本日は「Stable Capital Pro」という海外の投資プラットフォームについての注意喚起投稿です。
最近、SNSやネット広告などを通じて「Stable Capital Pro」という海外の投資サイトへの勧誘が急増していますので、検索でたどり着いた方は、是非参考にしてください。
この記事では、「Stable Capital Pro」が本当に信頼できる投資先なのかどうかを、検証していきます。
Stable Capital Proへの誘導経路
「Stable Capital Pro」への誘導は、主にSNSやネット広告を通じて行われています。
中には、著名人の名前や写真を無断で使用したり、実在のニュースサイトを模倣した「フェイクニュース」を使って信頼感を演出するパターンも確認しています。
さらに、検索連動型のリスティング広告として表示されることもあり、一見すると正規の金融サービスのように見せかけられています。
しかし、冷静に考えてみてください。
著名人の名前を勝手に使ったり、ニュースサイトを偽装するような手法をとっている時点で、まともな企業運営とは到底言えません。
このような不自然な導線を経て登録を促してくる投資案件は、基本的に信頼に値しないと判断するべきです。
複数のStable Capital Proサイトが存在している
通常、正規の投資取引プラットフォームが複数の異なるドメインでサイトを運営することはほとんどありません。
企業としてのブランド価値や信頼性を維持するためにも、公式サイトは一つに絞るのが一般的です。
ところが、「Stable Capital Pro」については、ざっと検索しただけでも少なくとも7つ以上の異なるドメインが確認できました。
そのうちいくつかのドメインについて少し深堀りしてみました。
bitcoinscycle.com

引用元:https://bitcoinscycle.com/ja/
ドメイン | bitcoinscycle.com |
サーバーIP | 104.21.84.73 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2020年4月29日 |
ドメインレジストラ | NAMECHEAP INC |
「bitcoinscycle.com」は、5年前から運用されているドメインですので、ある程度の運用実績がある投資プラットフォームと勘違いしてしまうかもしれませんが、こちらのドメインは、以前から「Stable Capital Pro」というサイト名だったわけではありません。
ドメイン取得直後の2020年5月時点では、「BITCOIN CYCLE」という仮想通貨トレードサイトでしたが、その後、「Bitcoin Empire」「Bitcoin Cycle 360」「Immediate Eurax 24」「BitAMG 350 Plixi」「Trade GPT 350 Force Plixi」「BitAMG 350 Plixi」「Stock Blast Pro」「Immediate Cipro Ai」「BitAMG 4.1 Ai Plixi」「Stock Blast Pro」など、度重なる名称変更を行って運用されていることが確認できます。
これらの名前は、いずれも海外の検証サイトなどで「偽の投資プラットフォーム」として警告されており、既に多くの被害や注意喚起が報告されています。
stable-capitalpro.com

引用元:https://stable-capitalpro.com/
ドメイン | stable-capitalpro.com |
サーバーIP | 104.21.4.83 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2025年2月27日 |
ドメインレジストラ | Sav.com, LLC |
こちらは、4ヶ月前に取得されたばかりの新しいドメインです。
stablecapitalpro-jp.com
上記の「stable-capitalpro.com」と同一のデザインを採用し、日本語に対応したサイトとして「stablecapitalpro-jp.com」というドメインも確認できました。
内容は「stable-capitalpro.com」を日本語化したものであるものの、ドメインは異なるため、別サイトとして運用されています。

引用元:https://stablecapitalpro-jp.com/
ドメイン | stablecapitalpro-jp.com |
サーバーIP | 104.21.16.1 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2025年6月20日 |
ドメインレジストラ | SAV.COM, LLC |
10日前に取得されたばかりのドメインであることが分かります。
「stable-capitalpro.com」と同様CloudflareのDNSを利用し、同じドメインレジストラでドメイン取得していることからも、「stable-capitalpro.com」の日本人向けサイトとして用意された可能性が高いです。
stablecapital-pro.com

引用元:https://stablecapital-pro.com/ja/
ドメイン | stablecapital-pro.com |
サーバーIP | 104.21.38.233 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2024年11月28日 |
ドメインレジストラ | MainReg INC. |
こちらも、取得日は昨年11月となっており、比較的最近作られたものです。
stablecapitalpro.net

引用元:https://stablecapitalpro.net/ja/
ドメイン | stablecapitalpro.net |
サーバーIP | 91.236.116.114 |
ISP | Icme Limited |
ドメイン取得日 | 2025年5月2日 |
ドメインレジストラ | MainReg INC. |
こちらのドメインも、先月取得されたばかりの比較的新しいものですが、上記4つのドメインとは異なり、マン島(イギリスとアイルランドの間に位置する小さな島)の「Icme Limited」というインターネットサービスプロバイダ(ISP)が利用されています。
また、サーバーの所在地はスウェーデンのストックホルムにあり、日本語サイトであっても、日本の法律の適用範囲外に置かれていることになります。
上記で取り上げた5つのドメイン以外にも、複数のドメインで運用されているサイトを確認済みです。
そもそも、一般的な仮想通貨取引プラットフォームが、異なるドメイン名をいくつも使って運営されていること自体、極めて不自然です。
複数のドメインを使い分けているのは、利用者の追跡を困難にしたり、規制や摘発を逃れるための手段と見られるため、注意が必要です。
【注意】絶対に個人情報を登録してはいけません

複数ある「Stable Capital Pro」サイトを確認しても、運営企業名や所在地など、運営母体に関する情報は一切明記されていません。
これは、金融サービスを提供する上で本来なら不可欠な情報です。
さらにありえないのは、どのサイトも海外の正規金融ライセンスを一切取得していない点です。
怪しいプラットフォームの中には、信頼性の低い国や地域が発行する「取得が容易な」ライセンスだけを掲げて運営しているプラットフォームもありますが、「Stable Capital Pro」ではそのようなライセンスすら確認できません。
このような実態不明の取引所に資金を入金し、トレードを行ったところで、預けた資金が返ってこないどころか、さらなる入金を求められることがほとんどです。
Stable Capital Proの総評

「Stable Capital Pro」は危険な偽投資プラットフォームです。
電話番号などの個人情報を登録してしまうと、不自然な日本語を話すオペレーターから、しつこい投資勧誘の電話がかかってくるでしょう。
こういった架空のプラットフォームに入金したところで、投資運用などされません。
口座残高が増えているように見せかける「演出」はあっても、実際にはお金は運用されておらず、最終的には出金できない、すべて失うといった結末を迎えるのが常です。
一度登録してしまった個人情報は、他の業者間で出回ることも多く、別の名義や別の勧誘電話、あるいはショートメッセージを通じて、繰り返し新たな案件へ誘導されるリスクもあります。
「ちょっと試してみよう」と軽い気持ちで登録してしまうことが、後々大きなトラブルに発展しかねませんので、個人情報の取扱にはご注意を。
以上「Stable Capital Pro」についてでした。