本日の検証は、株式会社GENERAL HAWK、大森淳弘の投資システム「RAGNAROK(ラグナロク)」です。
6年間無敗を主張する投資システム「RAGNAROK」。
果たしてその実力は本物なのでしょうか?
RAGNAROK とは
以下、セールスページからいくつかコピーをピックアップしてみました。
- 6年間無敗の高速錬金AIアプリ
- 完全自動で毎日3万円
- 世界初・超高速量子AI搭載
- 0.3秒の閃光取引を24時間連発 損失リスクゼロの鉄壁の運用ロジック搭載
- 年間勝率100% 年間収益6164万円 累計ユーザー数3193名
- 損失リスク0 6年間無敗継続中 全デバイス対応完全自動
- インストール不要 VSP接続不要 接続コスト不要
- 後にも先にも起動ボタンをタップするだけで完全自動・完全放置
引用元:https://official-unei12.com/?afl=xxxxx(xxxxx部分はアフィリエイトコード)
RAGNAROKが何を対象にした投資システムなのか、ページから読み取ることは出来ませんが、何らかの相場で取引を行うシステムであることは分かります。
そして、ページ内のコピーたちは、一見すると魅力的ですが、冷静に見ると典型的な誇大広告の特徴が目立ちます。
まずは、「6年間無敗」「損失リスク0」といったワードですが、投資において「無敗」や「損失リスクゼロ」と断言することは、現実的にありえません。
どれほど優秀なシステムでも、相場は常に変動要因に左右されます。
そのため、こうした表現が投資サービスに使用されている場合、注意が必要です。
「完全自動で毎日3万円」の利益が自動的に発生するという仕組みも非現実的です。
相場には必ず波があるからです。
「年間勝率100%」も数学的に不可能に近い数字です。
累計ユーザー数「3193名」についても、根拠が示されておらず、ただの数字の羅列に過ぎません。
根拠のないNo1表示
セールスページには、以下のようなNo1表示があります。

セールスページより引用
「No1」表示を使用する場合、どの期間でどのような基準でといった根拠や出典を示さなければなりません。
「第三者機関」からの評価とされていますが、通常は調査機関名を明らかにします。
しかし、そういった記載はどこにも見当たりません。
これは、景品表示法における優良誤認表示(実際よりも著しく優れていると誤認させる表示)に該当する可能性が高く、不当表示であると言えます。
ページに表示される虚偽の表示
ページを閲覧していると、ほどなくして画面上に「本日〇月〇日限定現在〇〇〇名がページを視聴中」といったポップアップメッセージが表示されるのですが、これは明らかな嘘です。
というのも、HTMLソースを見てみると、完全に作られた演出であることが分かるからです。
日付はアクセス時の日付を取得して表示しているだけで、アクセス人数は実際の人数とは無関係です。
こういった嘘の「限定日」や「疑似カウント」を表示させている時点で、まともなサービスであるとは言えないでしょう。
参照元:セールスページのHTMLソース
RAGNAROKサーバー・ドメイン情報から分かること
以下、2025年8月16日時点のセールスページのサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | official-unei12.com |
サーバーIP | 202.230.61.90 |
ISP | Yahoo Japan Corporation |
ドメイン取得日 | 2025年7月22日 |
ドメインレジストラ | GMO Internet, Inc. |
セールスページで使用されているドメイン取得から1ヶ月も経っておらず、新しいドメインであることが分かります。
また、ページが格納されているサーバーIPは、「MASTER PIECE(マスターピース)」「トレナビ」「INFINITY」「TRUST」「AUTOPIA」「MAXIM」「トレードコンシェルジュ」といった商材のページが格納されているサーバーIPと一致しています。
販売会社は「株式会社GENERAL HAWK」「鈴木商事株式会社」「株式会社RuckUp」とバラバラですが、同一サーバーIPであることから、これらの商材につながりがあると考えられます。
セールスページとは別に特商法ページでは、別のドメイン「anno-ragnarok.com」が使用されています。
ドメイン | anno-ragnarok.com |
サーバーIP | 99.86.4.129 |
ISP | Amazon.com, Inc. |
ドメイン取得日 | 2025年8月1日 |
ドメインレジストラ | GMO Internet, Inc. |
こちらのドメイン取得は、今月1日であることが分かります。
RAGNAROK特定商取引法の表記
以下「特定商取引法に基づく表記」に記載されている項目です。
販売者名 | 株式会社GENERAL HAWK |
代表取締役 | 加藤隆伸 |
所在地 | 〒259-1133 神奈川県伊勢原市東大竹1丁目21番3 |
メールアドレス | jimukyoku.generalhawk@gmail.com |
電話番号 | 046-364-2837 |
株式会社GENERAL HAWKは、「AUTOPIA」「圓豪(えんごう)PROJECT」「INFINITY」といった商材の販売元です。
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特定商取引法(特商法)とは
特定商取引法は、消費者トラブルがおこりやすい取引類を対象に、消費者の利益を守るために定められた法律です。
重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。
特商法の表記があるから絶対安心というわけではありませんが、販売業務を行うにあたっては表記が義務付けられているので、特商法の表記がないものには注意が必要です。
特定商取引法(特商法) クリックで詳細表示
特定商取引法に基づいて、インターネット上の取引では
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
- 契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該事業者の代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 事業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であって、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所及び電話番号
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件又は提供条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
などの表記が義務付けらています。
参照:特定商取引ガイド
株式会社GENERAL HAWKとは?
販売事業者である「株式会社GENERAL HAWK」については、「圓豪(えんごう)PROJEC」調査時に取り上げ済みです。
「株式会社GENERAL HAWK」名義で販売されている情報商材としては、「圓豪(えんごう)PROJEC」の他に、「AUTOPIA」「INFINITY」「クラウドファンディングアカデミー」「Re:Born(リボーン)」「クラファンマスターテンプレート」といったものがあります。
株式会社GENERAL HAWK
・法人番号指定年月日 平成28年(2016年)5月11日
・法人番号 2180001123243
・本店又は主たる事務所の所在地 神奈川県伊勢原市東大竹1丁目21番地3ラ・ポール田中201号室
「株式会社GENERAL HAWK」は、設立から9年が経過している法人です。
現在の住所は「神奈川県伊勢原市東大竹1丁目21番地3」ですが、以前は愛知県名古屋市が所在地となっていました。

