本日は、海外取引所「Emarlado」についてです。
こちらの海外取引所については、読者の方より口コミをいただきましたので、今回詳しく調査を行いました。
芸能人の写真を使ったフェイクニュースによる誘導
「Emarlado」は、以前検証した「FirstECN」と同様に、芸能人や著名人の画像を使用したフェイクニュースを通じてユーザーを誘導しています。
例えば以下のようなニュースです。

口コミをお寄せ頂いた読者の方も、芸人の小島よしおさんの画像を使用したニュースからEmarladoサイトへ誘導されたとのことです。
これらのサイトは公式サイトを模倣したページであり、実際のURLとは異なります。
また、使用されている写真も加工されたものです。
勝手に写真を使用されているのは、小島よしおさんだけではなく、タモリさん、黒柳徹子さん、楽天の三木谷社長、ソフトバンクグループの孫会長など様々です。
このようなニュースやサイトを鵜呑みにせず、必ず公式サイトのURLを確認し、信頼できる情報源を利用することが重要です。
ひとつの情報を無条件に信用せず、主要メディアや公式サイト、複数の信頼できる情報源で事実を確認する習慣を身につけましょう。
Emarlado 公式サイトについて
まずは、Emarlado公式サイトを見ていきます。
Emarlado サーバー・ドメイン情報
以下は、2025年3月3日時点のサーバー・ドメイン情報です。
ドメイン | emarlado.com |
サーバーIP | 2606:4700:3030::6815:2e8a, 172.67.139.47 |
ISP | Cloudflare Inc |
ドメイン取得日 | 2023年10月17日 |
SSL証明書の種類 | Google Trust Services |
ドメインは、ドメインレジストラ「Go Daddy」を通じて取得されていますが、ドメイン取得者の情報は秘匿されています。
金融プラットフォームがドメイン登録情報を非公開にすることは一般的ではなく、通常は透明性の確保のために運営者情報を公開するのが標準的です。
公式サイトのアクセス状況
続いて、サイトへのアクセス状況を確認すると、70%を超えるアクセスが日本からのものとなっていました。

サイト自体は英語、ヒンディー語、日本語、韓国語に対応していますが、日本の利用者がメインターゲットになっていると考えられます。
海外プラットフォームであるにもかかわらず、日本国内のユーザーを意識した運営が行われている可能性があるため、注意が必要です。
運営元 StarLight Wave Ltdについて
サイトフッターには以下のような表記があります。
StarLight Wave Ltdは、登録番号2023-00491の下にセントルシアで法人化され、登録事務所の住所をGround Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia,に置いている、ライセンス番号T2023397の下でムワリ国際サービス局からライセンスを付与されている国際金融機関および清算機関です。
引用元:https://www.emarlado.com/ja/
Emarladoは、財務省から警告の出ている業者
Emarladoの運営元は「StarLight Wave Ltd」という会社ですが、1月29日に関東財務局から警告の出ている業者です。

引用元:https://lfb.mof.go.jp/kantou/rizai/pagekthp033000309.html
財務局からの警告が出ているということは、ある程度の被害報告があるということでしょう。
カリブ海の島国「セントルシア」の住所である「The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia,」を検索すると、かなりの数のオフショア法人が、この住所を所在地としていることが分かります。
おそらく「StarLight Wave Ltd」も、現地での会社実態のないオフショア法人でしょう。
サイトのフッター部分には、電話番号として「+447701426550」が記載されていますが、先頭の[44]は、セントルシアではなく、イギリスの国番号です。
Emarladoが所有する「ムワリ国際サービス局」のライセンスについて
Emarladoは、「ムワリ国際サービス局(Mwali International Services Authority)」からライセンスを付与されて運営を行っていると主張しています。
しかしながら、このライセンスの信頼性は限りなく低いものです。
ムワリはコモロ連合に所属する島ですが、コモロ連合の中央銀行である「コモロ中央銀行」は、「ムワリ国際サービス局(Mwali International Services Authority)」について、「金融関連事業を展開する企業にライセンスを発行する正当性や法的根拠はなく、権限も有していない」としています。
「ムワリ国際サービス局(Mwali International Services Authority)」は、中央銀行の許可を受けていない、単なる民間のライセンス発行組織です。
料金を支払えば発行されるもので、このライセンスは、ほぼ意味をなさないものです。
詳しくは、Mwali International Services Authorityについて調査したこちらの記事をご覧ください。

