作成、メルマガ支援等が提供事業とのことですが、実際は副業を謳った商材販売がメインとなっている会社だと思われます。
(サイトを見る限りwebコンテンツ制作のレベルは低いようです)
ホームページのどこを見ても代表者の氏名は確認できません。
ライフデザイン出版合同会社が販売している商材
少し調べただけでも、ライフデザイン出版合同会社は、数々の情報商材の販売元となっていることが分かります。
- リクマネ
- The TEAM
- お手伝いサービス「OMOTENASHI」
- ロイヤリティー・ライフ
- フリートレーディングバンク
- Business library
- TEDASUKE
- Supporter’s Family
この会社、とにかく怪しい商材が次から次へと出てきます。
ライフデザイン出版合同会社の所在地は?
特商法に表記された住所(沖縄県那覇市若狭1-10-17 オーシャンパレス若狭203)をGoogleストリートビューで確認してみると以下の建物が表示されます。
こちらの賃貸マンション2階(1K)が会社所在地となっていますが、果たしてこの場所に営業実態はあるのでしょうか?
【潜入】OUENプロジェクトにメール登録してみた
ページ内のフォームからメールアドレスを送信すると、LINE登録を促すページが現れます。
LINEアカウントに登録すると、メール・LINEにメッセージが届き、新たなページへ誘導されます。
770万円の応援金を7日後に受給する方法とは?
誘導されたページでは、ページ内にOUENプロジェクトの説明動画が埋め込まれています。
動画の説明によるとOUENプロジェクトは以下のような仕組みとのこと。
- 日本・アメリカ・中国から有志で集った約7000万人の支援者の資金が財源になっている
- イメージとしては、自治体発行の補助金や助成金みたいなもの
- 稼ぐのではなくお金を受給する
- 必要な資料は取り寄せ済み、難しい記載事項も代筆済みなので、あとはあなたのお名前と住所などを記載するだけ
- 給付手続きが完了した7日後には770万円が入金される
えっと・・・
これ信じる人ヤバくないですか?
さらに受取の条件ですが
- 20歳以上
- 貯金額が2000万円以下
- 次回の説明動画を見た人
なに、この条件?
OUENプロジェクトは、生活に困っている人たちを「応援」、生活を「救済」する目的で発足されたとのこと。
普通に考えれば、給付金なんか受け取れないことは分かりきっていますが、生活に困っている人たちを狙って
いくらか支払わせようとしているならば、かなり悪質です。
2話目の動画も視聴してみた
さらに、2話目の動画も視聴してみます。
素材写真(リースポジ)やネットから拾ってきたと思われる画像+素人のナレーションで構成された、なんともお粗末な出来です。
例えば以下の受給者の声。
青山さんという男性の方のようですが、こちらの男性の画像
調べるとすぐに分かりますが、美容室のページから勝手に拝借してきた画像です。
以下が検索結果画面。
その他の受給者の声もネットから拾ってきた写真が使用されていました。
この業者、かなりいい加減です。
応援金を受け取るには代行手数料が発生するようですね。
【料金】OUENプロジェクトの参加費用は?
申し込みページの「クレジットカード決済」をクリックして表示されたページがこちらの画像です。
参加費は、15,000円。
恐ろしいことに、このページ、暗号化(SSL化)すらされていないというお粗末さ。
あれ、そういえば受け取るための条件(20歳以上・貯金額2000万円以下)って確認されてないけど?
【ネタバレ】口コミやレビュー
検索しても、受給者の声や被害の報告は見当たりませんでした。
正直、これだけ怪しいとこだらけだと15,000円支払った方もいないと思われます。
OUENプロジェクトの総評
管理人の意見としては、全くオススメできません。
ライフデザインの商材は、トンデモ設定ばかりで動画の作りもお粗末ですが、中でもコレはひどすぎますね。
15,000円支払っても770万が振り込まれることないでしょうし、逆に個人情報を抜かれる可能性があります。
銀行口座情報、氏名、住所、電話番号などのまとまった情報であれば、業者に1〜2万円くらいで売ることもできるらしいですから。
盗まれたのは、氏名、銀行口座、住所です。配送のために電話番号も求められているかもしれません。
銀行口座情報は通常、1件1000~2000円程度で販売されていると言われていますが、上記で得られた情報であれば1万円でも2万円でも販売できると考えられます。
引用元:INTERNET Watch
未だに、SNS等のお金配り釣られて個人情報を抜かれる人だらけなので、皆さん十分お気をつけ下さい。
以上、「OUENプロジェクト」についてでした。