平成29年までの住所「愛知県名古屋市中区栄3丁目15番27号いちご栄ビル9F」ですが、平成27年から昨年(令和6年)5月まで、当ブログで何度か取り上げている「株式会社ライトニングプレミアム」(現在の社名:株式会社アシスト)が同住所に存在していました。
株式会社GENERAL HAWKの代表は将軍こと加藤隆伸
GENERAL HAWKの公式サイト「https://general-hawk.com/」を確認すると、代表取締役として「加藤隆伸」の名前と顔写真が掲載されています。
この人物は「圓豪(えんごう)PROJEC」や「ワールドリユースシステム」などの副業案件で「将軍」を名乗っていた人物と同一人物です。
RAGNAROK発起人の大森淳弘とは
セールスページからLINE登録を行うと、3本の動画が送られてきます。
動画に登場するのは「RAGNAROK」発起人を名乗る「大森淳弘」とインタビュアーの「中井耀志」です。
ここ最近の大森淳弘は、さまざまな商材動画にインタビュアーとして登場することが多かったのですが、今回の「RAGNAROK」では久しぶりに「オファー主側」として表舞台に立ったようです。
この人物については「神威(KAMUI)」の記事を参照ください。
メディア掲載実績について
セールスページには、「メディア掲載実績」として、以下のような内容が掲載されています。

セールスページより引用
メディアに掲載されたから「信頼できるサービス」と思ってしまう方もいるかもしれません。
たしかに、実際に大手メディアに取り上げられているのであれば、一定の信用材料になります。
しかし、注意したいのは、「メディア掲載=第三者からの評価」ではないケースも多いという点です。
というのも、プレスリリース配信サービスを利用すれば、料金を支払うだけでニュースサイトや提携メディアに一斉に情報を掲載してもらうことができるからです。
実際、「RAGNAROK」も「AUTOPIA」などと同じで「@Press」というプレスリリース配信サービスを使って記事を配信しています。
有料プレスリリースの利用は、新商品やサービスの広報手段としては一般的ですが、あくまで「広告」寄りのものであり、内容の信頼性を保証しているわけではありません。
つまり、「メディアに掲載されているから安心」とは一概に言えず、掲載の経緯や内容そのものの信頼性をしっかり確認することが重要です。
「RAGNAROK」のプレスリリースを読んでみましたが、セールスページにある「毎日3万円」「年間勝率100%」「損失リスク0」「6年間無敗継続中」などのワードは見当たりません。
プレスリリースには“AIによる相場分析を支援するスマートフォンアプリ「RAGNAROK(ラグナロク)」”とあり、セールスページにあるような自動売買システムではなく、あくまでも「相場分析ツール」とされています。
優良誤認表示と思われる表現は、プレスリリースでは弾かれてしまうため、掲載内容は「@Press」用に改変されたのでしょう。
RAGNAROKの仕組みについて
2話目の動画で、RAGNAROKが仮想通貨のアービトラージ(裁定取引)の取引システムであることが明かされます。
アービトラージは、取引所ごとに発生する価格差(スプレッド)を狙って売買することで利益を出す手法です。
RAGNAROKは、AIで瞬時に価格差を判断して高速取引を行うことで利益を発生させるというロジックのようです。
仮想通貨アービトラージは、理論的には存在する手法ですが、自動売買ができるツールやシステムの中には、高額なのに稼げないもの、サービスが継続されないものなど悪質なものが多く存在するのも事実です。
仮想通貨についての知識がなく、アービトラージの意味もわからないような初心者が、ツールを使って取引を始めるのは非常に危険です。
RAGNAROKの費用について

「RAGNAROK」を利用するには「RAGNAROK GROUND ZERO」なるコミュニティに参加する必要があります。
コミュニティの参加には、もちろん費用が発生します。
費用は一括払いの場合、198,000円です。
セールスページや動画内では、まるで無料でアプリを利用できるような表現がありますが、実際には20万近くの費用が発生します。
【総評】RAGNAROKについて

セールスページの景品表示法違反と思われる数々の表現や、発起人「大森淳弘」が関わってきた商材、プレスリリースの仕組みを利用した広告手法などを鑑みるに、私なら「RAGNAROK」を利用しようとは思いません。
なにより、仮想通貨に対する知識が浅い人間が、仮想通貨の取引を始めるべきではありません。
なぜなら、仮想通貨市場は株式やFX以上にボラティリティ(価格変動)が激しく、数時間で数10%価格が動くことも珍しくないからです。
十分な知識や経験がない人間が、「AIが自動で稼ぐ」「リスクゼロ」といったキャッチコピーに惹かれて始めてしまうと、実態を理解する前に資金を失うリスクがあります。
仮想通貨取引を行うのであれば、まずは基礎的な仕組みやリスクを学び、小額から実際に取引して経験を積むことは不可欠なのです。
以上、株式会社GENERAL HAWK、大森淳弘の「RAGNAROK」 についてでした。