Emarladoが所有しているライセンスは、民間組織が発行するライセンスのみで、信頼性や規制があるライセンスを所有しているわけではないということです。
Emarladoの口コミ・評判
読者の方からは以下のような情報をいただきました。
最初は5万円くらいを入金して、毎夜インターネット電話がかかってきて、たどたどしい日本語でやり取りして、こちらも英文で返したりしていたのですが、最初のうちは順調に資産が増えていきましたが、あるとき、トランプの当選後だと思いますが、ビットコインを買えといってきて、さすがに1ビットコイン10万ドル(約1500万円)は払えないので、別の投資用に1万ドル近く(150万円)を入金してしまいました。
読者様からのメールより
そこでとある株を購入しましたが、実は損切りを設定していなかったため、2、3日連絡が取れなかった間に、資金不足のワーニングが来て、慌てて清算したら、なんとほぼ投資した全額を失っていました。
この後も「残ったわずかなお金で運用してお金を取り戻そうと」しつこく電話がかかってきたとのことです。
Yahoo!知恵袋にも同じような相談がいくつも投稿されています。
私も同じ様な感じで入金(クレジットカードにて)してしまい、その前の電話で、「引出しは何時でも可能です!」との事で、引出しの手続きを1週間前にしましたが、全くの出来ない状態です(>д<)
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11305903226
インドでも同様の被害が出ている
海外レビューサイトには、自作自演と思われるコメントに混ざって、低評価のコメントも見られます。
以下はTrustpilotに投稿されたレビューで、すべてインドからのものです。
Once your money goes in, its never gonna come back to you again. More you add more you’ll loose. They will use all gimmicks to get your money and you will loose. Withdraw of your own money is impossible without their consent.
引用元:https://www.trustpilot.com/review/emarlado.com?stars=1
【意訳】
一度入金すると、二度と戻ってきません。入金すればするほど、どんどん失うことになります。彼らはあらゆる手を使ってあなたのお金を引き出そうとし、最終的にはすべてを失うことになるでしょう。彼らの同意なしに自分の資金を引き出すことは不可能です。
1st – Portfolio Manager will guide you and make your funds nill
引用元:https://www.trustpilot.com/review/emarlado.com?stars=1
2nd – After couple of days, recovery manager will come, starting that it’s our responsibility to recover the losses and take more funds and give their best to make the funds nil
(中略)
I have lost 7000$ with in a week. Still now they keep on calling, even they threaten if calls are not attend. Please don’t use your credit Card for making the payment.
【意訳】
1 – ポートフォリオマネージャーがあなたを案内し、あなたの資金をゼロにします。
2- 数日後、リカバリーマネージャーが登場し、「損失を回復するのが私たちの責任です」と言い、さらに資金を要求し、最終的に資金を完全になくします。
私は1週間で7,000ドルを失いました。それでも彼らは電話をかけ続け、応答しないと脅してきます。
These people call from different numbers.Firstly they ask and convince (force) you to invest in their company.Then they ask you to deposit more and more,never approve your withdrawal request .There is no way to contact them ,only they can call you whenever they want to. ALSO ITS ONLY ONE WAY PATH AND NO CHANCE OF GETTING YOUR MONEY BACK.
【意訳】
最初は投資を勧め、強引に説得してきます。その後、さらに多くの資金を入金するよう要求し、出金リクエストは一切承認されません。こちらから連絡する手段はなく、彼らが好きな時に一方的に電話をかけてくるだけです。
完全に一方通行で、お金を取り戻す手段は一切ありません。
引用元:https://www.trustpilot.com/review/emarlado.com?stars=1
YouTubeには、ICRPCという組織から注意を促す動画が出ています。
インドの歌手、Neha Kakkarさんという女性の画像を使用したフェイクニュースから「Emarlado」へ誘導されるというものです。
別の動画では、偽装したイギリスやスコットランドの携帯番号でコンタクトしてくることや、個人口座を介した送金であるため、証拠が残らず警察や法務執行機関への訴えも困難なので、絶対に「Emarlado」で取引してはいけないと注意喚起を行っています。
Emarladoの総評

当サイトにも実際の被害者の声が寄せられていることから、絶対に関わってはいけないプラットフォームです。
「Emarlado」は、フェイクニュースや広告だけでなく、自作自演と思われるコメントの投稿や、「Emarlado」を推薦するブログやページの作成も行っているようです。
サイトのアクセスデータを確認すると、インドや韓国と比べて日本からのアクセス数が圧倒的に多いことが分かります。
これは、日本人の危機意識が低いことを示しているとも言えるでしょう。
投資をする際は、まず投資対象についてしっかり学ぶことが重要です。
何も知らないまま大切なお金を預けるのは、リスクしかありません。
特に、高額なリターンを短期間で保証するような話は要注意です。
信頼度の低いライセンス所有を主張する海外プラットフォームの利用は避けましょう。
以上「Emarlado」についてでした。